ソーシャルアクション!子どもたちとSOZOWする。
昨日、小・中学生が全国から参加できるオンライン授業「SOZOW FES」に参加しました。このイベントにマザーハウスとして協賛して、企画から授業まで「SOZOW」の素敵なスタッフのみなさんと準備してきました。
「せっかくだから、バングラデシュと中継したいね」
「モノづくりのおもしろさが少しでも伝わるようにパターン(型紙)を準備しよう」
などなど、アイディアはたくさん。
いざ本番の昨日。司会のリッキーさん(赤いTシャツの方)がマザーハウスの商品と出会って、カッコよく変身するというTikTok的なショート動画からスタート!
それから「このバッグを作っているのはどこの国?!」という流れで授業を組みました。
デザイナーの山口絵理子さんです!と紹介されて画面に出ると、なぜかいきなり「エリー!」とか「えりえりえりえり」とか、チャット上にすごいコメントが集まり、「え?!」と、このウェルカム感に私は驚きと幸せでいっぱい。
授業が進むと、名前を「えりすき〇〇(名前)」と変更してくれる子どもがいたり、なんか無茶苦茶嬉しいサプライズの連続だったんです!!涙
なぜって、私、小学校で友達があんまりいなくて、学校に行けなかった時期があったから、子どもたちがそうやって自分の名前を呼んでくれて、35年越しに「わ、友達できた?!」って思ってしまったんです。
本当にそれが嬉しくて「ああ、オンラインでもこうやって繋がれるってやっぱり最高にうれしいことなんだ。みんな住んでいる地域が違ったり、色んな事情があるかもしれないけど、『つながり』を作ることは純粋にそれだけで、何か前向きになれることなんだ」と、改めて感じたんです。
リッキーさんが「バングラデシュについて何か知ってる?!」と聞いたら、
ある男の子が「たしか、日本と国旗が似ている国じゃない?」と回答。
みんなが一斉に拍手喝采でした!(よく知っててすごいなぁ。。)
そして、クライマックスのバングラデシュとの中継タイム!
自社工場「マトリゴール」と繋いで、工場長のマムンさん、職人のモルシェド、そして8月に来日する品質管理のバブさんが登場!
みんなでベンガル語の挨拶を練習して、異国の地とみんなでコミュニケーションができました。
個人的に「一番おいしい食べ物なあに?」という質問に、「魚」と答えるバブさんがすごいおもしろかった。
「なんでマザーハウスで働いているの?」という素朴な疑問に、マムンさんは、「マザーハウスは、この国の発展のために、この国の成長のために作られた会社なんだよ。そこで働いていることは、自分たちの国に貢献できることだから、幸せなんだよ」と言ってくれていた。
短いやりとりに、すごい本質があって、私は自分で通訳しながらちょっと涙しそうでした…。
やっぱり現地の人の言葉って言うのは、最強だよね。本を読んだり、ネットで調べることの何倍も説得力と、何より心に届く音波があるように思うの。
だから、「みんな、自分で疑問に思ったことは、自分で聞きに行ったり、見に行ったりしてみようね」という私からの最後のメッセージで授業を終えました。
私はみんなが授業の中で、デザイナーになって考えたアイディアにも胸を打たれ、「こんなにクリエイティブなんだ!」と驚いたし、Q&Aの時間に絶え間なく出てくる質問のセンスや視点にもすごく驚いた。
例えば「色とかは自然が発想源というのはわかったけれど、バッグの構造的な発想はどこからくるんですか?」という質問には、実際の型紙を使って解説しました。
"リアル"なやり取りがオンラインでできた。そんな感想を持った私です。
授業が終わって、早速参加してくれたみんなや親御さんからコメントが送られてきました。
また涙目になったのは、こんな言葉。
「子どもが不登校で悩んでいましたが、エリーさんの話を聞いて、
まずは好きなことをやらせてあげたいって思うようになりました」と。
私自身、学校に行けなかった時は、父がやっている陶芸教室で、粘土をコネコネしてお皿を作ったり、大きな絵を描いてみたり、勉強はあんまり好きじゃなかったけど、手を動かして何かを作ることは大好きだった。
だから"好きなこと"が純粋に心の癒しになったり、支えになったりしていたこともお話ししました。
あれから大人になって、私は今も、毎日ミシンで服を作ったり、こねるように革でバッグを作ったりしていて、子どもの頃の「好き」の延長線上に今の仕事がある。
好きを諦めなきゃいけないのは残念すぎる。
好きを続けられるようにするにはどうしたらいいか。
もしかしたら「好き」以外はいろんなことを諦めたりすることも
ひとつかもしれないなあって思ったりする。
ああ、また子どもたちと話したいな。
最後になりましたが、今回の協賛金は「ソーシャルアクション」の一環として、マザーハウスのソーシャルポイントカード貯蓄分より拠出させていただきました。