愛を学ぶステージにきた自分をまずはお祝いしようと思う/エーリッヒ・フロム『愛するということ』
2021年1月5日。年末に申し込んで楽しみにしていた講座が始まった。
批評家の若松英輔さんの「読むと書く講座」の新年企画、エーリッヒ・フロム『愛するということ』を読むZOOM講座2回。
社会人になってからずっと、新しいビジネス書・実用書ばかりをひたすら読む…いや、消費してきた。たくさん読むことを目指し、その日から行動できるノウハウをひとつでも得ようとしていた。そんな自分が2020年、長く読まれ続ける良書と出会い始め、読み切らなくていい、わからなくていい、そんな読書をはじめた。そんな読書の案内役となってくださったのが、批評家 若松英輔さんだった。
ハマると一直線なタイプな私。
若松先生の本を昨年だけで何冊買ったっけ?NHKオンデマンド上にある先生出演の番組を網羅し、音声講座も聴いて、年明けの講座に申し込み♪ 恋に落ちたレベルでのハマりよう…笑
そんな個人的前のめりで始まった、フロム『愛するということ』を読む ZOOM講座。
エーリッヒ・フロム『愛するということ』は、現代は THE ART OF LOVING. 1956年にニューヨークで発売となり、日本語版も1959年に出版。そして2020年、2度めの新訳が発売になった。
世界的ロングセラーの本書を、私は今回、この講座がある、若松先生のリアルタイムの講座で最初から出られるのがある❤︎ということで、初めて存在を知った。エーリッヒ・フロムというひとも初めて知った。どこで本を買えるかな〜と思っていたら、地元の小さな書店にも平積みしてあり、有名な本なのだと実感した(**駅啓文堂さん、失礼なこと言ってスミマセン汗)。
さて。このフロム、かなりぐさぐさときます。
みんな愛が欲しいとか言って、恋愛の映画も歌もいっぱいあるけど、本気で愛を学び考えようとしないよねーと。そう言って、フロム先生がいう「私たちが愛について学ぼうとしない理由」がもう、私のまんまだったから。
その1. どうしたら自分が誰かを愛せるか、ではなく、自分がどうしたら愛されるか、を考えている。
…身に覚えあり。さらに私がタチが悪いのは「愛されるから**しませんか?」と人を動かすビジネスのキャッチフレーズにも使ったことがあるから。「きものを着ると、ダンナさまから愛されるようになる」とかね。しかも「こうしたら愛される」というキャッチフレーズは、「魅力的だ」と疑いなく思っていた…!! うぅうう…いたたた。
でもそうだよね。愛される前に、愛せているのだろうか。愛せる人がどれほど存在するのだろうか。本当に愛することができる人がいない世界で、愛されることを求めるのはなんて空しいもがきなのだろう。
その2. 自分がどう愛するかではなく、誰を愛するかと考えている。
…思ってましたよ。「この人かな」「この人じゃないのかな」って。愛し愛される運命の人に出会えるのかなって。
その3. 恋に落ち互いに夢中になる最初の体験と、愛する人と共に生きる持続的な状態とを混同しているから。
出会って最初の盛り上がりが愛だと考え、だんだんと気持ちが落ち着いてきたときに「私はこの人を愛してなかったのかしら?」と思うようになって冷めちゃうパターンですね。見に覚えあります。
最初のときめきが冷める=愛が終わる、だったらそりゃもう長く関係を築くことなんてできないわけです。若かりし頃はわかってなかったし。ああ、イタイ。。
そして、フロム先生のトドメはこちら。
現代人は心の奥底から愛を求めているくせに、愛よりも重要なことは他にたくさんあると考えているのだ。成功、名誉、富、権力、これらの目標を達成する術を学ぶためにほとんどすべてのエネルギーが費やされてしまうために、愛の技術を学ぶエネルギーが残っていないのだ。
愛を求めているのに、愛について真剣に考えようとしてこなかった。「愛」という言葉を口にするのもちょっと恥ずかしいくらい。特に起業当初は、日々売上目標に対する今を計算し、SNS上での影響力をどうやって大きくできるかとかをずっと考えていた。そして、お客様への愛をとか、愛ある人になりたいとか、なかなか浅い「愛」を語っていた。
そんな私が、この『愛するということ』と出会い、愛する技術(ART)を学び実践するスタート地点に立っている。ものすごく新鮮だ。気がつけば、だいぶ遠くまできたものだと思う。
まずはこの本に出会い、若松先生の解説を聴ける自分になれたことが嬉しい。ここまできた自分をお祝いしたい。
「全然2回じゃ終わりませんね…」と先生のぼやきにニヤニヤ。3回に増えるの大歓迎ですっっっ!!
次回25日月曜日も楽しみ❤︎
はじめてサポートいただいたとき、本当に本当に嬉しかった。準備したセミナーや有料記事を購入いただくのとは全く違う喜びでした。本当に励みになります^^