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身体に安全で環境にもやさしい「無香料」生活のススメ

先日の投稿で、市販されている柔軟剤や抗菌洗剤の有害性についてお話しました。では、「どんな洗剤を使えば良いのか?」と疑問に思っている方もいるでしょう。今回は、人やペット、そして環境にも優しい「無香料」洗剤をご紹介します。

現在、花王、ライオン、P&Gなどの大手メーカーから販売されている洗濯洗剤や柔軟剤には、一部商品を除き、ほぼ全ての洗剤製品において第四級アンモニウム化合物をはじめとする「Quat クウォット」などの有害成分やマイクロカプセルが使用さています。

メーカーは有害性の指摘を無視し、安全性を盾にして製造販売を続けていますが、それらの製品によって使用していない人の服や身体、食材などの商品への移香や健康被害を訴える人とはどんどん増えています。

本当に安全であれば、そうした被害の声はまず出ないはずです。

今では、人が多く集まる飲食店やスーパー、病院や電車の中だけでなく、家の窓を開けるだけでも、柔軟剤や抗菌消臭洗剤の香りがするほど、どこもかしこも香料まみれな状態です。これは、本当に異常なことだと思います。以前は、柔軟剤の香りが主に問題視されていましたが、この頃は柔軟剤だけではなく、普通の洗濯洗剤の抗菌成分の刺激臭の強さにも驚くばかりです。

本来無香料であるべき病院ですら、患者だけでなく、そこで働くスタッフや医師までも香料まみれで、それに気づいていないという、ひどい有様です。特に、香料成分がNGであるはずの動物を扱う動物病院の香害の状況は酷いものがあります。

私のペットがお世話になっている病院でも、どこも柔軟剤や抗菌洗剤の強い臭いが充満しています。少し診察を受けただけで、ペットの身体だけでなく、私自身の身体や衣服にもその臭いが移り、いつも気分が悪くなるほどです。

身体の小さな動物が利用する場所で働くスタッフや医者が、香害や香料製品の有害性にあまりにも無関心であることに、本当に悲しい気持ちになります。

一度、お世話になっている動物病院の方に洗剤の香りについて尋ねたところ、洗剤の有害性が動物に与える健康リスクよりも、他の患者さんからの動物特有の(排泄物などの)臭いに対するクレームに対応するため、除菌洗剤などの使用をやめることができないと言われました。クレームを減らすために動物に悪影響を与えるものを使い続けるのは本末転倒であり、なぜその本質が理解できないのか、心の底からがっかりしました。残念ながら、今の獣医さんはどこも大体この病院と同じ意識を持っていると思います。日本国内でも状況は同様で、柔軟剤や除菌成分の使用の危険性を訴えている獣医さんは、まだ数人ほどしかいないのが現状です。

飼い主側も同様かもしれません。特に猫を飼っている方は、猫にとって危険な香水や精油の使用を控える意識を持っている人が多いかもしれませんが、柔軟剤や抗菌洗剤が同等、もしくはそれ以上に危険であることを理解している人は少ないように思います。

香害や化学物質の危険性を伝える近江八幡にあるキャットクリニックという動物病院のブログ↓


そうした香料製品を使用している方の中には、危険性を指摘しても『私は少ししか使っていないから大丈夫』と考え、自分のペットには問題ないと捉えている場合がありますが、それは大きな誤解です。問題は使用量ではなく、たとえ少量であっても、ペットたちは日々の生活の中で有毒成分に晒されており、その成分が確実にペットの健康に悪影響を及ぼすことを理解する必要があります。

では、そうした有害な製品を使用している方がどうすればいいのか?という疑問が出てくると思います。まずは、身の回りの日用品から人工的な香料成分が含まれているものを『無香料』のものに切り替えていくことが第一歩です。

ここで重要なのは『無香料』という点です。最近販売されている『消臭』や『無香性』と表示されている商品は、実は『無香料』ではありません。これらは無香料の商品と誤解されがちですが、実際には麻酔成分の一種や臭いをキャンセルする技術を使い、香料を感じないように設計された香料付きの商品です。間違って購入しないように、表記をよく確認することが大切です。

まずは、無香料の商品を選ぶことから始めましょう。無香料の生活を続けることで、これまで香料で麻痺していた嗅覚が徐々に戻ってきます。そうすると、以前は気づかなかった香りの強さに気づくようになるでしょう。

次のステップとして、香料以外の成分にも目を向けてみてください。そうすることで、日常的に使用されている製品にどれほど危険な成分が含まれているかを改めて理解できるかもしれません。

テレビで流れるCMの多くの商品には、有害な成分が含まれているため、私たちはそれ以外の選択肢がないと感じてしまいがちです。

しかし、実際には、CMで見かけないだけで、安全に使える代替品はたくさん存在しています。

CMで流れているから、大手メーカーの商品だから安全」という思い込みを捨て、使用されている成分の安全性や危険性をしっかり理解して選びましょう。人やペットに安全で優しい商品は、基本的に環境にも優しいものです。一方で、人やペットに有害な成分は、環境や生態系にも悪影響を及ぼす劇薬であることが多いです。

その点を十分に理解し、何を選ぶかを慎重に判断してください。

安全性の高い商品を使用することで、私たちは自分たちやペットだけでなく、地球全体の健康と未来に貢献できる選択をすることが可能なのです。

下記は、無香料の洗剤のおすすめになりますので、ぜひご参考ください。


◯石けん洗剤
シャボン玉
えみな
ミヨシ
エスケー
パックス
ピリカレ
丹羽久
生活クラブ
パルシステム
coopなど

石けん洗剤は事前に水やお湯で溶かすなどの工夫が必要ですが、汚れ落ちに最も強く、ふんわり仕上がるので、柔軟剤は不要ですが、クエン酸やホワイトビネガーなどを水に溶かして使用すれば柔軟剤代わりとなり、また石けんかすと静電気防止にもなります。また、石けんと炭酸塩(またはセスキ)を6:4の割合で入れると、洗浄力がアップして排水管もきれいになります。重曹や炭酸塩入りの洗剤は使いやすいでしょう。

ちなみに、我が家では、えみな99と業務用のホワイトビネガーを利用して洗濯をしています。えみな99はシルクやウールなどのデリケート素材にも使用が可能です。

ウールは、えみな99で手洗い、柔軟剤代わりにホワイトビネガーを使って、脱水後にアイロンを利用して袖や襟など形を整えて、形崩れしないように陰干、最後乾いたら、さっとスチームアイロンで仕上げるとフワフワに。

◯重曹系の洗剤とセスキ
粉末ハッピーエレファント(粉末)
バシャン
セスキプラス
アルカリウォッシュなど

重曹や炭酸塩・セスキが主成分の洗剤は、部屋干ししても臭いが出ず、溶け残りも少なく、肌にも環境にも良いのが特徴です。石けんが苦手な人にもおすすめ。「セスキ炭酸ソーダ」は水30Lに対して大さじ1〜2杯で合成洗剤と同じ感覚で使え、水にも溶けやすく、安価でお財布にも優しいですし、つけ置きすると、より効果的に使えます。除菌と頑固な汚れには、洗剤に酸素系漂白剤を加えても。(ちなみに、酸素系漂白剤は水よりも30℃〜50℃くらいのお湯での使用が効果が高いです。)

◯竹炭の洗剤
Bamboo clear
竹の洗濯水
竹炭の洗い水など

竹炭、竹炭灰、湧水でできた洗浄剤。消臭効果が高く、ふんわり仕上がるのが特徴。無臭でおしゃれ着あらいもOK。ポイントは、洗濯前に20分ほどつけ置きしてから洗うと効果を最大限に発揮します。

我が家でも、竹炭洗剤は常備していて、移香りがひどいものをつけ置き洗いします。

◯ホタテ貝の洗剤
618 ホタテパウダー

えみな99と同様、野菜を洗ったり、掃除や洗濯など多用途に使える万能エコ洗剤としておすすめなのはホタテ貝を粉末にしたホタテパウダーの洗剤。重曹よりもホタテパウダーの方がアルカリが強いので、消臭や除菌力も高く、より汚れが落ちるそうです。洗濯物と一緒に小さじ1杯ほど入れて洗濯するだけでOK。洗濯以外にも、水に溶かしてスプレーを作れば、家中の掃除に使える万能洗剤としても利用できます。(ただし、変色の恐れがあるためアルミには使用不可)うまく使えばコスパ最強かも。

◯その他のエコ洗剤
合成洗剤なら、ヤシノミ、サラヤ、セブンイレブンプレミアム、無印良品、ソネット、ファブラッシュ、100均ダイソーなど「無香料」と書かれた洗剤が、他の合成洗剤よりも成分がシンプルで安心です。無香料の柔軟剤もありますが、ごわつかないので、柔軟剤を使用しなくても大丈夫です。無印良品にはおしゃれ着用の中性洗剤もあります。ソネットには、天然香料入りの商品も(ただし、過敏症の場合は、天然香料も苦手な人もいるのでご配慮ください)。

【注意】
「ファーファ 香りのない洗剤」は抗菌剤入りなので要注意です。

「無添加さらさ」も蛍光剤などが無添加なだけで、香料やその他の基材には毒性の高い成分が含まれていることがあるため、無添加とは言えない製品ですので注意が必要です。

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