黒柳徹子さんと無名の花瓶に学ぶ、自分をブランドにするという話
タイムリーな話なのだが、昨日から黒柳徹子さんのH&M爆買いシリーズにハマっている。私の感覚からすると、びっくりするくらい短時間で、試着もせずに大量の服を購入なさるのだが、それでもただ目につくものを買うという訳ではなく、好きなものとそうでないものがハッキリしている。そして、好きなものに対する素直な感動の言葉が、見ているこちらまで嬉しい気持ちにさせてくれる。
正直、H&Mの服って高品質ではないというのは多くの人が合意するところだろう。意図も無く適当なものを買って着てみるとすごく安っぽく見えてしまうが、彼女が着ると衣装っぽいというか、オーダーメイドで作られた一点モノを着ているように見えるから不思議だなと思った。
因みにわたし、今無職。お勤め時代の貯金はそこそこあるが、この円安の中、価値の下がった円を削るのも嫌なので、基本的には夫の脛を齧って毎月しっかりと相場よりきっと少し多いお小遣いを要求し、暮らしている。
そして、イギリスやフランスの服は物価分+α高い。だいたい同じ品質と思われるものが日本の2-3倍。頻繁には手を出しにくい。
それで、イギリスの庶民の方はどんな服を着ているかというと、日本のように仕立ての良い小綺麗な服を普段着でお召しになる方は少なく、だいたいZARAやH&M、MANGOなどの価格帯のものを着ているんだろうなと思われる。
なので?前置きが長くなったけど、私も今めっちゃZARAをはじめとするファストファッションを着てますよ、という話に繋がるんですけど。
それで、私はこれまで、ファストファッションばかり着ている自分を少し恥ずかしいと思っていた。
いや、もしかすると、服を褒められたときの返答として「あ、でもこれUniqloなんです」みたいなセリフをよく聞く気がするから、結構多くの人が、ファストファッションを着る自分=オシャレではないorオシャレと認識される資格などない、と思っているのかもしれない。
でも、この黒柳徹子さんなのである。ファストファッションを衣装にしてもバッキバキの自分らしさ。H&Mなのに、なんか良いとこの服に見えるから不思議。
私もこういう服の着方がしたいのだ、と思った。
話は変わるが、先日チャリティショップ(家庭から寄付された不用品の売り上げを、そのショップの支援する団体に寄付するお店)で可愛い花瓶を見つけた。丁度色付きガラスの大きい花瓶が欲しいなぁと思っていたところだった。
それで買おうかと考えたとき、同時に、この花瓶はどこのブランドなのか、それともどこにでもある安物なのか、という考えが頭によぎった。
いやいや、可愛いと思うなら買えばいいじゃないか、と思い直し購入したが、何故ブランドが気になるのか、その後少し考えてみることにした。
何故ブランドが気になるのか。
それは、自分の感覚に自信が無いからだと思った。名のあるブランドにこの商品の価値を保証してもらいたい。自分が選択を間違えて、損をしたら嫌だから。
確かにブランドというのは信頼でもある。
でも、今これを考えている私は、何かを購入するときにそのブランドがどうとかいうよりも、「この人だから買おう」というような、自分自身がブランドと言える存在になりたいのだと思った。
何を着ても自分らしい、黒柳徹子さんのように。
ということで、私も堂々とファストファッションを着て、私にしかないオーラを放ちたい。
断捨離に断捨離を重ね、昔300着ほどあった洋服は今60着くらいになった(パジャマ、スポーツウェアは除く)。でも正直、もう少しお洋服があっても良いなと思うので、色々見つけて買ってみよう。そして、私のファッションショーを開催したい。