見出し画像

#7 『カッパのかんた』カズコ・G・ストーン作(福音館書店 こどものとも年少版 2022年7月)

カッパのかんたが「タンタカタンタン タンタカタン」

口ずさむうちに、大人のわたしだって、楽しくなってきちゃう絵本です。
リズムを味わう楽しさは言うまでもない上に、色鮮やかな絵をじっくり眺めてみると、ついつい人に言いたくなっちゃうような発見細やかな発見がいっぱい。
なんとも言えない3ページ目のポーズなんか、特にお気に入りだったり。

作者のカズコ・G・ストーンさんが「いつか描きたいと長年頭の中で温めていた」カッパと、EXILEの所属事務所が運営する子どものダンススタジオに見学に行った時に頭に浮かんだという「タンタカ タンタカ タンタカタン」の見事なマッチング!

ぜひ、味わってほしいです。ちょっぴりお調子者な子どもたちが「タンタカタン」に合わせてオリジナルの「踊り」を繰り出してくれる様子が目に浮かぶよう。

この絵本は、福音館書店さんの「こどものとも 年少版」という月刊誌です。
「こどものとも」は何年かするとハードカバー(硬い絵本)になって書店に並ぶ場合もあります。が、全ての月刊誌がハードカバー化するわけではないので、もしかしたらこの時期にしか買うことが出来ない「幻の1冊」になる可能性もあるのです。月刊誌なので、お財布にも優しい440円(!!)で手に入ることも魅力的。

そうそう、この月刊誌には付録の小冊子がついています。その中の内田早苗さんの「絵本をひらく」のエッセイがとびっきり素晴らしかった。
溢れんばかりの情報、容易にできてしまう他者と比較で、「あれができていない」「これができていない」って「ないない」ばかりに目を向けてしまって、情報に踊らされて、焦って、不安になって…
これまで幾度となく自分にもそんな経験があるし、きっとこれから子育てをしていく日々に、不安から検索魔になってしまったり、ふと目に入った情報から比較してしまったりするかもしれない。
でも、一番大切なことは(内田さんの言葉をお借りして)目の前の我が子をよーく見て「待ってあげる」こと。
目の前のことで精一杯になって苦しくなったときには、そっとこのエッセイを開きたいと思います。「絵本は親子の最強の味方」!

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

erikiの絵本棚、2月以来、更新が滞っていましたが、実はこの間に、第一子を授かりました。

母になるのはまだまだ先だろうなぁ〜と漠然とした想いがあったので、最初は戸惑いましたし、不安もありましたが、最近は「どんな動きをしてるんじゃ?」と思うほどお腹の中で大暴れしている我が子に出会える日が楽しみになってきました。

すでに聴覚が完成して、外の音が聞こえるらしいので、この『カッパのかんた』を読んでみたところ、まぁ、いつもにも増してお腹の中でどんどこ大暴れ!笑 生まれてきてから一緒に絵本を楽しむ時間がより一層楽しみになりました。

苗字のはじまりが ”ki” から ”maru”に変わったので、絵本棚も第2章の意味を込めて、”erimaruの絵本棚”にしてみようと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?