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クルド語講座 / 夕陽を見て帰宅するとAliがいた

以前クルド研究所を訪問した際、毎週土曜日にクルド語講座を行っているとのことだったので、早速参加させてもらうことにした。

何時に始まるかよくわからなかったので、適当に行ってみると、「今から入門のクラスがあるから良かったらどうぞ」と促されて教室に入った。

参加者は大学生のクルド人。トルコ語で教育を受け、トルコ語コンテンツを視聴しながら生活する若い世代のクルド人にはクルド語を話せない人がとても多い。参加者はそういう人たちだ。

使用しているテキストは、ワッカス先生のクラスで用いられているものだ。ごく基本的な内容だったが、忘れてしまっていたことや、日常会話で疎かにしがちな正しい文法を学び直せてとても良かった。



カドキョイへ帰ってきて、少しブラブラして、さぁ家に帰ろうと歩いていた時、ふと海の方を見ると、きれいな夕陽が見えた。方向転換して海側へ向かう。

初めてイスタンブールへ来たとき、ジーザスの友達にここへ連れてきてもらったことを思い出す。その時見た光景がものすごくきれいで、多くの人が夕陽を見ながらのんびり過ごしている様がとても素敵で、「こんな時間の過ごし方いいなぁ」と思った。


マジックアワーを一人でたっぷり楽しみ、帰宅する。ドアの鍵がなかなか開かずガチャガチャやっていると、中から開けてくれた。

と思ったら、そこにいたのは、なんとAli Tekbaş!えー!Ali!!

「えりか〜〜!おかえり〜〜!」
「Aliーー!来てたのー!!」

リビングでは一歳半の息子Ronîが元気に走り回っていた。Ali Tekbaşは私が最も愛するグループLaWjeのボーカリストで、私の歌の先生。我が子が愛し過ぎてたまらない、という感情をこんなに露わにする人を見たことがないくらいの様子だ。

「Ronîが生まれて人生が180度変わったよ」と話す。



キッチンに行くと、奥さんのRubarがBelgîzと料理していた。Rubar初対面!とても美しい人だ。

「Rubar、やっと会えた〜!」
「えりか〜!おかえり〜〜!」

2人が作ってくれたファラフェルをいただく。ファラフェルもタヒーニソースもとてもおいしい。Belgîzの少なめ塩加減がとても好きだ。Ronîも口の周りをじゃがいもまみれにしながら元気にもりもり食べる。

Ronîは音楽にとても敏感で、音楽が流れるとすぐに反応して踊ったり全身でリズムをとったりする。さすが、Ali Tekbaşの子だ。体力が無限の1歳児。大人4人がかりで全力で遊び、1歳児以外は疲れ果ててお開き。

Rubarの妹の結婚式が6月にGeverであるそうで、帰り際「えりかも是非来てね!私の衣装がたくさんあるから好きなの選んで着てね!」と言ってくれた。

Geverを含むColemêrgという地域は山に囲まれているという土地柄もあり、外部からの影響を受けづらく、継ぎ足し継ぎ足し使う秘伝のタレのごとく、クルド性を保持している。

男女が結婚するにあたり、男性側から女性側へ金(首飾り、耳飾り、腕輪など)を贈る風習があり、それは今でも必須だ。金を買うお金がないために結婚できないカップルも相当多いという。あるいは、金を買うために借金をし、結婚後に返済していく、というパターンも多いそうだ。当事者は大変に違いない。

Serdarの弟もこの夏結婚することが決まっていて、姉妹が金のアクセサリーを揃えていた。「ほら、つけてみなよ!」と言われ、花嫁より先につけてもいいのかな、と思いつつ一式つけさせてもらった。かなり重かった。これだけの重量の金を購入するのにいくら必要なんだろう。

結婚式も、最も伝統的な形式を残していると言われている。参加者は皆伝統衣装を身につける。音楽と踊りのバラエティも豊富だ。他の地域では右回りに進んでいくのに、Colemêrgだけは左回りに進む、という独自性もある。

先日参加させてもらったAmedの新興住宅地での結婚式は新しい世代のモダンな式だった。「伝統からかなり離れている」という意味において興味深かったが、私の関心からは遠いものだった。

滞在中にColemêrgの結婚式を生で見てみたいと願っていたので、それが叶いそうでとても嬉しい。

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