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雑記|オーディションに落ちた日ルーティン
30になっても依然として自分にエールを送り続けているけどもしかして一生このままかしら。
オーディションにまた落ちた不合格通知というものはいつだって永遠に慣れやしない。
オーディションは運それから縁。そんなことは分かっているけれど不合格を受け取ってしまうと売れない役者の烙印が増えていく気がしてしまう。これがスタンプラリーなら結構上位にいけるのに。
帰り道はいつもMの輝く赤いお店に。どうして塩気のきいたポテトってのは萎えた体に沁みるんだろうか。あ、期間限定の月見バーガーセットで。
べとつく包み紙を捌きながら悶々と考える。
あれが合わなかったのかしら?
しっかり会話できていなかった?
そもそも合う役がなかったのかも。
いやでも上手い人はなんでも受かるしな。
完全に無駄な時間だけどこれも大事な儀式。わたしの頭はでっかちなのだ。
最近はこれでも上手になった。
人格否定は右から左へ。
他者の出来不出来から自分は測らない。
「なぜこんなにできないか」という問いには答えも対策もあると知っている。
オーディション。魔物の棲むところ。
何年経っても難しいステージだ。
底に残るポテトをつまみ出したら
反省会は強制終了。
以上わたしの不合格ルーティン。オーディションに落ちた時のあの独特の情けなさを慰めたりいなしたりするためのルーティン。
情けなさを包み紙で捨てて自転車に乗ったら
また、風を切るのだ。