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ゲップや胸焼けは胃食道逆流症Gastroesophageal reflux disease (GERD)かも・・・?
みなさんこんばんはErikaです!
ゲップや胃もたれ、胸焼け、胃痛に悩まされたことがある人は多いのではないでしょうか?
オーストラリアで臨床栄養について学んでいると治療に特化した授業で胃食道逆流症について時間を掛けて学びます。悪化するとメンタルに影響を及ぼしたりや癌のリスクも上がってしまいます。
日本での胃食道逆流症Gastroesophageal reflux disease (GERD)の有病率は10%〜30%と言われており主にLOS( lower oesophageal sphincter)という括約筋の機能不全が原因とされています。画像1で拝見していただけるように食道と胃を区切っている筋肉でこの筋肉が胃液の逆流を塞いでくれます。
画像1
![](https://assets.st-note.com/img/1663847697680-oucjb85RbZ.jpg)
GERDではLOS が食事以外でも開いており胃液が食道に上がってきてしまいます。
胃液には酸が含まれているため、胃以外の所に流れてしまうと組織を傷つけてしまう可能性があります。食道は胃ほど丈夫でない為、胃酸によって粘膜が傷ついてしまいます。
このような原因から、胸焼け、ゲップ、食べ物の逆流、お腹が空かない、下痢や黄色い便が症状として現れます。
また、胸痛、吐き気、声が枯れる、喘息などもGERDが原因で起こるケースもあります。
GERDの場合、寝そべる事で症状が悪化することが多いです。
欧米や私が住んでいるオーストラリアでは最も頻繁に起こる消化器官系の機能不全ですが日本でも、年齢とともに有病率が上がります。また男性であることもリスク要因です。
その他のリスク要因では
肥満
肥満は胃食道逆流症や癌細胞(腺癌)に強く結び付きがあると言われています。
年齢
加齢に伴いLOSの長さが変化したり食道のが上手く機能しないことから胃食道逆流症につながります。
薬の服用
薬によってはLOSをリラックスさせてしまいます。そのため胃液の逆流を促してしまします。
抗コリン薬、β-アドレナリン作動薬、ニトログリセリン、キサンチン、ベンゾジアゼピンなどの薬が胃食道逆流症を誘発させる可能性があります。
ストレス
多くのGERD患者はストレスによって症状が悪化すると訴えています。ストレスは食道の運動を変えませんが胸焼けなどの症状を誘発します。
食習慣
脂っこい食事、チョコレート、コーヒー、お酒、辛い食べ物、酸が強い食べ物(オレンジやジュース)、炭水化物の摂りすぎ。
*カフェインやお酒はLOSの機能を低下させます
またGERDはメンタルヘルスにも影響を及します。実際にGERDは気分の落ち込みや鬱を誘発させるというデータも出ています。
そのため、ストレス管理や生活習慣の改善がGERD予防又は緩和につながります。
GERD緩和のためのアドバイス
症状を悪化する食べ物を避ける
肥満(特にBMI35以上)の場合体重を落とす
リンゴ酢
*リンゴ酢は胃のp Hレベル(胃酸)を整えてくれる役割があります。
小さじ1っぱいをコップ一杯の水に混ぜて食前に飲むことをお勧めします。
タンパク質を摂る
タンパク質を摂ることで体がアミノ酸を生成してくれます。アミノ酸は傷ついた粘膜の修復に使われます。
0.8-1.2g/kgのタンパク質摂取をお勧めします。☜ケガの修復に必要なコラーゲン生成に必要な量です。
野菜や果物を摂る
野菜、果物にはストレス予防、デトックス、消化酵素生成に不可欠な抗酸化物質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。
白いパンや米は避ける
食物繊維が豊富な食べ物はGERDの有病率低下につながります。
お酒を避ける
お酒は粘膜の炎症、食道の機能低下につながります。
禁煙
喫煙はGERDのリスクを上げます
寝る時の姿勢を変える
足を15-20cm高くして寝る☜症状悪化の予防につながります
出来れば左側を下にして寝ましょう
最低でも寝る2-3時間前に夜ご飯を食べる。食べすぎない。
満腹で寝ると逆流を誘発させます
ゆっくり食べる
ゆっくり食べる事で唾液を誘発させます。唾液は食道を動かせてくれのでGERDの緩和につながります。
水を2-2.5L飲む
食事と一緒に大量の水は飲まないこと。
亜鉛について少しお話し
亜鉛は感染症や性機能、成長に大切なだけでなく、粘膜や肌の修復にすっごく重要な役割を果たします。なので亜鉛不足は免疫力の低下や怪我の完治の遅れにもつながります。
GERDで粘膜が傷つくケースも多いので亜鉛が役に立ちます。
しかし、亜鉛はミネラルの一つで摂りすぎると吐き気、貧血、最悪の場合は神経の機能不全になりかねないです。
オーストラリアでは栄養士、自然療法士、漢方師など資格を持ったプロフェッショナルからの処方されています。
サプリメントを摂る際はくれぐれも資格所有者のアドバイスをしっかり聞くことをお勧めします。
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