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最終回はどうだった?所内『生徒指導提要』読書会
12月から3ヶ月にわたって、月一で開催してきた『生徒指導提要』の読書会。
今回が最終回となりました。
口コミで広がり、1回目6人だった参加者が、2回目は12人、3回目は14人と増えていきました。皆さんがいかに対話の場を欲しているかがわかります。
毎回、席はくじ引きで決まるという宴会並みの楽しさもいいのかもしれません。いつもは話す機会のない他チームの人達と関われます😊
最終回はどんな対話が繰り広げられたか、備忘録的に書いていきますね。
では、レッツゴー!
リレープレゼン
第4章いじめ、第5章暴力行為、第6章少年非行、そして第3章に出てくる「不適切な指導と考えられ得る例」について一人5分程度でのリレープレゼンをしました。
いじめや暴力行為、少年非行などは社会総ぐるみで支援していくことが大切。そして不適切な指導に関しては、指導死した児童生徒の遺族の声が反映され、今回の提要での記載となったことから重要視されています。
以下、プレゼンの中で話題に上がったことを簡単に書きます。
○いじめ
・(文科省)「警察に相談または通報することが想定されるいじめの事例」
・SNS時代の未然防止教育の在り方
○暴力行為
・発生件数:小5をピークに、小5>小6>中学生>高校生。なぜ?
・未然防止教育での連携機関:少年サポートセンターの職員、法務省の機関の職員、弁護士、民間ボランティアである保護司・人権擁護委員など
・義務教育における停学処分
○少年非行
・非行と不良行為の区別
・聴取担当は一人、というところに疑問。複数対応が基本とされている中、なぜだろう。
○不適切な指導
・「殊更に」「著しく」「必要以上に」などの文言から、「過度に」行うことが不適切な指導につながるのでは。
・組織的に行う上で、「過度」のレベルを学校で統一できるのだろうか。生徒との信頼関係によっても変わってきそうだ。
そしてギャラリーウォーク
いつもは向かい側の人と機械的にペアになってもらっているのですが、今回は席番号でランダムにペアを決めました。これもまたちょっとした楽しさを演出してくれました。
そのペアになった方と、プレゼン資料をギャラリーウォークしながらあーだこーだと対話します。
ペアで話していたものが、いつの間にか4人組で話すなど輪が広がっていくのも素敵です。
この時間も、いつもながら豊かです。
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グループでの対話
今回は3グループに分かれて、それぞれのグループで思い思いの切り口から対話を繰り広げてもらいました。
当チームの指導主事3名がそれぞれのグループでファシリをしました。3回目とあって、ファシリが育っているのもまた嬉しいポイントでした。(育っているとか、上から目線?笑 失礼しました笑)
私のグループでは、
○暴力行為発生件数:小5>小6>中学生>高校生について
・小5に何かあるというよりは低年齢化しているのでは
・小5って、異動者が担任を持つケースが結構あるからそこにも要因がありそうな。。。そうせざるを得ない学校側の苦しさも感じる
○不適切な指導について
・生徒指導が「指導力競争」のように捉えられ、指導力がないと思われないようにする防御的な気持ちが不適切な指導につながるのかも
・不適切だと周囲が思っても当の本人(教員)が思っていない場合どのように伝えるべきだろうね
・まだまだ、強い指導で生徒をピシッとさせたり、きちっと管理している先生が指導力があると思われる風潮は根強いよね
・もっと子供に決めさせたらいいのにね〜
・高校は先生と生徒にいい感じの距離感がある(義務に比べて)。その距離感とか、生徒に任せてくれるところこそが高校の良さだと思う(小学校の指導主事より)
・小学校は担任によるな〜
などの話から、
・そもそも生徒指導って誰のため?何のため?っていうのを伝えていかなくちゃね
・児童生徒理解&信頼関係でどうにかなることはやっぱり多いよね
・生徒指導提要、どう現場で活用するか、大事だね
と、本質的で、研修を作る側としての話になりました。
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振り返り
グループでどんな話が繰り広げられたのかを全体で共有した後、チェックアウトとして一人ずつ振り返りコメントを話してもらっています。
今回も素敵なコメントがたくさん寄せられました。
・「知る」ことがいかに大切か。「知らないことを知らない」人達も多いので、学校に戻ったら提要を活用してこのような学びを広げたいと思った。
・こういった形で対話的に学ぶって、ほんといいですね。対話を通して、その人のことも知れてよかった。
・この場が、いつも自分の指導の振り返りになっていて、子供を主体に、これから指導はどうあるべきかを考えることができた。
・多様性という言葉が何回も出されていて、そこから「多様性と凝集性」のバランスが大切かな、でもそのバランスに答えはなく難しいなと思った。
・貴重な学びの場でした。足りないものを補うだけでなく、話を聴き合えるこの関係性こそ、学校現場に持ち帰りたいです。私も中堅なので、現場に戻った際には、自分もこのような場を先生方に提供できるようがんばります。
管理職の先生方が「校内研修で提要を活用したい」と感じてくださり、広がっていくといいなぁとHopefulな気持ちになりました。また、後輩の先生が、「現場に戻ったら自分もこのような場を先生方に提供したい」と感じてくれたことは、私にとって個人的にとても嬉しいことでした。
私からも、
3K(勘と経験と気合い)から脱却しなくちゃです!
と言わせていただきました。
最後に、私の決意
提要に書かれていることって、当たり前ですが、目指すべき理想の姿です。(もちろんこれ以上の実践をされている先生方はたくさんいますが)
現場の先生方の声を聞くと、「理想ばかり語るな。(事件は現場で起きてるんだ、的な)」「言ってることはわかるけどさー。。。」という本音もあり、その狭間の立場でなんかやだな〜という気持ちも、実は、今まで、ありました。(人間なので許してください!笑)
でも、この3回の読書会を通して、
やっぱり私はしっかりと理想を語ろう!
と思うことができました。
目指すべき理想を我々センター職員が伝達せずにどうする!堂々と伝えよう!という強い気持ちになれました。
だから、また4月から、
生徒指導は生徒支援だよ!指導力競争じゃないよ!
生徒指導観をアップデートして
子供達が幸せになれるよう支援していきましょう!
って伝え続けていきたいと思います。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました😊