感覚的評価はあてにならない~感覚人間ピンチ!
このアレクサンダーさんの言葉を聞いたときは、飛び上がりそうでした。
感覚人間で感覚でしか判断していない私。
いったい全体どうしたらいいの?
「感覚的評価はあてにならない」
分かりやすくいうと、
自分が感じる正しいとか間違っている、という基準は、あてにならないということです。
アレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めたばかりのころの話です。
立っている姿を見てもらった時のこと。
先生は肋骨あたりに手を置いて、
「これはどうですか?」と聞きました。
「重心が前の方にあって前のめりになっています。猫背みたいです。」
「皆さん、えりこさんは前のめりですか?猫背になっていますか?」
「なっていません。」見ているトレーニー仲間たちが答えました。
鏡を見ると、まっすぐ立っています。猫背ではありません。
自分の中の感覚は猫背だけれど見た目は猫背ではない。
そして、身体の構造を見るとこちらの方が身体に負担がかからず「正しい」と言えます。
これが感覚評価はあてにならないの一つの例です。
”胸を張って”とよく言われますよね。
胸を張って、かっこつけて立ちたい。舞台の上で必要なことでもあります。
でもこれは普段の生活でも必要でしょうか?
胸を張ると腰回り背中回りが固まります。ずっと腰痛だったのはこういうことだなあ、と、今は思います。
私たちは、幼稚園生の時から「気を付け!」と言われ続けて、それが良い姿勢だと思わされているようなことがありますが、とても不自然な体勢です。
すぐ疲れちゃいます。長い間続けられません。
胸を張ってかっこつける立ち方を習慣的にやってきたわけですが、すれ違う人々みんなに、私はダンサーですアピールをする必要はありません。
いつもやっている動きのパターンを変えてみる。
何だかなじみがなくて変だし、猫背のように感じますが、それで正解。
自分がただそこにいる、楽さ、人との距離も変わるよう。
今ある感覚認識はあてにならないものと知って、日々自分をアップデートしていきたいですね。
そして、自分の感覚認識の基準を、あてになるものとして役に立つのがアレクサンダーテクニークです。
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