36.恋との決別①覚醒
ですがそれからしばらくして、私が本当の意味で彼を見限るタイミングが訪れます。
K会衆の集会にある女の子が参加するようになります。
当時彼女は小学5年生で、両親が離婚してお母さんと一緒におばあちゃんの家に戻ってきました。
その家というのがMの家の向かいあたりのお宅だったのです。
出戻りの娘さんの情報を嗅ぎつけ、M母姉妹がそのお宅と交流を始めます。
おばあちゃんとお母さんは興味がなく一度も集会に来たことはないのですが、女の子はM一家に懐き、訳も分からずM母姉妹に集会に連れてこられました。
短期間で彼女がだんだんと会衆の兄弟姉妹たちに、特にA兄弟に懐くようになり、
集会のために王国会館に入ると必ず入り口でA兄弟に抱っこされている彼女の姿を見るようになりました。
私の中で小さい時にYH兄弟にいつも抱っこされて気持ち悪かった記憶が蘇りました。
でもあの時の私とは違って彼女は彼に抱っこされてとても嬉しそうだったので、
これが彼女がまだ小さい子だったのなら、私も他のみんなもなんとも思わず微笑ましく見守ることはできたと思います。
けれど彼女はまだ『子ども』だけれど小学校高学年です。
体も『女性』に近づき始める頃で、思春期に入るかどうかの時期、恋だって全然する年齢です。
そんな子を抱っこしている姿を『抱き合っている』ようにしか見えないのは、決して『いつもの嫉妬心』からくるものではないと思いました、
明らかに違和感がある。
実際彼女は彼に抱かれて頬を赤らめているのです。
けれどまわりは誰もなにも言わずにただふたりを見ているだけでしたので、
子ども相手に私の感覚がおかしいのだろうか?としばらく悩むことになります。
ふたりが王国会館の中で抱き合う姿を毎回のように見続けるうちに、
私はついに耐え切れなくなったからか無意識に『あれはやっぱりおかしい…。』と呟いてしまいます。
誰かに聞こえるように言ったつもりはなかったのですが、
たまたま私の隣にいたMO姉妹が私の一言を聞いて
『私もあれはおかしいと思う、ERIEちゃんの感覚はまちがっていないよ。』
とはっきり言ってくれたのです。
その時私は初めて『夢から目が覚めました』。
彼が何度も演壇でコリント第一7:1の『男が女に触れないのは良いことです。』を堂々と読み上げた上で私に触れることも、他の若い姉妹たちに触れることもおかしいことで、それは『躓きのもと』なのです。
彼は私だけでなく他の誰のことも『好き』ではない、私の心を、他の心の純粋な姉妹たちを弄んでいただけなのです。