青山学院大学地球社会共生学部 特別公演 カンボジアから世界へ:浅野佑介が語る「本当の幸せ」と挑戦の物語
2024年10月8日、青山学院大学の地球社会共生学部@相模原キャンパスにて、アパレルブランド「SuiJho」の創業者である浅野佑介さんが特別講演を行いました。彼は自身の壮絶な経験と挑戦の数々を通じて、学生たちに「幸せ」や「貧困」についての新たな視点を提供しました。
愛知県出身の浅野さんは、裕福な家庭で育ったものの、会社の倒産で一転、苦難の生活を経験します。この体験が、彼の人生観に大きな影響を与えました。
帰国後、普通の会社員としての生活を送りながらも、26歳の時に突然の体調不良に襲われます。二日酔いからの帰宅途中、意識を失い病院に運ばれたことで、先天的な脳の損傷が判明。彼は手術を受けることとなり、その後も再び倒れるなど、過酷な体験を強いられました。この出来事を通じて、「自分の背中で語れるものはあるのか?」という疑問が浮かび上がり、再びカンボジアに向かう決意を固めます。
浅野さんはカンボジアで大学院に通う傍ら、現地の若者たちが貧困を利用し、富を得ようとしている姿に違和感を抱きます。彼は「貧困=可哀想ではない」と強調し、真の自立を促すビジネスの在り方を模索し始めました。そうして誕生したのが、SuiJhoというアパレルブランドです。SuiJhoは、カンボジアの伝統的なスカーフ「クロマー」をはじめとする現地の技術と、日本のデザインを融合させたユニークな商品を展開しています。「安かろう、悪かろう」という常識を覆し、現地の職人たちに誇りを持って仕事をしてもらうことがブランドの根幹です。また、日常に小さな幸せをもたらす品物を作ることを大切にしています。
しかし、順風満帆だった事業も、新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けます。それでも浅野さんは失敗を「ネタ」に変え、さらなる挑戦を続けています。2022年からは、シルクの復興や着物のリフォーム事業など、カンボジアと日本の文化を繋ぐプロジェクトに取り組んでいます。TikTokで8万人のフォロワーを持つ浅野さんは、SNSを活用したビジネスの成功例としても注目を集めています。講演では、「今日より若い日はない」と学生たちにメッセージを送り、夢や目標に挑戦する重要性を強調しました。
浅野さんの言葉には、挫折と挑戦の中で見つけた「本当の幸せ」が込められており、そのメッセージは多くの学生に響いたと思います。
Peace out,
エリック