「炭鉱の街」世界遺産での撮影の裏側
私は福岡県の一番下「大牟田市」というところで育った。
現在は大牟田市から1時間半ほど離れた熊本で結婚式のビデオグラファー兼フォトグラファーをしている。
結婚式の前撮りもロケーションフォトが増えていき、大牟田市でも前撮りの撮影を行うことが増えてきた。
大牟田市は昔石炭が大量に取れ、賑わっていたことから「炭鉱の街」と呼ばれている。
そう呼ばれているように、大牟田市には炭鉱にまつわる様々な面影を残している。
近年では三池(大牟田の旧名)炭鉱が綺麗に残っている「万田坑」や「宮原坑」が世界遺産として認定されたことから、多くの観光客で賑わうようになった。
その中でも万田坑は「るろうに剣心」の撮影として使われたことも有名な話だ。
万田坑は多くの建物が残り、独特な雰囲気を持つことから、最近はフォトスポットとも注目され、結婚式の前撮り撮影でも多くの新郎新婦が訪れる。そんな私もよく万田坑で撮影を行なっている。
中に入った瞬間に、なんともいえない独特な雰囲気を感じられる。レトロでもあり、場所によっては「怖い」と感じる部分さえあるその万田坑は、「一つの小さな街」という感覚に陥るほど魅力的だ。
青い扉やレンガの趣は観光客にもとても人気で、フォトスポットにもなっており、訪れた多くの新郎新婦がここで撮影を希望する。
「歴史をバックに写真を撮る」ことを希望されているのではなく、多くの新郎新婦はレトロ感と雰囲気がある建物をバックに撮影を希望。
日本離れの海外チックな雰囲気を好む日本人は、近年ますます増えてきているように思える。
私が万田坑で「怖い」と感じた場所が一つだけあった。
新郎新婦が立っている場所の前に、大きな穴があるのだ。その穴はフェンスで囲まれており、落ちないようにはなっているが、かなり深い。
聞くところによると、その穴は石炭を採取する祭、実際に掘られた穴だそうだ。
私の祖父も以前炭鉱で働いていたのだか、こんなにも深く真っ暗な穴のなかに入っていたかと思うと、、、。
この写真を撮影する際にストロボを用いたのだが、私は穴を挟んだ向こう側から新郎新婦へストロボを向ける。
穴からはひんやりとした空気があがってきて、後ろからも何故か冷たい空気が感じられる。何度、後ろを振り返ったことか、、、。
あろうことか恐怖心からか、撮影中に「早く終わって欲しい」とまで思いながら、私がストロボを向けた写真は、新郎新婦が気に入ってくれた一枚となった。
この場所を除けば、万田坑はとても雰囲気があり、素敵な写真が撮れるフォトスポットはたくさんある。
観光する時間があれば、ゆっくりと見て回りたいくらい魅力的な場所だ。
私の好きなロケーション場所の一つである。
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