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自分の価格と契約について、フリーが不利ランスにならないために

この仕事を始めた頃、料金設定に非常に悩みました。どのくらいのフィーを請求すればよいのかがわからず、フードコーディネーターやコンサルタントに相談しづらいことでしたし、実際に教えてもらえることはほとんどありませんでした。

セミナーの料金はいくらにすべきか、顧問契約の料金はいくらが妥当なのか。当時、私はメーカーの冷凍食品のレシピ作成やセミナーの仕事をしていましたが、その商品を事前に試作する必要があり、試作の段階からすでに稼働時間が発生しています。さらに細かいことですが、材料費もかかります。こうした費用をどう扱えばよいかが全くわからず、悩んでいました。今思えば、材料費や交通費は当然こちらが負担するものではなく、クライアントに請求すべきものです。しかし、当時はそれすらも判断できず悩んでいたのです。その上、私自身の知識が不足していたため、自信がなく、提示した見積もりは非常に低くなってしまいました。結果として、この状態が続く限り、収入はなかなか増えません。

顧問契約の料金についても同じ問題がありました。
私の場合、年契約が主ですが、この契約形態が伝わらないことが多々ありました。最初の3年ほどは、価格交渉にまったく自信がありませんでした。
その原因は、自分自身の価値を低く見積もっていたことにあると思います。自己評価を変えない限り、状況は改善しません。
たとえ知識やノウハウが蓄積されたとしても、自分の評価が低ければ、それに見合う収入を得ることはできないのです。

もしも正社員で雇われたら

個人で業務を行う場合、会社に属している場合とは異なり、福利厚生がないため、一人で働いているとしても月額約40万円以上は必要とされます。
それにもかかわらず、時折「高すぎる」「もっと安くしてほしい」という要求を受けることがあります。そうした場合、担当者が経営者目線つまり正社員を雇った場合を考えていないことも多く、感情的に判断していることもあります。このような場合には、視点の違いも考慮しながら対応しなければなりません。
最終的には、「池田さんを雇えば、3人分働いてくれる」と思ってもらえるような価値を提供することが目標です。

時間軸で考えるフィー
次に、料金設定を別の視点で考えます。
それが時間単価です。
自分のフィーを1時間あたりいくらに設定するかを常に考えることで、自分の時間の価値を大切にするようになりました。
参考として、弁護士の相談費用、大工の棟梁は1時間あたり1万円、サラリーマンだと3000円から5000円、統計のエキスパートは4000円から8000円、そして世界的なコンサルタントは1時間8万円以上とされています。

私の場合も1時間あたりのフィーを決め、セミナーなら年に何回行うのか、営業教育や会議は何時間かかるのかをすべて時間で計算し、それを基に年契約の見積もりを作成しています。

相手によっては、追加で仕事を頼もう、余分に仕事をしてもらおうとする場合もありますが、このように時間やコストを明確に記載した見積書を提示することで、ある程度の問題は解決でき、安心してもらえるのではないか思っております。

フリーは不利
フリーランスというのは「自由」とよく言われますが、むしろ「不利」な立場にいることを常に意識する必要があります。
クライアントとの関係においては、「雇ってあげている」という一方的な関係ではなく、対等とはいかないまでも、こちらを尊重してもらうことが大前提だと考えています。



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