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継続する力は才能なり:10年と1万時間の法則

「この仕事で食べていけるようになるには、10年はかかる」と言われたことがあります。当初は途方に暮れたものですが、今振り返ってみると、ちょうど10年が経った頃からクライアントが増え始めたことに気づきました。そして、10年が過ぎてみれば、その時間は決して苦ではありませんでした。

よく資格取得に必要な学習時間を調べることがありますが、一つのことを習得するには、1万時間あればその分野で大成できると言われています。これは「1万時間の法則」として知られ、マルコム・グラッドウェルの著書『アウトライアーズ』で提唱されています。彼の主張によると、エリート演奏家たちは20歳になるまでに1万時間の練習を積み重ねていたという調査結果があります。1日3時間を毎日続けると、約10年で1万時間に達する計算です。

大切なのは、この1万時間をいかに有効に使うかということです。ただがむしゃらに取り組んでいるだけでは、あまり成果が出ないことが多いでしょう。そのためには、まず自分の興味のある分野を徹底的に調べることがポイントです。たとえ人脈がなかったとしても、知識を蓄えることは可能です。具体的には、その業界の価格の推移を追いかけることや、上場企業であれば決算をチェックするだけでも、大いに参考になります。

「なぜ価格の推移が重要なのか?」と疑問に思う人もいるかもしれません。しかし、価格にはその企業の戦略や考え方が反映されているのです。過去3年分の価格の動きを追えば、その企業の方針や考えが驚くほど見えてくることがあります。これは短期間では分からないことが、継続して観察することで、初めて得られる気づきもあるからです。

そして、最も大切なことは「途中でやめずに続けられるか」です。
その分野に情熱を持ち続けられるかが、才能の有無を決める要素ではないでしょうか。
人はどうしても「飽き」という魔物に悩まされがちで、それが多くの人が途中で挫折する原因だと思います。
途中、挫折したり、飽きたりするならば、もしかすると、食と言う分野に向いていないのかもしれません。

大学時代、非常に美しい楽曲を作曲された先生が言っていた言葉を思い出します。
「僕はとても才能があると思う。なぜなら、ずっと曲を作り続けているから」と。

才能があるかどうかを判断するのは難しいですが、一つのことに飽きずに続けられるかどうかが、その一つの基準なのかもしれません。






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