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★★★☆『羊をめぐる冒険』村上春樹
村上春樹を集中的に読む。
以下所感。
***
『ノルウェイの森』や『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』ほどは洗練されてなくて、ファンタジー色も少し薄めに感じるけど、羊がのり移るくだりは鮮烈だった。
友達は最後まで何で鼠という名前なのかよく分からなかった。完璧な耳を持つガールフレンド、何で離れていってしまったんだろう。すでに死んだ鼠との暗闇での再会、そして翌朝全ての冒険が終わってからの一人での帰宅。
これは哀愁ある。寂しいよな。取り残された砂浜で2時間泣いたと言う描写、13年前によく通ってたジェイズバーの変遷、どれも時間の流れを感じさせて、どことない悲しさの漂うラスト。
あと音楽や名著のチョイス、山ほどの比喩表現はやはり村上春樹らしくて満足。読んだ後に気づいたけど、これ4部作の3作目じゃないか!!笑
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