HSP気質と16パーソナリティタイプMBTI②
最近、HSP(Highly Sensitive Person)、"繊細さん"について、有名人やテレビが取り上げ、認知度が急激に上がっているようですね。
さて、前回の投稿で、以下のように書きました。
HSPの70%は内向型で、この人たちはある意味HSPという自己認識を持ちやすいと思うのですが、HSPのイメージと結びつきにくく、実は一番苦労が多いのが、外向型のHSP(HSEと呼ばれるらしい)ではないかと思います。
HSEの人たちがもっと楽に生きる助けになるかもしれないなと思うのが、
アメリカの大学・MBAや企業で自己分析ツールとしてよく使われる、
MBTI(マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケータ)というシステム。
タイプが分かると、自分の認知の癖が分かります。
MBTIのあるタイプには、HSEが多いようです。
今回はこちらについて掘り下げていきます。
■MBTI×HSP
MBTIは、心理学者ユングの類型論にもとづき、人を16種類にタイプ分けするシステム。
MBTIについての知識を有しながらHSPについて研究を重ねるジャクリン・ストリックランド氏曰く、その16タイプの中に、特にHSPが多いタイプが4つあるそうです💡(強い相関関係があるのかは不明)
それがこちら👇
1.INFP(内向型・内向き情緒×外向き直観)
2.INFJ(内向型・内向き直観×外向き情緒)
3.ENFP(外向型・外向き直観×内向き情緒)
4.ENFJ(外向型・外向き情緒×内向き直観)
内向型2タイプに続いて、外向型が2タイプきているのは興味深いですよね。
内向型か外向型か、ではなく、NFタイプ(直観×情緒タイプ)であることが関連していそうですね。
対のSTタイプ(五感×論理型)には、HSPは稀だそう。
自分のMBTIタイプをご存じでない方は、以下の診断テストをやってみてください。 ※超簡易なものなので、ご参考程度に。
■MBTIタイプ簡単診断テスト
①I/E あなたにとってより大切なのは、自分の内の世界と外の世界、どちらで過ごす時間ですか?
⇒内:I、外:E
②I/E 初対面の集団の中で数時間過ごした後は、疲れ切っていますか?活力に満ちていますか?
⇒疲れ切っている:I、活力に満ちている:E
③I/E 忙しい一週間を過ごした後、理想の休日の過ごし方はどちらですか?
・一人で読書、家族・気の合う少人数の仲間と静かにご飯、家でネットフリックス⇒I
・アクティブに外で活動、グループで飲み会、溜まったタスクを片っ端から片付ける⇒E
④S/N 具体的な話題と抽象的な話題、どちらの方が長時間していても
飽きにくいですか?
⇒具体的:S、抽象的:N
⑤S/N 何か新しいことを学ぶ時、最初に聞きたいのは具体例ですか?全体像ですか?
⇒具体例:S、全体像:N
⑥S/N 地に足がつき、今に集中していることが多いですか?それとも、現実離れした空想をしたり、人に声を掛けられてもしばらく気が付かないくらい自分の思考の世界に入ってしまっていることがよくありますか?
⇒前者:S、後者:N
⑦T/F 頭と心、自分により強い影響を与えているのはどちらですか?
⇒頭:T、心:F
⑧T/F モヤモヤする出来事について誰かに話を聞いてもらう時、解決策と共感、どちらをより強く求めますか?
⇒解決策:T、共感:F
⑨T/F 誰か(部下など)を注意する時、迷わず内容をストレートに伝えますか?相手の感情を害さないよう、事前に伝え方をよく考えますか?
⇒迷わない:T、考える:F
⑩J/P 待ち合わせには、予定して時間前に着くことが多いですか?見積もりが合わずに遅刻する、もしくはぎりぎりオンタイムで着くことが多いですか?
⇒時間前:J、遅刻・オンタイム:P
⑪J/P 計画を立ててその通りに進めるのと、その時の気分に応じて対応を決めるのと、どちらの方が心地がいいですか?
⇒計画:J、その時の気分:P
⑫J/P 意思決定をする、もしくは選択肢を絞ることですっきりしますか?
それとも可能性を狭めてしまう気がして、心地が悪くなりますか?
⇒すっきり:J、心地が悪い:P
💡選択したアルファベットの中のより多い方を順に並べたのが、自分のタイプです。
例)①~③I、④~⑥N、⑦~⑨F、⑩~⑫J⇒INFJ
■脳の認知機能=その人の"OS"から見えるHSP
さて、ここからはHSPの多い4タイプの脳の認知機能のお話。
1.INFP(内向型・内向き情緒×外向き直観)
2.INFJ(内向型・内向き直観×外向き情緒)
3.ENFP(外向型・外向き直観×内向き情緒)
4.ENFJ(外向型・外向き情緒×内向き直観)
1.INFPと3.ENFPは、認知機能の1位もしくは2位に「内を向いた情緒」を持っています。
私はこの機能を【自分への誠実さ】と呼んでいますが、「内を向いた情緒」とは、自分の感情・意図・価値観にアンテナを向ける機能。
「私はどうしたいんだろう?」「私は何でこうしたいんだろう?」を掘り下げるのが大好きです。
この2タイプは、同時に認知機能の1位もしくは2位に「外を向いた直観」を持っています。
私はこの機能を【可能性の探求】と呼んでいますが、「外を向いた直観」とは、物事・人・アイデアの間に新たなつながりを見出すために、外の世界に新たな働きかけ(変わった言動、新しい体験など)をする機能。結果、得られる刺激は大きくなります。
刺激の質(新しさ)も量も高いことが、HSPの特徴であるD.O.E.Sの「O:刺激に敏感なこと・過剰に刺激を受けやすいこと」につながっている可能性がありそうです。
また、自分の心の内を掘り下げる習慣が、他者のそれを深く理解することも可能にするため、「E:共感性が高いこと」にも結び付きます。
ENFPはもちろん、INFPの中にも、HSS型HSP(刺激探求型:刺激は求めるが、それに圧倒されやすい。一方刺激が少なすぎると退屈してしまう)が多そうです。
この2タイプが生きやすくなるためには、「内を向いた情緒」と「外を向いた直観」のバランスを意識することが大切です。
"新たな刺激・体験"と"内省"、どちらかに偏りすぎず、その二者間を交互に繰り返すといいと思います。
2.INFJと4.ENFJは、脳の認知機能の1位もしくは2位に「内を向いた直観」を持っています。
私はこの機能を【俯瞰】と呼んでいますが、「内を向いた直観」とは、自分の脳の動きを第三者の視点で俯瞰し、深い洞察を得る機能。
この機能が発展すると、他人の脳の動き(思考パターン)も掴めるようになり、他者とのかかわりの中で受け取る情報量が多くなります。
この2タイプは、同時に脳の認知機能の1位もしくは2位に「外を向いた情緒」を持っています。
私はこの機能を【皆の和】と呼んでいますが、「外を向いた情緒」とは、周囲の和や集団の良いムードを保つことを目的に、(時には自分を後回しにしながら)他者にあたたかく働きかける機能。
一人一人の思考パターンを把握しながら、全体がハッピーかを気にすることが、「D:物事を深く考えること」「E:共感性が高いこと」につながっていそうです。
この2タイプが生きやすくなるためには、「自分を後回しにしない」ことが大切です。
全体の和を大事にしたい、という気持ちはそのまま、"自分"もその全体の一員だと捉え、自分を犠牲にしない選択をすると楽になるはずです。
✍著者について
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