仕事の円周
フリーランスになってもうすぐ一か月。ありがたいことに、当初考えていたより立ち上がりのスピードは早かったです。もちろんこれは今後の安定とはイコールではないのだけれど。
先週から昨日まで、まだ不馴れなこともあって、全く自分の時間が取れず。何時に仕事をしてもよいのは良いのだけど、睡眠を削る日々が続き、一週間を過ぎた頃ピークに。今日はねむりたいだけ寝たけど、仕事の依頼のメールを受信する夢を見続けてちょっと自分でウケてしまった…
まだ始まったばかりとは言え、フリーで仕事をするとはどういうことか、少しずつ見えてきた。
翻訳業ということもあって、仕事はやはり孤独かもしれない。でも、そこに居心地の良さを見出だす自分に気付き、組織というものに随分疲弊していたんだなとおもった。もっと言えば、他者の価値観のなかで順番をつけられることに。よくわからないままレースに駆り出され、モチベーションも持てないままに出場したらやっぱりダメで、なんか知らんがそれで心を痛めて…って書いてると馬鹿馬鹿しいんだけど、そういう価値観から降りることで随分とすっきりした。
自分の仕事にリアリティを感じることが出来たのも、フリーになってから、おぉ!と思ったことだった。
フリーランスで出来ることは、企業が出来ることに比べたら、当たり前に、べらぼうに小さい。「フリーランスだと、これができる、ではなく手伝える、としか言えない」と言ってた人もいるけど、ある面では正しくもある。
企業で出来る仕事の円周はひたすらにでかい。でもそのせいで、自分の視野に円が収まりきらずに、自分が成したことがどう実を結ぶか、感じられないこともある。今の仕事は自分のなしたことが、自分の目の前で円を描く。どちらが良い悪いではなく、その人にとって仕事のリアリティがどこにあるか、の違いなのだと思う。
翻訳という仕事を選んだ時点で会社員という選択肢がほぼなかった、というだけだったけど、フリーランスという立場になることで予想もしなかったものが見え始めた気はします。やはり変化は良いものです。