川端康成 禽獣
川端康成のことを何も知らずに「禽獣」という作品を読んだ。
40手前の独身男。対等な目線すら嫌い、もちろんマウンティングも嫌い、鳥や犬、女など自分が優位に立てるとわかっている相手としか付き合おうとしない、とにかく胸くそ悪い男が主人公。
わたしはこんなに耐えがたい主人公に出会ったことはないと思う。ひとつも共感できるポイントがなかった。けれども、その嫌悪感だけで終わってしまったら、この小説から掴み取れるかもしれないものをみすみす逃すことになる。
それでもわたしはこの主人公を憎まずにいられない。
講座に参加するなかで、いくつもの示唆的な指摘があり、自分の読者としての未熟さを反省して(何度目の反省なのか)、もっと読む行為に真剣になりたいと思った。食らいつきたい。放棄したくないと思った。
小説を読んでいてこういう思いをしたことはありませんか?
もしよかったら川端康成の「禽獣」を読んで語り合いましょう。
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