2022年9月 犬・新宿・犬
読みながら次へ次へと思いが走り、一冊も精読できぬ連想読書
町田康『私の文学史』
NHKカルチャー青山教室にて4回に渡ったこの講座を受けていた約3ヶ月間、夢中だった。
霧中、でもいい。
前のめりで、つんのめって、倒れぬよう自然つま先立ちになって、延々つっ走るような気持ちで通い詰めた。
やや悪夢寄りの夢の中、全力で走っているのに自分の腿がまるで二隻の航空母艦のような重たさ愚鈍さでちーとも前に進まなかったり、ポップな幽体離脱のごとく身体が浮いては沈みを繰り返すような、自分の精