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9位 実在の YouTuber を捕捉する

2024年の「今年やりたい10のこと」の9位は「YouTuber を捕捉」することです。10位で紹介した独自のデータサイエンス手法を使って、何らかの新しい知見が見つけられるのではないかと考えてます。


僕が知る YouTuber の事例

僕自身、テレビ放送を頻繁に見る日常生活を送っているのですが、最近ではテレビ放送の代わりに YouTube の映像を見る機会が増えた実感があります。ここでは(おそらく一般視聴者である)僕が知る YouTuber のチャンネルをリストアップします。

まずは YouTuber の代名詞、ヒキカンのチャンネルから…

チャンネル登録者数が1220万、日本の総人口の10%にもなる文字通りの別格のチャンネルです。ですが僕は彼の映像を見たことはありません😛

次は YouTube からの収益で映像の制作・配信を維持しているように見える、2例を挙げます。ひとつは著名な文化人枠の次のチャンネル。

高橋洋一は元財務省の上級官僚で、現在は経済学者で名を馳せてます。そもそも90年代の政府の不良債権処理で辣腕を振るった官僚なので話題も豊富だし、退官後は辛口のコメンテーターとして人気があります。驚いたことに彼の YouTube チャンネルは登録者数が100万を超えていて、例の金色の盾をゲットしているようです。

もうひとつはプロスポーツ選手枠から。ご存知のとおりプロスポーツ選手のOB・OGの YouTube チャンネルは多数存在しますが、エンタメ・ビジネスとして成立してそうな事例は野球選手が多いような印象です。
球界の盟主、巨人OBというと上原の次のチャンネルしか思いつきません。

ヤクルトOBの古田敦也や宮本慎也も自身のチャンネルを持っていますし、中日OBの川上憲伸やアライバの井端弘和のチャンネル(日本代表の監督に就任したので休止するようですが…)もちょくちょく見ます。僕は野球ファンではないのですが、テレビのスポーツニュースの延長のように感じられてハードルが低い印象です😛
以上の2つのチャンネルはいずれも、ビジネス YouTuber と言って良いのでしょうね。これまでテレビ番組を担ってきた番組制作会社が著名人を担いだ新規事業の様相に見えます。おそらく広告代理店なども関与してる。

一方、純然たる個人の YouTuber でも「ビジネス」を旗頭にあげてる例があります。例えば次のチャンネル…

YouTuber としての成功を夢見る「ミヤビ」氏が、幼馴染である現役地下アイドルの「立花萌香」嬢を強引にひきづり込んで始めたチャンネルなんだそうです。いわゆる「カップル YouTuber」というカテゴリなんだそうですが、現役アイドルの私生活が映像に垂れ流されることと、故に「ビジネスカップル」であることを連呼している点で、他のチャンネル例とは一線を画してる感じがします。アイドルには全く関心のない僕ですが、チャンネル開設1年目の2020年の映像は YouTuber としての成功を夢見る「ミヤビ」氏のドキュメンタリーとして見応えを感じました(詳細は後述します)。

以上が YouTuber 専業でもやっていけそうなチャンネルです。
その他、特筆すべき個人で運営しているチャンネルは…

自ら「政治系 YouTuber」とは名乗っていますが、基本はちょっと皮肉っぽい右寄りのコメントが出る今どきの政治系コメンテーターのチャンネル。
過去にNTTグループ企業での広報(?)の実務経験があるらしく、面白おかしく演出はされてますが、主張は右派穏健派で見やすい内容です。
70〜80年代、このポジションは良識ある左派(オピニオンリーダーとか名乗ってましたよねぇ😛)が占めていた印象があるのですが、現在は「右派の論客が陣取ってるんだなぁ…」というのが個人的な感想です。
活動を YouTube に限定しているようですし、基本的には裏取りをしっかりさせる、ジャーナリズム指向の姿勢であることも好感がもてます。ほとんどの政治系 YouTuber は自らの政治的主張を広報する手段と考えているようですが、このチャンネルは(おそらく)コンサルタントの副業としては十分成り立っており、もし映像制作に専念しても食って行ける道筋が見えてきてる状況なんじゃないでしょうか?

次は少し変わり種で、地方の中古車販売店の社長が始めたチャンネルです。

同業他社の YouTube チャンネルとの差別化を図るために、女子従業員を巻き込んで企画系 YouTuber のようなコンテンツ作りを始めたところ登録者数の面では成功したようです。が、中古車販売の実業務をこなしながらのコンテンツ制作の作業負担は相当重いようです。それとは反対にコンテンツ制作の負担は最小限なのに、登録者数10万人超えを達成したチャンネルが次…

登録動画が22本だけで10万人超えの登録数なのはどういったカラクリ?と調べてみたら、このチャンネルのオーナーは TikTok やインスタグラムが主戦場のようで、そこで獲得したオーディエンスが YouTube チャンネルにも登録してくれているということのようです。内容はメークの様子や TikTok ではお馴染みのダンスパフォーマンスのみです。
YouTuber 映像は女性が登場すると登録者数が伸びるんだそうですが「まんまる。」よりは「ぶくぶく島。」の方が長続きするのかな?

最後にサッカー関係の YouTuber 3選です。
僕が YouTube をテレビがわりに見始めたのは、2022年のサッカー、カタール・ワールドカップがきっかけだったこともあって、YouTube はサッカー関係の映像を盛んにリコメンドしてきます。おかげで欧州のプロサッカーリーグには詳しくなっちゃいました😛 登録者数順に並べると次です。

SPOTVNOWは海外のスポーツの試合を中継している有料配信サービスですが、僕がみてるのは YouTube にアップされる無料のダイジェストだけです。

これは日本サッカー協会のチャンネルで TeamCam 映像をよくみます。
先日の浅野拓磨選手の記事でも活用させてもらいました。それから…

YouTube には熱心なサッカーファンのチャンネルが多数存在します。
その代表例として次のチャンネルをあげておきます。

アーセナルの冨安健洋やリバプールの遠藤航、ブライトンの三苫薫…プレミアリーグに所属する日本代表のサッカー選手はすっかり覚えちゃいました。この手のチャンネルの速報性は凄まじく、試合が終わったら直ぐに映像がアップされるので、ほとんど努力してない僕でもプレミアリーグの順位は常時概ね把握している有り様です😛 本当に彼らのプライスレスには驚きます。

さて、各チャンネルの登録者数と登録動画数の一覧はこちらです。

各チャンネルの登録者数と登録動画数

僕なりに比較できるようにチャンネルをピックアップしました。
ご覧のとおり、登録者数と動画数の間には必ずしも相関があるとは限らないようです。表の3番目の列は動画1本あたりの獲得登録者数で、この数字は登録動画に対するある種の好感度を示す指標と理解できそうです。
もちろん「ぷくぷく島。」の効率性が際立ちますが、これは例外として…
登録者数が100万を超える「高橋洋一チャンネル」の 712.33 が、各チャンネルを評価する基準値のひとつになるような気がしますね。基準値を大きく超える「HikikanTV」「アイドルのいる生活」「上原浩治の雑談魂」の動画は「有益」というよりは「好き」という印象とか…まぁ、いわゆる感情分析といった手法はこういったザックリした話の上に成り立っている訳です😛

ケーススタディ:「アイドルのいる生活」

さらに各チャンネルに投稿される動画の事例として、先に上げた「アイドルのいる生活」の1年目、2020年の登録動画毎の視聴回数をあげます。

「アイドルのいる生活」動画毎の視聴回数と高評価数(2024/01/02)

このチャンネルは、チャンネル開設後1ヶ月で登録数1万を達成したことでYouTuber の間で注目を集めたそうです。その点に着目して、まずは視聴回数と高評価数を把握したのが上記の表です。全体を見ると視聴回数と高評価数には相関がありそうです。動画毎の数値にはかなりバラツキがありますね。
「立花萌香」嬢が登場するのは4月以降ですが、その後視聴回数が100万を超える動画が幾つか現れています。

で…

視聴率予測の時と同様に分析ツールを作成する前にコンテンツの特性を踏み込んで把握する必要がありそうです…結局、投稿されている上記の全92本をみました。これが8位の作業になりそうです。(つづく)

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