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美味しいは正義
つくづくそう思います。 美味しいは、正義だなって。
人生は辛いことばかり
辛いことがあるのが人生ですとお坊様がおっしゃっていました。 そりゃぁ辛いこともあるだろうよ、とおぼろげにはわかっていましたが、自分の身にふりかかるまでは、まだどこか上の空だったような気がします。
なってみないとわからないはこの事。 人の不幸は所詮、他人事。
まるで、体の一部をもぎとられたように、身動きできなくなる自分の未来なんてみじんも想像していませんでした。 こんな辛いことって私だけかも。 あなたは、なにかありますか?と、道すがら歩く人に聞いてみたいです。 でもそんなこと、ドキュメント72時間だけのインタビューの世界で、私がしたら怪しい宗教団体と思われますよね。 せいぜいちょっと想像するくらいに止めておきます。
今日は、美味しいものを食べに久々に出掛けました。 そこで、隣に座った初老のご夫婦(多分)の男性の方が、座るや否や顔がもぅすでに真っ赤赤で、もぅ出来上がってます?まさかアル中? 奥さんとおぼしき女性の方とは一言も発さずに、会話なくただ外を見つめていました。 きっと飲む口実にここへ無理矢理連れてこられたのかな、これもまた辛い人生やなぁ、でも生きてるだけいいな、実のところはわからないけど、私の勝手な想像、なんちゃって妄想ドキュメント72時間です。
「お待たせしました、あなご丼です」
これが食べたくて今日は遠出しました。 帰りにさつまいものつるも買いに行きたかったし、ガジュマルの観葉植物も欲しかった、いろんな用事をぶらさげて、エンヤコラッ、とここにきたのです。
チラリと隣を見るとアル中疑惑があった初老のご夫婦も私とおなじ穴子丼でした。 でかぃなぁとニッコリ二人みつめあい終始うれしそうに食べてました。 それを見ながら私もつられて、夫と美味しいねっとパクパクムシャムシャ。 美味しさの連動でした。
あぁ正義だなぁ。 美味しい食べ物はどこまでも正しい。
どんなに不幸のどん底でも。
どんなに生きていくのが辛くても。
美味しいものを食べる瞬間。 流れ星がながれるくらいの短い時間でも美味しいねって思える時間があれば、なんとか、ヨッコイショッと生きていけるような気がするのです。
できるだけ美味しいをつみ上げていこう。
そう思った、5月最後の日曜日でした。