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思い通りに

人間関係や人との関りにおいて、戸惑ったりうまくいかない時、多くの場合が、

『相手が思った通りに動いてくれない』

と思っている、という事が挙げられるのかもしれません。

先日、何気なくそのことを考えていた時に、人は人に思い通りに動いてほしいと、誰もがいつも思っているのではないか、という事に気が付きました。

例えば、親子関係や職場、恋人同士でも、それぞれが思うような、期待するような反応を相手が返さなかった時、それが喜びではなく、驚きや落胆、場合によっては怒りに発展することはあると思います。

また、その時の機嫌次第では、街行く人や、SNSの投稿を見るだけでも、苛立ちを出す人もいるかもしれません。

相手への嫉妬や不満、これは前提として、
『こうあって欲しい』
という願いや期待が先に立ちます。

例えば、私が相手に対して何かを言ったとします。

それに返す言葉が、私の期待通りの返事や、待っていたものであれば、私はOKです。

しかし、思っても見ない言葉が返ってきたり、落胆させられた!と思うような予想だにしない言葉であれば、怒りや期待外れといった感情が芽生えると思います。

ですから、人は誰でも、いつも相手に期待をし、自分の思う通りに動いてほしいという願望が、心のどこかにあるのかもしれません。

ただ、それは相手の反応に依存した生き方であり、それにいちいち振り回されてしまうことは間違いありません。

自分軸とか他人軸という言葉をよく目にしますが、相手に反応することなく、またその反応に依存しないでいい生き方を自分軸というのではないかと私は思っています。

では、自分軸で生きるにはどうしたらいいのでしょうか。

私は野球はあまり詳しくありませんが、おそらく他人軸で生きている人は、野球でいうところのストライクゾーンが狭いのだと思います。

すでに狭いストライクゾーンにもかかわらず、直球を待ち構え、必ず直球を投げてくれると信じて期待し、バッターボックスに立っています。

そして、ボールが投げ込まれるのを、今か今かとじりじりした気持ちで待っている。

しかし、相手はどこに投げようと、どう投げようと自由です。

口では『好きなところに投げて良いよ』と言いつつ、直球が来なくて、打ち返せなかった時に、期待が外れたとか、怒りとか、苛立ちに繋がることはあるかもしれません。

そして、時には
『あなたが直球を投げてくれなかったから、私は打てなかったのだ』
と人のせいにすることも。

もしも、それを楽しめる人であれば、予想外の出来事にサプライズ感を感じたり、驚きや歓喜に至ることもあるでしょう。

しかし、こじれてしまった場合は、
『私が求めるところに投げてくれなかった』
と感じてしまうのではないでしょうか。

そもそも相手に対して期待も何も感じなければ、どこに投げても、暴投しても全く気にはならないはずです。

ですから、思い通りにならない時には、

必要以上に相手に期待しているのではないかとか、
ストライクゾーンは狭いのではないか、
直球だけ欲しいのではないか、

という事に気が付くことも必要です。

まずは、相手に対してどんな期待や願望を抱いているのかを知り、なぜそのように期待を抱いたり、願望をぶつけているのか考えてみるのもいいでしょう。

なぜなら、過度な期待や願望は、相手の問題ではなく、私の問題だからです。

次にストライクゾーンを、サッカーのゴールくらいに大きくするのです。

そして、どこに投げられても蹴られても、それはすべてゴールの範囲に入っていると考えます。

相手の反応が、自分の許容範囲ではなかったとしても、
『そういう考えもあるのだな』とか
『そういう反応もあるのだな』みたいに増やしていけばいいのです。

AといってBと返す人
Aといってαと返す人
Aといって3と返す人

とか、いろんな人のパターンをどんどん集めて増やしていけば、私のゴールポストはどんどん大きくなり、次に似たような人に出会っても、あまり驚かなくなると思います。

辞書みたいに中身を増やすことで、どんな人と出会っても、たくさんの引き出しの中から、対応できるようになるのではないでしょうか。

さらに、本当に直球が欲しい時には、直球を投げて欲しいと、素直に言う事も大事です。

なかなか素直な気持ちを伝えるのは難しいですが、変に格好をつけて、そうして欲しいのに欲しくないふりをしたり、お願いしたいのに言えない時に、

『察してほしい』
は結構無理があると思います。

ですから、まとめると
①相手の反応を期待していることに気付く
②ストライクゾーンを広くする
③直球を投げてもらうように伝える

そして最後に、
『人は人の思い通りには動かないこと』と
『察することは出来ない』ことも覚えておいた方がいいのかもしれませんね。

いかがでしょうか。

今日もお読みいただきありがとうございます!

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