好きな画家の話
最近、全然絵を観に行ってないなあ、ちょっくら絵を観るかというときは、
家にある絵の師匠からもらったモディリアーニの画集を観ます。
モディリアーニはイタリアの(イケメン)画家でして、
35歳の若さで夭折した(イケメン)芸術家です。
私が彼の本当の絵を初めて観たのはおそらく28歳の最高に楽しくて無敵の無職時代だと思う。
小さいころから叔父の家にモディリアーニの絵が飾ってあって、青い瞳に長い首のビジュアルが幼心にかなりインパクトを植え付けられていたため、なんとなく頭の片隅にはあった。
そこから年月を経て大人になってから観てみた感覚がすごい良かった。特に晩年の絵。
悲壮感と妖艶さが同居する女性たちの絵に独特な魅力を感じたのと、肩のなだらかなラインが妙に切なさを感じさせるのに絵の本質を垣間見たような気がして、それ以来好きになった。
そのまた数年後。絵の先生に画集を頂いた。それをたまに眺めるのが好き。
そして無性に絵が描きたくなるのだ、モディリアーニの絵を観ていると。
絵が無性に描きたくなるというと、マティスの絵を観ていても思う。
自由な、色使いと息使い。
アートにも通ずる愛らしさからは芸術性というのがわかりづらくはあるけれども、でも絵から感じる愛嬌は何ともパワーがあるな、と。
あんまり好きではなかったのにいつしか好きになってました。
そして最近の絵はかなりマティスのパクリオマージュ。
他にもたくさん好きな画家はいますが絵を描きたくなる画家というとこの2人、あと鴨居玲。
石川県立美術館で初めて原画を観た時に、
もう動けなかった。インパクトと、ひたひたした感情に加えて、絵の巧さもついてくる。ずるいなあ。(いい意味で)
この人の絵も絵の先生から教えて頂いた。その時に鴨井玲さんの「石の花」を自分なりの解釈で描いたことがあった。それは今でもなかなか気に入っている絵の一つ。まあ、簡単に言ってしまうとパクリなんでね。鴨井玲さんの感性をまるごと投影させてもらったわけで。そりゃ気に入るよね。うん。
ひたむきで、正直で、人間らしい絵に憧れ救われる。
その繰り返しで美術館巡りが止められないのかもしれないです。