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【ハピネッツ】赤穂雷太の強みってなんだろう?

 こんにちは、いこーるです。
 昨晩のオーストラリアオーストラリア戦は残念でしたね…。力の差があるのはわかっていましたが、でもやっぱり勝ちが見たいですよね。
 しかし、まだパリ五輪への道は閉ざされていませんのでこのあとの2試合も全力で応援しましょう!

 今回はベイカー、クロケットに続き、横浜BCから移籍加入の赤穂雷太選手について調べます。(以下敬称略)
 三季連続CS出場選手かつ今夏の日本代表合宿にも参加した赤穂くんがなぜ秋田に…!となったブースターも多いかと思います。かく言う私もその一人です。
 秋田の、そして日本の未来を背負う彼について調べていきます。
※インタビュー記事も何本かリンクを貼っているので時間がない方はそれだけでも読んで彼のことを予習してみてはいかがでしょうか。

本題に入る前に…。

 シーズン終了後、Bリーグファンなら知っている人も多いであろう、某銀紙のアカウントが「横浜BCの赤穂が秋田に移籍するらしい」とつぶやきました。

 まあこれについては自分は風物詩的に楽しませてもらってますが、(リーグは情報漏洩に機敏になれ、とは思う)そのツイートに対して、「(赤穂は)スキルや能力も中途半端だからいらない」みたいなコメントが付いていました。


 来るかもわからない選手に対して文句とかヤバいなと思いつつ、自分が赤穂について「ディフェンスが良いらしい」とか「バスケ一家」とか、その程度の認識しか持ち合わせていないことに気付きました。
 プレーを実際に見る前に少しでも特徴を掴みたいと思い、今回の記事を書いています。


赤穂の基本情報

契約リリース

 リリースでは、若いながら豊富な経験値、高身長ながら機動力あり、ハンドリング可、複数ポジションのディフェンス〇といったところが秋田から評価されているようです。

ハイライト

こちらにまとめています↓

 インタビュー等

赤穂くんの人柄や考えを知るために彼のインタビューを探したので皆さんと共有します。

横浜BC(1年目)

千葉J


横浜BC(2年目、昨季)


 インタビューを読むと、自分のことを冷静に見つめているなという印象を受けます。若くして千葉Jで揉まれたおかげでトップオブトップを知ったからなんでしょうか?
 あとは積極的にパフォーマンスをするというのも千葉でメンタル鍛えられてそうでいいですね() 


スタッツ

 次にスタッツを見ます。
 Bリーグ入りしてからの4年(横浜BC(特別指定)→千葉J(2年・1年目のみ特指)→横浜BC)での変遷です。

ピンクがキャリアハイ、青がワースト

〇良い部分

 昨季の赤穂くんはキャリアハイの数字を出したスタッツが多いMPG、RPG、APG、SPG)です。

 特に出場時間は21-22シーズンから7分近く伸ばしている(前年比で約1.6倍)ので、チームの違いはあれどCSに出場した横浜の中でもしっかりと信頼を勝ち取っていたことがわかります。
 この表にありませんが、唯一フルシーズン帯同していない横浜での特指時代を除き、出場試合数が41→42→55スターター起用も6→6→35と増えていることも信頼を勝ち取った証です。

 
 他のスタッツは平均で見れば少しの差かもしれませんが、合計で見ると得点は1.9倍(122→228)、アシストは1.7倍(32→54)、スティールは1.5倍(18→28)に増え、リバウンドに関しては3倍(40→121)です。

 昨年は彼が帰化を除く横浜の日本人選手で最も身長が高かったのもあってリバウンドが伸びたと思われますが、そういったチーム事情は今季の秋田においても同じです。秋田は一昨季までリバウンドが弱点のチームでしたので、これからリバウンドの強い秋田を継続していくためにも頑張ってほしいですね。
 
 ちなみにブロックは野本健吾選手(現群馬)の秋田最後のシーズンはBPG:0.1。谷口大智選手(現島根)も0.1です。
 3人とも違うタイプとはいえ、共に身長201cmの野本と谷口より高いのはすごいですよね。

 数字上、わかりやすく「これだ!」となる部分がないように見えるので、単純なスタッツに表れにくいディフェンスの部分とまだまだ豊富な伸びしろを見込んだというリリースはチームの本心だと思います。

 

〇成長してほしい部分

  出場時間が増えた反動だと思いますが、ターンオーバーはキャリアワースト。とはいえ1以下であれば優秀なのではないでしょうか。昨季のハピネッツで赤穂以上の出場時間で彼よりターンオーバーが少ない選手はいません。(というか赤穂より少ないのが平均出場時間10分に満たない多田と王しかいない)
 ハピネッツは以前からターンオーバーが多いチームなので彼の加入で少しでも改善することを期待します。

 ただ、シュート成功率系(FG%、eFG%、TS%)がキャリアワーストなのが気になります。
※eFG%は3Pを2P1.5本分としたときのシュート成功率=実質シュート成功率
※TS%はフリースローを含めたシュートの効率
 
 昨季の横浜で、アシスト王である河村は得点源(PPG:19.5でチーム1位そして昨季の日本人1位)でもありました。当然、横浜のオフェンスで止めるべきは河村です。
 それだけマークが厚くなる選手と同じチームでシュート成功率が低いのであれば、赤穂はシュートが不調もしくは弱点だったと言えるのではないか?と思ってしまいます。河村が注目されるほど赤穂がオープンになるはずですし。

※「いやいや千葉のときだって富樫が一緒だったじゃん」とも思いましたが、先に書いた通り千葉の2年間で彼のスターター起用は12しかありません。富樫は不動のスターターですのでベンチから出てくる赤穂と出場時間は被りにくいはずです。
 対して横浜では1年で35回のスターター起用です。当然河村と一緒に出る時間も長くなります。

 ファンクラブのミーティング動画でもあった通り今季の秋田のテーマは「ペイント内でのフィニッシュ力を上げる」ですので、今年はシュート力の面でも成長を見せてほしいですね。
 前田HCからも「横浜のコーナーに張り付いてる場合ちゃうぞ」と言われてましたし、彼のオフェンス面での進化は注目です。



ハピネッツの選手と比較

 しようと思ったんですけど、身長とポジションから見て比較すべき対象は最近の秋田にいないんですよね…。(かつての野本、谷口も役割とできることが明らかに違う。)
 というわけで190cm台後半の身長の日本人ウイングと比べてみます。



比較する選手を探す

 ここで比較対象とするべき選手として、
 ①日本人
 ②身長が195~199cm
 ③体重が90~95kg
 ④ポジションがSG~SG/SF~SF
 ⑤赤穂から見て年齢が±3くらい
  の選手をBリーグ公式サイトから探したところ、
 佐藤卓磨(千葉J→名古屋D)、吉井裕鷹(A東京)、杉浦佑成(滋賀→横浜BC)、西野曜(渋谷→横浜BC)、増田啓介(川崎)あたりがいいかなと思いましたので、彼らと比較してみます。

 赤穂と入れ替わりで横浜に加入した西野と杉浦との数値の違いは特に注目ですね。横浜からすれば秋田に赤穂を持っていかれたから引っ張ってきた選手たちでしょうし。
 ではいつも通り身体的な部分から↓

増田は学年的には赤穂、吉井、西野の一つ上

 同年齢で同じくらいの体格の吉井が代表で頑張っているので赤穂にも期待しちゃいますよね。


スタッツ

 では注目のスタッツです。
 まずはそのままの平均の数字となります。

 こうして見ると3Pの確率は大差ないですね。
 FG%も10分以上出場している赤穂、佐藤、吉井、西野は全員30%台なので赤穂が特別に低いわけではないようです。少し安心しました…w
 また%FGA3PT(フィールドゴールのうち3PTの試投割合)は6人の中で上から4番目と少なめです。(吉井の88%ってどういうこと…?そんなにシューターっぽい選手だったっけ?)
 
 そしてeFG%、TS%は比較すると低いことがよりわかります。日本代表を勝ち取るためには彼らにオフェンス面でも負けるわけにはいかないですのでシーズンを通して成長してほしいところです。
 日本代表がW杯後にホーバス体制を続けるなら3PT%は重要な要素なのでいきなり40%とはいかなくても35%くらいは目指してほしいですよね。

 通常のスタッツで確認できるのはこういったところでしょうか。
 では次に30分換算でそれ以外のスタッツも比べてみましょう。


30分換算の場合

割合や比率のスタッツは30分換算でも変わらないので省いています。

 全員のスタッツを30分出たものとして再計算した結果、西野の優秀さが際立つ形になりました。杉浦はもともと平均スタッツでもリバウンド、アシスト、スティールで最下位でしたが、ここでも最下位という結果に。

この6人の中で赤穂の順位はそれぞれ
得点 4位
リバウンド 2位
アシスト 3位
ブロック 2位
スティール 同率3位
ターンオーバー 同率3位
となりました。
 
 確率が悪いのに得点が最下位にならなかったということはシュート確率の向上により得点力で彼らに差をつける余地があるということだと思います。

 もちろん平均スタッツの数字を保ったまま30分出ることが現実的かと言われるとそれはわかりませんが、それは他の選手でも同じ。
 Bリーグは最近ウイングの外国籍が増えていますのでこのポジションの日本人選手は厳しい戦いを強いられがちですからね。長く出ればそれだけ外国籍選手との激しく戦わないといけなくなり、その分体力も削られるでしょう。

 ただ過去の結果でできるのは予想までです、って黒子も言ってる通り彼らにはまだまだ伸びしろがあると思います。

 吉井は今回のW杯での経験を糧にBリーグでも屈指のSFにのし上がっていくでしょうし、特に同年代の赤穂、西野、増田はそれに負けじと向上していく…それが日本バスケ全体として望まれることかな、と思います。
 世界の同ポジション、同年代の選手も堂々とW杯で戦っていますし、若い彼らには様々なものに刺激を受けながら成長してほしいですよね。


まとめ

 調べてみて、やはり若い赤穂にはまだまだ伸びしろがあると筆者は感じました。
 赤穂の加入にあたって、私と同じようにスタッツを調べて身長以外に補強になっているのか不安になった人もいるかもしれませんが、赤穂はCS出場クラブで自分の立ち位置を確立しながらここまで歩んできましたので実力は間違いないでしょうし、まだまだ伸びていくでしょう。
 2年契約最終年の24-25シーズンが終わるころには「赤穂に出ていかれたら困る!」となっているブースターも増えていることでしょう。

 ただそれもこれも全ては赤穂自身の成長にかかっています。次のアジアカップでの経験も生かして、秋田に必要な選手となりリーグ屈指のオールラウンダーへの道を進んでいる2年後が見たいと願っています。

 まずはこの夏の成果を披露する東北カップ、そしてW杯を経験した川真田、河村と対戦できる可能性のある天皇杯で秋田ブースターにその実力を見せつけてほしいです。

 
 ということで赤穂編はこれで終わり。

 
 今回の記事を持って、新加入選手については一通り調べましたので次は東北カップ予習編でもできたらいいなあと思っています。ではまた。





筆者X(旧Twitter):@equal_5240






ミリアニのツイートに反応している秋田ブースターさん仲良くなりましょう。

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