テクノ新譜試聴メモ:2021-07
今月はあまり多くないので手短に!
…と思ったけど、これだけ。Cari Lekebuschの90年代後半の再発がBandcampから出ています。早くからデジタルリマスターに積極的で、古いアーカイブはほぼほぼ網羅していると思っていたんだけど、まだあったんだね。
この中だと16番B2の"Takin' Out Garbage"がかっこいい。カリレケがガチャガチャしたSci-Fi感のあるエレクトロや重いテクノに凝っていた時期の作品で、なんかパンクでかっこいいことを言っているスペーシーなボイスとの相性も癖になるトラック。インパクトが強いので、なにかの機会にDJの一曲目として使った記憶がある。
以下、今月の新譜から。
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JudaΣ - Σ-BEND I [Arts]
JudaΣの新譜ヤバかった。抜群に重いキックと脳を乱暴に掻きまわすウワモノでマインドベンディングなテクノ界隈では常にヤバいアーティストで、新曲を楽しみにしている。全5曲余すことなく良く、手を変え品を変え正気を狂わせようとしてくる。最近のArtsはバキバキのレイヴィーな速いテクノもいけるし、この手のやつも相変わらず出してるのですごい。
Steve Bicknell - A Day In The Life 02 [KR3]
ヒプノ系テクノの先駆者とも言えるビックネルの新譜が、自身のKR3レーベルの5作目として。ノンビートのイントロとアウトロでちょっとだけコンセプチュアルな仕上がりにしているものの、中身はいつものバキバキのツールトラック。有機的に変化する分厚いシンセアルペジオが音圧の壁のように迫ってくる。
PTTRN - ENTRAINMENT 1 [Anaoh]
PTTRNはベルギーの謎めいたデュオで、まだまだ少ないながらもMindTripやTokenからリリースがある、こちらもやはりヒプノ系の注目株。すごい圧で塊状になった低音域と、立体的な音響で聴かせる中高域が全体として程良く潰れて馴染んでいる感じの鳴りが気持ちいい。もっといろいろ聴きたい。
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Spotifyプレイリストも更新しておきました。
興味のあるかたはプレイリストを追加してみてね。
「テクノ新譜試聴メモ」は、R-9が習慣的に行っている新譜チェックのなかから、気になったトラックについて個人的な覚え書きを残しておくものです。原則としてBeatport上で当月内にEPないしアルバムとして新規にリリースされたものが対象。通常は楽曲単位での紹介、まれにEPやアルバム単位で紹介することもあります。