テクノ新譜試聴メモ:2021-04
Alessandro Cortiniの新曲"LO SPECCHIO"のビデオがチョーかっこよかったのでまずは観てほしい。
いつものノンビートの瞑想的なアルペジオに浸っていると予想外の音が入ってきてウワーッとなる。音と完全に同期したモーショングラフィックもかっこよく、脳の普段使っていないところがちりちりする。メロディーが抜けていったあとの長いノイジーな余韻もいい。これあと2時間くらい聴きたい。
2021年4月の新譜チェックです。
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Shaun Moses - Breathe [Tronic]
個人的にあまり見慣れないラインナップが揃ったTronicのコンピから、Shaun Mosesのトラックが基本に忠実な芯の太いテクノで良かった。シャキシャキした縦ノリのビートに、キャッチーなウワモノと声ネタが絡んでくる。
Skjöld - Scale Rotations [Edit Select]
最近Edit Selectから出してるSkjöldというアーティストが良かった。まだリリースが少なく、素性がよく分からない(SoundCloudアカウントはあり、ウィーン在住であるらしいことは分かった)。
デビューEPどれも平均点が高く、この曲はドライブしているテンション高めのグルーヴにヒプノ系のウワモノがふわふわしていて、ブレイクもあって気持ちいい。音は詰まっているのに空間に余裕のある立体的な音像で、なんだか只者でないことは分かる。
Skjöld - Infinitum [Edit Select]
もう1曲同レーベルのV.A.盤からSkjöld。ディープに疾走する16分の4つ打ちの上を、涼しげなサイン波っぽいシンセ音が応答し続けるハマり系トラック。今月、Bandcamp先行で6曲入りEP "Defensive Strategies"も出ており、ハイペースなプッシュぶりにレーベルサイドの期待が伺えます。楽しみ。
KaioBarssalos - Constant Signal [Planet Rhythm]
ブラジルのKaioBarssalosによるピークタイムテクノ。終始前のめりのウワモノにバキバキに重いキック、派手めの抜き差し展開で引っ張っていく。こういう感じのストレートにハードな138bpmくらいのテクノが20年越しでウケるような時代になってきた。せっかく盛り上がっているのに、クラブで聴けないのが惜しいよね。
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Spotifyプレイリストも更新しておきました。
興味のあるかたはプレイリストを追加してみてね。
「テクノ新譜試聴メモ」は、R-9が習慣的に行っている新譜チェックのなかから、気になったトラックについて個人的な覚え書きを残しておくものです。原則としてBeatport上で当月内にEPないしアルバムとして新規にリリースされたものが対象。通常は楽曲単位での紹介、まれにEPやアルバム単位で紹介することもあります。