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企業が大学生に求める「世界に一つだけの何かを出せる力」をつける方法

それはズバリ、大学での学術研究を通して、世の中に新たな知識をもたらすこと。つまり自分独自の方法で社会に何らかの形で役に立つ知識を提供すること。つまり審査をパスできる卒業論文だ。

企業がなぜ大卒の資格を求めるのか、あなたは考えたことがあるだろうか?高卒や高専卒以上に、大卒に何を求めているのかだ。

リーダーシップ?
視野の広さ?
研究力?
リベラルアーツ?
様々なインターンの経験?

それもある。しかし大卒に求める最も大切なポイントは「世界に一つだけの何かを出した経験」だ。それをできる場所が大学である。大学は「先生に教えてもらう」だけの場所ではない。

大学の主たる存在意義は、学生自らが学ぶ方向を定め、自分の力で学び、世の中に新たな知を提供する場所だ。卒業論文が審査をパスするということは、その内容に関しては、著者である学生の方が指導教官より詳しくて当然なのだ。それが「大学は学問の最高府」と言われる理由だ。

学部卒業の「学士」という資格を得ることは、自ら学ぶ力、つまり世の中の未解決なことについて研究探索できる能力・リーダーシップ・行動力にお墨付きをもらうことである。大袈裟に思えるかもしれないが、よくかみ砕いて理解してほしい。

卒業論文を書く必要の無い学部でも、ぜひ上記の心構えで、学びや発見、社会に対する問題提起、解決案の提唱などをしてほしい。

自分が選択した専門分野を徹底的にやることが大切だ。

歴史が専門なら、歴史から学び、未来の社会をどうやって良くしていくのか、論文として発表して欲しい。

社会や政治が専門なら、日本のコロナ対策を、オーストラリアやシンガポール、ニュージーランドなどと比べて欲しい。日本の何がまずいのかが見えてこないだろうか。文句を言うことは簡単だが、解決策を示し、世の中を変えることは簡単ではない。

「授業を受け、単位を取得して卒業する」だけを考えている人はリーダーには絶対になれない。「授業を受ける」とは受け身の姿勢でしかないからだ。

自ら開拓する精神を鍛えてほしい。その過程での血のにじむ苦労を何度も繰り返すことによってのみ、リーダーシップの素養は身につくのだ。(開拓精神については下記ノートを参照ください。)

我々企業が大卒に求めるのは、専門分野を徹底して探求することを通して、世界に対するあくなき探究心を持ち、アイデアとリーダーシップ、そして行動力を身につけた人だ。

大学の起源について興味のある人は、以下参照。

ヘッダー画像:世界最古の大学 University of Bologna

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