プレゼンはピッチに学べ!(No.215)
最近ピッチという言葉を耳に
することはありませんか。
20年ほど前から聞く
「エレベーター・ピッチ」の
ピッチです。
シリコンバレーなど、新しく
起業した会社のトップが投資家と
同じエレベーターに乗り、
自社への投資を願い出る1-2分の
短いプレゼンテーションを
指していました。
起業して間もない会社、
中でもDXやGXのようにX
の付く業界、EDTech
(エドテック)のように
○○テックと付く新しい技術の
若い企業のことをスタートアップ
と呼ぶことが多いです。
主にこれらの企業が資金調達
のために行うのがピッチです。
主に、5~10分で行われます。
ここ5年ほどは、投資家を集めた
ピッチ大会なども開催されています。
つまり、学校の中で発表するとか
仕事の手順を説明するといった
ものはピッチとは呼びません。
別物というよりは、大きな
プレゼンテーションという
くくりのごく一部にピッチが
あるといったほうが正しいでしょう。
そして、ピッチに使われるスライド
のことはピッチデッキと
呼ばれ、フォーマットでは
ありませんが、資金調達に必要な
要素が決まっています。
実は、Microsoft365のPowerPoint
にはピッチデッキのテンプレートが
準備されています。
(新規作成で“ピッチ”で検索
してみてください)
「販売ライト ピッチ プレゼンテーション」
というテンプレートにあるページは…
製品の概要
会社情報
問題●
解決策●
製品の概要●
製品の利点
会社の概要●
ビジネスモデル
市場の概要
市場の比較
弊社の競合関係
競争の状況
成長戦略
牽引力
2年間の活動計画
財務
チームに会う
資金調達●
サマリー
お礼・連絡先●◎
全てを説明していたら5分では
収まらないので、まずは●を付けた
項目を必須にしましょう。
新技術による製品やサービスの
説明は欠かせません。
ただ、ピッチをする機会がある
のはスタートアップの社長や役員
だけです。
多くの人には関係ないと思われる
かもしれません。
けれども、ピッチの手法は一般的な
プレゼンに応用できます。
長いプレゼンを聞きたい人など
いないので、ピッチの持ち時間に
ならえば、短時間で効果的な
ものにできます。
そして、ピッチのスライドは
驚くほど文字が少ないことも
特徴です。
ピッチのスライドをたくさん
眺めた後、日本の一般的なスライドを
見ると違和感を感じるはずです。
ピッチくらい文字数を絞り込めば
プレゼンも伝わりやすくなります。
そして、最後はお礼と連絡先。
これがなくては、いくら素晴らしい
デザインとスピーチでも
投資家は起業家に連絡できません。
感謝の「ありがとう」は口頭でも
伝えられるので、
”プレゼンターはどこの誰か”
である連絡先だけは最後の最後に
入れてください。
“入れましょう”ではなく、
“必ず入れてください”にあたる
大切な要素です。
※無料のデザインプラットフォーム
「Canva」にもテンプレートは
たくさんあります。