天野暢子

ひと言も話さず決めた案件多数の「プレゼン・コンシェルジュ」。ビジュアルによって秒速で伝…

天野暢子

ひと言も話さず決めた案件多数の「プレゼン・コンシェルジュ」。ビジュアルによって秒速で伝える「情報デザイナー」。「話さず決める!プレゼン」など著作は日本のほか、台湾、中国、韓国で発刊され20冊以上。広島修道大学非常勤講師(プレゼンテーション論)。

最近の記事

1行×1列でコピーする(No.228)

こんにちは、案外ワードでの作業も 多い天野暢子です。 パワーポイントは完全にページ (スライド)が分かれますが、 ワードは何百ページでも文字が ダラダラ流れていくのがつらい ですね。 ちょっと触っただけでもレイアウトが 崩れることもしばしばです。 先日は、資料Aに資料Bの内容を 貼り込む作業がありました。 たとえば、報告書で “準備段階の企画書はこちらでした” と紹介するような場合。 資料Bの内容をコピーして 貼ろうとすると、資料Aでは スタイルがガタガタになって

    • 主語を補うコトバ(No.227)

      仕事中、BGM(音楽)をかけて いる方も多い中、私は自宅なら 1日中ずっとテレビを付けて 音だけ聞いています。 かつてテレビ局でニュースの仕事をして いたことがあり、仕事をしていない 曜日や時間にも、何か事件・事故 が起きればピローンという速報 チャイムで知るための習性が 今も続いています。 ある日は 「ソロアーティストとして活躍する シブタニスバル(渋谷すばる)さんが…」 という芸能ニュースを耳にしました。 ファンなら当たり前でも国民全員 がそのタレントを知っているわ

      • NotoはNo(No.226)

        こんにちは、お盆の真っただ中ですが、 慣れないワードの仕事が集中している天野です。 今まで聞いたこともない機能を、調べながら 使って編集しています。 そんな中、関係者から言われたのは 「フォントはすべて Noto Sansに統一して」でした。 フォントとは文字の種類のこと。 Noto Sansは聞いたことがない なあ…と思ったら、2014年に Google(グーグル)とAdobe(アドビ) が共同開発した字体だとか。 入力した文字がないと□が出てきて それが豆腐(T

        • 資料=情報×デザイン(No.225)

          最近、自治体で 「ひとめでわかる資料作り」 という講座を担当した際、 終了後に受講者の方が 「私が作った資料、どこを 直したらいいでしょうか」と アドバイスを求めに やってこられました。 私もプロなので、“ひとめ”見て 問題点に気づきました。 それは、ワープロソフト「ワード」 の使い方講座の中、練習で 作成されものということで、 [年賀状をワードで作る講座 の参加者募集]という想定でした。 デザイン面では ・色の種類を使いすぎ ・タイトル文字がオレンジ色で 本文より薄く

        1行×1列でコピーする(No.228)

          買いたい時の必殺プレゼン(No.224)

          ビジネスでプレゼンテーションする というと、「何かを売る時」 というイメージではないでしょうか。 ただ、それは 売りたい人>買いたい人 という買い手市場の場合です。 つまり、買い物(需要)より 売り物(供給)が多く、 買い手が売り手より有利な立場 にある状態を指します。 “買ってあげてもいいけど、 買わなくてもいい。 まあ、値引き次第かな“という 状況です。 逆に、売り手市場もあります。 こちらは “売ってもいいけど、 売らなくてもいい。 まあ、高く買ってくれるんな

          買いたい時の必殺プレゼン(No.224)

          プレゼンでAIに勝つには?(No.223)

          昨年(2023年)から 今年(2024年)にかけて、 AIによる資料作成が実装されて きました。 私もいくつか使用してみました。 まずはオシャレなページのデザイン。 こちらの記事のトップ画像も そうですが、Canva(キャンバ) やPowerPointのデザイン機能と その組み合わせや編集で オシャレなページはいくらでも 量産できます。 イチから自分で作らなくても デザインはAIに頼ってよさそうです。 次に、企業などのサイト内で問い合わせ のやりとりをするチャットボ

          プレゼンでAIに勝つには?(No.223)

          持ち時間オーバーで泣いている人(No.222)

          ある知人が最近、 「プレゼンで、自分のことや 関係ないことを話してしまい、 持ち時間をオーバーしてしまう。 誰か練習に付き合って」と SNSに投稿していました。 誰かと練習したら時間内に収まる ようになるのでしょうか。 答えは「ノー」。 しかも、この方、 「プレゼンでは自分の言いたい ことしか話さない」 「相手のことなんか考えない」 「それが自分のやり方」 と言い切ってしまう人物です。 私も少し相談されたことが ありますが、 「相手が何を求めているか、 まずそれを考え

          持ち時間オーバーで泣いている人(No.222)

          ”とんちき”は通用しない(No.221)

          皆さん、NHKの朝の連ドラを 見ていますか? 私は都合が付く日には見る習慣が あります。 昔の作り話と侮ることなかれ。 時代考証の入った昔の提案(プレゼン) には学ぶことがたくさんあります。 現在は日本で初の女性弁護士になる 人が主役の「虎に翼」をやっています。 明治大学に法律専攻の女子部が できて、ヒロインの寅子が通って 弁護士を目指します。 そして、同級生の一人に よねさんがいます。 さまざまな理由があって大正から昭和の 当時としては珍しく、男装をしています

          ”とんちき”は通用しない(No.221)

          長文を読んでもらうにはたったコレだけ(No.220)

          私は官公庁の資料を読み込む機会 が多いのですが、皆さんご存じの 通り、文字もビジュアルも1ページに ぎっしり詰まっています。 昔ながらの「タテ位置・ヨコ書き」 のビジネス文書ならいいのですが、 パワーポイントで作る資料は 「ヨコ位置・ヨコ書き」のため、 文字が横に広がってしまいます。 14ポイントの文字で1行に60字並びます。 役所や学会で指定される10.5ポイントでは もっと文字が並ぶことになります。 これが10行も20行も並ぶと 読むのに一苦労なのです。 読んでも

          長文を読んでもらうにはたったコレだけ(No.220)

          2024年 AIプレゼンの限界(No.219)

          最近、AIを使ったプレゼンの 作成について研究しています。 マイクロソフトのAI機能 「Copilot」(コパイロット) を使ったパワーポイント作成、 デザインのプラットフォーム Canva(キャンバ)を利用した スライド作成のウェビナーを 受けたり、YouTubeを 見たりという程度ですが、 わかることもあります。 これらはまず文章を準備します。 この段階で短い質問を出して、 AIに文章を書いてもらうこともできます。 「2024年までの10年間の 脱炭素化の動きを教

          2024年 AIプレゼンの限界(No.219)

          日本のお家芸「換算」で伝えよう(No.218)

          情報を伝える時、ぜひ使って いただきたいのは数字です。 たとえば「3」(さん)という数字 は国によって「スリー」や「トロワ」 と読みますが、それはすなわち「●●●」。 「●●●●」と認識する人はいません。 性別や年齢を超えて瞬時に伝わる 万国共通の言語です。 「パンをたくさん食べました」 ではなく 「パンを13個食べました」 と伝えるほうが、どれくらい たくさんなのか理解できます。 ただ、その数字が極端に大きい あるいは小さいとイメージが できません。 たとえば、

          日本のお家芸「換算」で伝えよう(No.218)

          マイクロソフトのAIでプレゼン(No.217)

          近年、”AI、エーアイ”と騒がしい ですが、コロナが明けた2023年 から利用が本格化した感があります。 AI(人工知能)のツールで 最も有名なのはChatGPT (チャット・ジーピーティー)でしょう。 普段話しているような言葉で 質問するとその回答が返ってくる というものです。 その文章を使っていろいろな ものに加工していくわけですが、 別のソフトに移すプロセスが ありました。 ところが、マイクロソフト社は ワードやエクセル、パワーポイント等で AI機能が使える「C

          マイクロソフトのAIでプレゼン(No.217)

          話す姿をパワポに埋め込む(No.216)

          従来、PowerPoint(パワポ)を 使ったプレゼンテーションは 対面が基本でしたが、コロナ禍 以降、オンラインが主流になり ました。 ZoomやTeamsなどの オンライン会議システムにパワポ を画面共有して説明していくという パターンです。 大学院時代、“どうせ顔は見えない から…”と画面下部の「ノート」 という部分にセリフを書き、 読み上げて進行している人を 見かけました。 いくら本人の声でも、棒読みと 自分の言葉で話すのとでは伝わり方 が全く違います。 顔も

          話す姿をパワポに埋め込む(No.216)

          プレゼンはピッチに学べ!(No.215)

          最近ピッチという言葉を耳に することはありませんか。 20年ほど前から聞く 「エレベーター・ピッチ」の ピッチです。 シリコンバレーなど、新しく 起業した会社のトップが投資家と 同じエレベーターに乗り、 自社への投資を願い出る1-2分の 短いプレゼンテーションを 指していました。 起業して間もない会社、 中でもDXやGXのようにX の付く業界、EDTech (エドテック)のように ○○テックと付く新しい技術の 若い企業のことをスタートアップ と呼ぶことが多いです。 主

          プレゼンはピッチに学べ!(No.215)

          心を打たれる職歴書とは?(No.214)

          今年はうるう年で5週目もあるので、臨時増刊号です。 毎日書いているブログで、 「心を打たれた職歴書」という 記事を書きました。 https://ameblo.jp/e-presen/entry-12841984168.html 結構な年齢になっても、職務経歴書 の提出を求められることはあります。 最近も、応募条件から全くはずれて いるのに、エントリーしたい案件 があり、ダメでもともと書類を 提出してみたのです。 そこで担当者から「心を打たれた」 「条件外だが上司に相談

          心を打たれる職歴書とは?(No.214)

          TikTokは頭の1秒が勝負(No.213)

          ある時、日曜の情報番組の 「シューイチ」で、動画SNS TikTokのフォロワー数、日本一の方の インタビューが紹介されていました。 TikTok(ティクトック)とは スマホ視聴に合わせて、 画面が縦型で、短い秒数の動画 を投稿するプラットフォーム。 最もメジャーな動画サイトの YouTubeは横位置で、 15分とか30分のコンテンツも あるので全く違います。 テレビではその男性が制作過程 とともに紹介されていました。 その方は「とにかく、最初の1秒 でつかまないとい

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