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EP STUDY 第6弾 ステッカー標本 実験結果の深掘りレポート
こんにちは!印刷サービスEPです。
前回の記事では印刷加工の知見を深めるための実験企画『EP STUDY』最新作の「ステッカー標本」について、概要をお伝えしました。
今回は、更に実験結果を深掘りしてレポートしていきます!
『EP STUDY #06 ステッカー標本』の基本構造
凸版印刷(素材10種)、オンデマンド印刷(素材2種)、特殊印刷(素材4種)の合計16種セット。特殊印刷4種以外の12種は全て共通デザインです。
![](https://assets.st-note.com/img/1703214240722-ECccBbGpAx.jpg?width=1200)
それぞれ、左半分のみにPP加工(表面加工)を施し、PPの有無による見え方の違いもわかるようになっています。(半分だけPP加工するのも実はかなりチャレンジングでした!)
![](https://assets.st-note.com/img/1703123638231-kswy2CVx12.jpg?width=1200)
実験内容はこのように、①〜④の4つのパートに分かれています。
①網点濃度の見え方
②細い線の見え方
③印刷位置ズレの見え方
④グラデーションの見え方
今回のnoteでは、それぞれの実験結果にフォーカスしていきます!印刷方法による違いや、ステッカー素材による見え方の違いもあり、興味深い結果になりました。
①網点濃度の見え方
2色のインキ(白&オレンジ)で、網点濃度はそれぞれ以下のような並びになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703224608160-czprfpM7y0.png?width=1200)
上から3段目(白100%+オレンジ20%〜100%)、4段目(白0%+オレンジ20%〜100%)を比較すると、オレンジの下に白を印刷するかしないかで、発色に違いがあるのがよく分かります。
インキに透過性があるため、ステッカー素材自体の色味がインキ発色に影響します。発色を良くしたい場合は、白を下に印刷することをオススメします。
(透明やシルバー等の、白以外の素材の場合に限ります。コート紙ステッカー等の白い素材には白印刷は不要です。)
また、凸版印刷は、20%や40%等の薄めの網点はムラっぽく見えやすいことがわかりました。
対してオンデマンド印刷は、薄めの網点でも比較的ムラ感が少ない仕上がりになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703210483221-KQsg3PVKBZ.png?width=1200)
ホログラムやシルバー、ゴールド等のメタリック系の素材には、あえて20%程度の低濃度網点で印刷したり、白インキを下引きせずにカラー印刷するのも、面白い効果が得られそうでした!素材のメタリック感が、うっすらとインキの下からのぞきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1703212641396-WM5N4Yz6pn.jpg?width=1200)
②細い線の見え方
実線とヌキ線で、それぞれどこまで細かな表現ができるかを試しました。
ブルーは実線で0.05mm〜1mmを、オレンジはヌキ線で0.05mm〜1mmを、それぞれ印刷しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1703231134032-o5ZAChicQR.png?width=1200)
結果的に、実線は0.05mmという細かさでも再現可能でしたが、ヌキ線は0.05mmだと潰れてしまい、限界値は0.1mm程度でした。
また、印刷方法や素材によっても、細い線の再現度は異なりました。平滑性の高いステッカー素材のほうが、細い線まで綺麗に表現できました。
今回は直線だったので綺麗に印刷できましたが、曲線などのデザインや素材との相性によっては線が欠けたり潰れたりすることもあるので、少し太めでデータ作成いただく方が安心です。
③印刷位置ズレの見え方
3色(オレンジ、ブルー、白)の印刷位置がどれくらいズレるかを試しました。場所によって、カラーインキの下に白インキを印刷しています。
(印刷順:白→特色オレンジ→特色ブルー)
![](https://assets.st-note.com/img/1703224676430-PEeF0lLyi2.png?width=1200)
結果的に、ほぼズレが分からないほど綺麗な格子状模様が印刷できました。
ステッカー素材によっては、PPの有無により、色の発色が若干変わることがわかりました!
④グラデーションの見え方
グラデーションの見え方を試しました。
凸版印刷は低濃度の網点表現が不得意なため、グラデーションの見え方は少し不自然な印象でした。
(印刷順:特色オレンジ→特色ブルー)
![](https://assets.st-note.com/img/1703224698489-XhqV72Z3fy.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703224732974-UJAfpRqZgJ.png?width=1200)
オンデマンド印刷のほうが低濃度の網点まで綺麗に表現できますが、トーンジャンプ(徐々にではなく縞模様のように段階的に色が変化すること)が発生します。
おわりに
以上、EP STUDY #6「ステッカー標本」の実験結果でした!写真だと伝わりきらない部分もあると思いますが、楽しんでいただけたでしょうか?
本当なら全ての素材についてご紹介したいところですが、種類が多すぎてnoteではご紹介しきれないので、ぜひ実物をGETしてご覧になってください!
EP STUDYの入手方法
購入方法は、次の2つの方法があります。
方法1:EPの公式ECサイト(STORES)からネット購入
方法2:ショールームに来場し、直接購入 (来場は要ご予約)
※EP PASSPORTを持参することで、割引き価格(¥2,200円)で購入可能!
STORESはこちらから
ショールームご来場はこちらから ※事前予約制
今回のEP STUDYも、実験で刷り出した制作プロセス、実験結果レポートなどをEPのショールームで展示します。2024年1月9日〜2024年2月28日までの展示を予定しています。変更になる場合もありますので、最新情報は公式サイトまたはInstagram/X(Twitter)よりご確認くださいませ。
※当社ショールームへは予約フォームより予約の上、ご来場くださいませ。
EP STUDYとは?
EP STUDYは、EPスタッフとEPをご利用のお客様が一緒に、印刷加工の知見を深めるための実験をしていく企画です。詳細はEP STUDY第1弾で記事にしていますので、「初めて知った」という方は、ぜひこちらの記事もあわせてチェックしてみてください!
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