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【652回】帯広、それは「インデアンカレー」
なので、インデアンカレー。
ただし、帯広の隣町、芽室にて。
(すでにタイトルと中身が違う)
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午後1時頃に入店する。
待ち客が、10名ほど。家族連れ多い。
名簿に記名。
待ち時間?
阿川弘之「雲の墓標」を読む。読書は時間を吹き飛ばしてくれる。
15分くらい待ったと思う。
カウンター席へ。
ハンバーグカレーを注文。
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荒川弘の名作「銀の匙」
北海道帯広農業高校をモチーフにして描かれた青春の物語。
同じく、インデアンカレーも帯広。
カレーには「銀の皿」
これを見たいがために、行きたくなる。
この皿と、ドロリとした濃いカレーが、僕を連れて行ってくれる。
まるで、子どものころの給食を食べるかのように。
ここには、懐かしさがある。
懐かしさは安心感だ。
決して、あの小学生時代に戻りたいとは思わない。(戻れたら、相手の顔色を伺って生きるのではなく、もっと自分を突き通す。自分で自分を守れるように)
給食の食器の懐かしさは、記憶にある。
あの無機質な、銀色に輝く食器たち。
皿の枚数分、僕の顔が映り込む。
僕の存在は、公平に反射される。
皿は僕を認識してくれている。
皿を眺めて、映る角度により、顔が変形していく。不思議に思う。
きっと、人よりも、物体に興味を持っていたのだろう。
物思いにふけつつ、ハンバーグカレーを、ゆっくり味わう。
気づいたら、店内は待ち客もなくなっていた。
午後2時。
昼時のピークはすぎている。
また生きて、訪問したい。
そんな場所はいくつかあるが、インデアンカレーはそのひとつだろう。