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二度の大学中退と挫折から一転、ヨーロッパで正規留学や仕事をしていました。どこも日本人が…

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二度の大学中退と挫折から一転、ヨーロッパで正規留学や仕事をしていました。どこも日本人が全くいない土地ばかり。よそでは聞けない体験談やタブーな話題も織り交ぜて書いています。

最近の記事

三十歳の備忘録 仏陀と旅とセックス

私はノルウェーのとある大学を卒業している。学士号は三年制で、その内の一年間は交換留学生としてドイツで過ごした。当時を思い返してみると色々と話の種はあるのだが、このように公開されたブログに書き綴る気持ちにはなかなかならなかった。その理由が、この三年間は放蕩そのものだったからである。 しかし数年を経てようやく今筆を走らせる決心がついたのは、これが今日まで心の支えとなっている仏教の教え、いや正確には仏陀の半生と深く関わりがあるためである。放蕩生活がなぜ仏陀と結びつくのか、そう思っ

    • 【海外編】捨てるのはゴミじゃない、プライドだ! ダムスターダイビング - ノルウェー

      このブログで幾度と述べられたように、ノルウェーの物価は非常に高い。この国に住むには相当の貯金がない限り、たとえ学生だろうとバイト程度の収入源を見つけなければ生きていくのは厳しいだろう。そこで学生達は、少しでも日常生活での支出を減らすため知恵を絞った。大きな出費となる外食や出来合いなんて持ってのほか、毎日三食の自炊は当たり前である。それでも生活は厳しかった。家賃は上がる一方、せめて食べ物さえ安く手に入れば... ノルウェー人は、その土地の地理を活かしてハイキング、スキー、釣り

      • 【海外編】ギリシャ・アテネの通勤事情

        自宅からオフィスまで浜沿いを毎朝バスで移動する。..今日もボロボロのバスだ。これがすこぶるうるさい。走っている途中に車体がバラバラになるんじゃないかというほど、道の凸凹を超える度に、ドアが開閉する度に、揺れてはいけないはずの部品がどこかグラグラ揺れている。 一番参ってしまうのが降車ボタンの故障である。乗客がボタンを押しても、作動していなければバスドライバーは知る由もない。バスは颯爽とバス停を過ぎてゆく。この手のバスに乗ると、一種のデジャブが発生することを覚悟しなければならな

        • 「海外行った程度で人生観なんか変わらない」という深刻なインポテンツ

          題名の通り、「海外へ行った程度で変わるほど浅い人生」と他人の感性を揶揄する人を時々お目にかかる。これは「こんな動画じゃ勃たねぇよ」となぜかポルノ耐性を自慢したがる中高生を彷彿させる。いざ画面越しに覗いていた世界が目の前に広がって、パンツをずり下ろすその瞬間まで事の深刻さに気がつかないように、変化のない人生の中ですっかり萎みきって人の言うことを聞かなくなってしまわないだろうかと心配になってしまう。 「人生観」や「世界観」という言葉を他言語に翻訳するのは非常に難しい。翻訳しよう

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        • 【海外編】ギリシャ・アテネの通勤事情

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          【海外編】後悔しない移住先の選び方

          一年以上ぶりの更新となってしまった。こうなることはわかっていた。しかし、やはり長い記事となると疲れて厳しい。なるべく続けるために短い記事をもっと頻繁に書けるようになりたい。 これまで五カ国以上で各一年以上の海外居住を経験してきた筆者である。これは、一年に満たない海外での滞在は、正式には"居住"ではなく"旅行"として定義されることに基づく(ドイツにて観光学の授業中に教授が豪語していた、大したことでもなかろうに)。 大原則として、移住先は確実に日本より不便である。日本より利便

          【海外編】後悔しない移住先の選び方

          【音楽】箏曲家・宮城道雄の生涯

          日本人にとって正月を彷彿させる曲といえば、『春の海』だろう。曲名でピンとこなくても、正月に商業施設やTV番組等のBGMで流れている、箏と尺八の二重奏といえば、何かしらの旋律が頭をよぎるはずだ。私にとってこの曲はあまりにも馴染みが深すぎて、作曲者について知ろうとなど考えたことがなかった。しかし妙な縁によって、ヨーロッパでこの作曲者である宮城道雄の名を知ることとなる。この人物がいかに音楽的感性に秀でた天才であったか、また西洋音楽との架け橋となった彼の日本音楽史における多大な貢献と

          【音楽】箏曲家・宮城道雄の生涯

          【海外編】アジアからヨーロッパへ - ノルウェー

          以下の記事の続きである。インドでの挫折は、海外留学に対する夢を打ち砕くことはなかった。 というのは、それまでの海外生活が自分の唯一の長所を見出す手助けとなったからだ。それは、国境を越え人種を越え人間関係を構築できるスキルであった。 インドで出会った留学生は主に東南アジア、中東、アフリカ出身であることから、交流の上で異文化への理解と適応は免れなかった。私は、人間の営みの違いを面白いと捉え楽しんでいたが、これは全ての人間に当てはまるわけではない。慣れ親しんだ環境へ依存し、異文化

          【海外編】アジアからヨーロッパへ - ノルウェー

          【海外編】ICCRインド政府奨学金を利用した正規大学留学の闇 - インド

          前回の記事ではインドでの語学留学について述べたが、今回はその翌年にインド正規留学に至った経緯とインドでの大学生活について述べる。 というのも、語学留学中に自分の英語力の向上を感じるのと同時に、人生の次のステップを考えるようになっていた。何か形に残るようなものを達成したい、かつ海外に住み続けたいという条件を満たすには、選択肢は二つに絞られた。『留学』か『就労』のどちらかである。海外での長期滞在を可能にするのは、主にこの二つに与えられるビザである。当然、コネも学歴も職歴もない私

          【海外編】ICCRインド政府奨学金を利用した正規大学留学の闇 - インド

          シグナリング 〜学歴フィルターが使われるのはなぜか?〜

          ”学歴フィルター”について、経済学におけるシグナリングの観点から考察してみる。 シグナリング (英: signaling) とは、市場において、情報の非対称性を伴った場合、私的情報を保有している者が、情報を持たない側に情報を開示するような行動をとるというミクロ経済学における概念である。2001年にノーベル経済学賞を受賞したマイケル・スペンスによってはじめて分析された。 学歴フィルターが使われる理由の一つに、「学歴を取得するのに、受験勉強や学費にコストがかかるから」というもの

          シグナリング 〜学歴フィルターが使われるのはなぜか?〜

          【海外編】世界最安(?)語学留学体験記 - インド

          時系列では、以下の記事の次となる。 こうして帰国後に大学を辞め、英語を本格的に習得するという目標を達成する為に留学を決意するのだが、金がない。フィリピン留学よりも安く済むところはないのだろうか... そう調べているうちに思いも寄らぬ国名が挙がった。 インドである。 そうきたか。確かにインドは英語を公用語の一つとしている。でもインド留学なんて聞いたことがない。そもそも外国人が留学なんてできる場所なのか? しかしそんなもの、行ってみなければわからない。カンボジアだってそう

          【海外編】世界最安(?)語学留学体験記 - インド

          【海外編】灼熱と貧困に駆り立てられて - カンボジア

          これは以下の記事の続きである。 初の海外渡航のきっかけとなったのは、ごまんとある学生団体のパクリ活動であった。いわゆる途上国でのチャリティ活動である。ただ、私たちが他と異なったのは、「まず現場へ足を運んで、現地の声を聞かなければならない。人々が本当に必要としているものはこれ以外に知り得ない」というものである。活動は現地訪問後に本格化すると公言し、メンバーの過半数が降りた時点でこのプロジェクトの頓挫を悟ったのだが、それでも残った連中は、プロジェクトの達成云々よりも戦争と貧困が

          【海外編】灼熱と貧困に駆り立てられて - カンボジア

          挫折と希望

          かつてはブログで小遣い稼ぎを企んでいた著者である。 しかし、やたら記事の内容や文章へのこだわりが強いために全く筆が進まず、ようやく何か書けたかと思いきや、読者にとって全く馴染みのないマイナーなトピックと、私のアクが強すぎる文章によって、友人の間ですら話題にならず見事に頓挫した。 noteに登録して10分も経たずしてこの初回となる記事を書きはじめているが、これはかつての煩悩を捨てたことを意味する。ただ単純に、頭にポッと浮かんだことを、私の趣味を、私の奇妙で希少な経験を書き殴

          挫折と希望