【音楽】箏曲家・宮城道雄の生涯
日本人にとって正月を彷彿させる曲といえば、『春の海』だろう。曲名でピンとこなくても、正月に商業施設やTV番組等のBGMで流れている、箏と尺八の二重奏といえば、何かしらの旋律が頭をよぎるはずだ。私にとってこの曲はあまりにも馴染みが深すぎて、作曲者について知ろうとなど考えたことがなかった。しかし妙な縁によって、ヨーロッパでこの作曲者である宮城道雄の名を知ることとなる。この人物がいかに音楽的感性に秀でた天才であったか、また西洋音楽との架け橋となった彼の日本音楽史における多大な貢献と