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英検さん、グラマーとボキャブラリーに振り切ってください!

海外に住む中学生にとって「英検2級」というのがひとつの鍵になっています。
確かに中学生にとって高校レベルの英語に挑戦して合格を勝ち取る意義は深いと思います。

ちょうど英検ウィークにあたる今週末、良い機会なので英検2級について考えてみたいと思います。

思い返せば自分も中3の時に英検2級を受験しました。
30年ほど前のことで、まだ準2級すら存在していない時代です。
仲田少年が身を置いていた英語とは全く無縁の世界では、英検2級は受験するというだけでスゲーやつという扱いでした。よくわからない文法事項や全く意味のわからない単語の丸暗記を試みていましたが、抵抗虚しく不合格。中3仲田少年の戦いは終わりました。
仮に、当時英検準2級が存在していたとしても、合格できていたかは怪しいところです。

まあ、日本の標準的な中学生を鑑みれば、そんなところだと思います。

ですので、英検準2級や2級合格が普通である中学生のみなさん、実はすごい。
当時の仲田少年がその現実を知ったら、みなさんのことを神のように崇めるのではないでしょうか。

と同時に、30年前の仲田少年が苦しんだ英検2級、今年からライティングが2題になったということで話題になりましたが、よくよく考えると当時と形式がほとんど変わっていないのはなぜなのか?

確かに形式を変えるにしても、やれることは限られているので、全く異なるものにはならないのは分かります。が、30年経っても実はライティングが加わったくらいで、後はほとんど変わっていないのが実情です。

ボキャブラリー、グラマーをきっちり学習する上で、英検はとても有効だと思っています。
でも、素材としてとても有効だと思う一方で、合格することが必ずしも習得に繋がっていないのはなぜなのか?
昔からそうです。落ちたとは言え、過去問演習で合格点を超えることもあった現実を見て、不思議でならなかったことを覚えています。

本音は分かりませんが、英検ってグラマーやボキャブラリーを大事だと思っているんじゃないのかな?

だとしたら、そっちに振り切れば良いのになと前からずっと思っています。

ライティングを追加する。
確かに、聞こえは良いです。
でも、せっかく導入するのに、なんでテンプレで対応できるような中途半端な内容のライティング課題にするの??
面接内容もしかりです。もっと言うとリスニングもかな。
グラマー・ボキャブラリーセクションで求めていることと乖離がありすぎるやろ。

以前にも言いましたが、コミュニケーション、アカデミック英語はIELTSやTOEFLに任せておけば良いわけで、グラマーセクションのない彼らと差別化を図ればよいのになと思うわけです。

実際、英検で一番得点しにくいのが、グラマーやボキャブラリーだと思っている人は多いはずです。
中学生は少なくともそう思っている人、多いですよ。「リスニングで稼いで、筆記の1番(つまりグラマーとボキャブラリーの箇所ね)はカンでやる」って言う中学生に日本、アジア、欧州問わず、いっぱい会ってきましたから。その都度、青天井でボキャブラリーを蓄積していくのが王道と諭し続けています。

ということは、そこ(グラマー・ボキャブラリー)が売りなんじゃないのか?
と、自分は思うわけです。実際、ムズイし。

まともな英語話者はグラマーがめっちゃしっかりしてますよ。
そして、使うボキャブラリーは中学レベルのものではないですよ(会話でも)。

グラマー、ボキャブラリー、超大事。
(実体験から断言できるぞ。)

そこを捨てない英検さん。
実はそこにプライドを持っているんじゃないの?

だから、なんか耳障りの良いテストに向かっていくんじゃなくて、特色あるテストにしたら良いのになあと思っています。

英検2級:ニュース記事や論文を読む上で必要最低限の語彙力・文法力を保持していること

それで良いじゃないのかな。あの語彙は難しいものじゃなく、最低限必要なレベルだと。だから、筆記テストの1番は80%以上取れていないと合格ではないと。はっきりそう言えば良いのになと。

グラマー・ボキャブラリーの権威は英検様だと。

ほんとにそうなれると思いますよ。

そういうテスト、マジでほしいと心の底から思っています。
なんとかならないですかね?