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2024年度中学入試の国語(1)
2024年度の西大和学園中の国語の問題を解いてみました。
大問3の問題が特徴的なので紹介しますね。
AとBの会話がベースになっていて、二人でことばの「誤用」について話をしています。
一つ目の問題は、ことわざについての知識を問う問題。
ベタといえばベタベタな問題です。
「情けは人のためならず」について。
略
A: それが違うんだ。正しくは「人に情けをかけて親切にしておけば、( A )」って意味なんだって。
正に誤用が多くて有名なことわざですので、もちろんご存知ですよね。
難関校であっても、しっかり基礎的な言葉の知識は問われるものなのです。
次に、「役不足」という言葉の誤用について話題が及びます。
Bが、副首相を監督からオファーされた時に「役不足なので」と言って断ったという話です。Bは「自分の実力ではできない」という意味で使ったのだが…という話です。
さあ、Bは何と言って断るべきだったのでしょうか?
A: 〜君が断るつもりなら、「( B )不足」と言うべきだったんだよ。
さあ、(B)には何が入るのでしょうか?
なかなか、おもしろいですね。
そして、最後に、Bが「役不足」と言って断ったという二人のやりとりの流れから、考えうる帰結について問う問題が出題されています。
B: ~。監督が正しい言葉をご存知だったら、改めて今日( C )に任命されるかもしれないな……。
さあ、Bさんは何に任命されるかもしれないのでしょうか?
一見、とても易しいように感じるのですが、受験生にとって実際はどうなのでしょうか?ここ数年、同じような問題が出題されています。
また、大問1の説明文の中で問われている語彙問題。
外来語とカテゴリーして良いのでしょうか、文脈に合う「ノイズ」という言葉の意味を尋ねる問題でした。
「〜常識が何らかのきっかけで取り除かれ、それまで隠されていたものが見えるようになる。これが発見だ。古い認識枠にとってはノイズでしかなかったためにまったく無視されていた要素が、〜」
西大和学園の問題はとてもオーソドックスな問題です。一見難しくないのですが、ちゃんとした読解力が求められる良問だと言えます。
関西の学校は、正当に難度が高い問題が多いように感じます。
ぜひ、上記の問題の答えを考えてみてください。