オシャレな食前酒
「新種のブドウを使ったスパークリングワインなんですよ〜」とか言われたら、信じちゃう人いるかも。。
関西人の私には「新政」って、昔はあんまりピンと来なかったんだけど、それでも名前だけは知っていた。最近は戦略を変えて、特徴を押し出した日本酒をいろいろと造られて、それぞれ凝った銘柄やラベルを揃えていて、新興のワイナリーのようだ。
酒蔵由来の6号酵母を使った「No.6」。数年前にいただいて飲んだ際は、「普通に美味い酒だな〜」って感想だったけど、今では入手困難な人気酒。
そしてこの「亜麻猫スパークリング」も人気のお酒で、あんまり売ってない。それでも新政の中では比較的入手しやすい方かな。
これ、スパークリングワインって言われたら、そうかな〜って思ってしまうような味。軽い柑橘系の酸味、クエン酸系。ほのかな乳酸感。それでいてドライ。米の感じは。。探せばあるけど、表面上は薄い。印象は酸とドライ。甘さはあんまり感じない。かなり発泡しているが、吹きこぼれるほどでもなく、上質シャンパーニュほどの繊細な泡ではない。
クエン酸は白麹に由来すると聞く。この酒も白麹。普通、日本酒は黄麹だ。白麹や黒麹は焼酎向け。最近はこれら敢えて白黒麹を利用する酒蔵も増えてきた。あと、木桶醸造。新政って全量木桶とか言ってたっけ。。あんまり木桶って感じはしなかったけど、特徴的な味の方に気を取られていたかなあ。
新政でもこの酒は「実験的シリーズ」らしいが、いやあ、こんな日本酒もあるんだなあ。。とは思う。その意味では一度飲んでみることはオススメする。
ワインでもこの系統は合わせる料理は難しいかなあ。食前酒に軽くいただくってのが良いかもね。また、戯れに「これワインですよ〜」って出すのは良くないと思うよ。ワインにしては葡萄由来の深みは無い。だから「安物じゃない?」って誤解する人もいるかも。なんせ、葡萄は入ってませんから。。
著者 facebook 2023年4月 投稿より抜粋