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お寺と連絡がとれません!(1)
あらすじ
最近はお寺とのお付き合いは希薄になってきていると思いますが、法事やお墓参りなど、年に1、2度ぐらいは檀家となっているお寺、お坊さんと連絡をとりあうことがあるのではないでしょうか?そのお寺がご近所にあれば、普段のお付き合いもあるのかも知れませんが、実家や田舎など、離れた地方にある小さな寺だった場合、人口減少や過疎化によってお寺そのものの存続が危ういこのご時世、急にお寺と連絡がとれなくなってしまうこともあるのです。このお話はそのような体験の顛末を共有するものです。
経緯
うちが檀家になっているお寺は、同じ県ではありますが、交通が不便な田舎にある小さなお寺で、ご住職のご家族で運営されているようなところです。とはいえ、その地元では檀家もある程度はいるようで、建物は古いながらも比較的立派な部類だとは思います。
数年前、先代のご住職がお亡くなりになって、ご子息の代になってから、状況が変わってきました。先代住職はマメな方で、お彼岸、お盆の檀家周りは欠かさず、寄付寄進などの案内もありますが、手紙などでの連絡も頻繁にされていましたが、代替わりを機に、ばったりとこのような頻繁な交流が無くなってしまいました。
先代住職の奥様も具合を悪くされたというお話もあり、一人息子であるご子息が新住職として寺の運営をされていることは確認できているのですが、お電話をしても応答なく(留守電にもなっていない)、FAX番号は不通、唯一、お手紙で連絡すると、かなり時間が経ってから先方より連絡があるといったことが続いていました。ちなみに新住職は独身でお寺に一人住まいです。
遂に音信不通に
そしてここ2年で、遂に音信不通となってしまいました。以前は欠かすことがなかった、お彼岸・お盆の檀家周りや、祖父祖母の回忌法要などの法事をお願いしようにも術がなく。お墓参りに遠いところお寺の方に行ってみても、お寺には誰もいないという状況です。私の父母も高齢となり、遠くのお寺に行けなくなってしまったこともあり、「せめて法事だけでも終わらせたい」との要望があったのですが、どうすることもできませんでした。
あいにく、今はお寺の地域には知人などもなく、お寺に関する情報を得ることができませんでした。
風の噂
それでもなんとか情報収集をしてみようと、お寺の地元に近いところを当たってみると。。「廃寺になったんじゃないか?」や、「住職はいるが寺に寄り付かず、別の仕事をしている」や、さらに住職ご本人に対する悪い噂などが流れてきました。真実は違っていたのですが、数年前にお墓参りに行った際も昔と比べればお寺も本堂(本堂は開放されている)も荒れていて掃除もされておらず、そんな状況となると、悪い噂も立つのでしょう。さて、どうしたものか。。と数週間ほど悩みました。。