Spit Colors in Water
ある秋の日
突然
色が塗りたくなった。
それはとても、衝動的で
そう、
セックスをしたくなるのと
おんなじように、
やってきた。
その日はべつに、とくべつな日でもなんでもなくて
とても、ふつうの日だった。
なにか悲しいことがあったわけでもなく
なにかうれしいことがあったわけでもなく
おなかの奥のそこのほうから、
ほんとうにまえおきなしに、
突き上げるようにして
「いろ」が
自分から、そとに出たいと溢れでようとしている。
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