靴下の中のピーカンナッツ
大人になってもプレゼントを交換しあうのが、
アメリカンピープルという、家族団らんの習わし。
いつかアメリカに住んでいた頃、
初めて過ごす恋人とのクリスマスがやってきました。
彼の実家ニュージャージーの古い家の、殺伐とした寒い部屋で二人眠ったあと
夜が明けて、25日の朝リビングに行くと
そこには見た事もない光景が広がっていたのであります。
巨大なツリーの下に置かれたプレゼントたち。大きな靴下と、リボンのかけられた箱の数々。
わたしの知っている限り、それは小さな子供の頃に、サンタクロースが夜中にきて
枕元にプレゼントを置いていく絵本のなかの世界だと思っていたのだけど、
成人した男2人と両親は、リビングで
みんな恥ずかしそうにプレゼントの包みを開けていました。
わたしはその光景を見ながら、何が執り行われているのか必死で目を丸くして
目撃しているような気持ちになって
ある意味、生まれて初めての「クリスマス」を目の当たりにした瞬間がそれですね。
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