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【2/3】山陰新幹線・中国横断新幹線ルート案路線図(中国地方)

※2024年9月時点追記分

今月(2024年9月)、私なりの2024年時点での山陰新幹線ルート案に関して以下の記事を投稿しました。

もしよろしければ上記↑の記事のほうをご覧頂くことをおすすめします。


【以下より記事本文です】

山陰新幹線・中国横断新幹線(伯備新幹線)のルート案の続きです。新幹線に加え、在来線網も空港間連絡を担う意図や基本計画等での大まかな想定に囚われないであろうルート選定、中国横断新幹線と山陰新幹線の共同利用などの考えも盛り込んでいます。
まずは今回申し上げる地域の全体像の図から

【山陰新幹線山口県付近全体像】


山陰・中国横断新幹線ルート案路線図中国地方
【山陰・中国横断新幹線中国地方全体像】

<以下より各地の説明>

【山口県付近】

単に「新幹線の線路や駅をどう配置するか」だけでなく、在来線も活用する必要があると思いました。地方空港間連絡を担うようにするとより広範囲の在来線も活用でき「並行在来線経営分離」問題を避けやすくなるでしょう。

私が把握した路線バス網と個人的な理想(津和野~錦川)も図面に含めました。鉄道網を補完するバス路線として。そして、残念ながら未成線になった岩日線の路盤をBRTまたは鉄道として活用するほか、津和野駅付近の道路状況からみて、

将来的に鉄道(それもフル規格の最大の建築限界で)にも転用できるBRT路盤を一部造り、当面の間BRT路線として活用する

という考えを思いつきました。

気仙沼・大船渡・日田彦山線のBRTは言うなれば「消極策」です(現状の制度・価値観等では鉄道として維持活用できないので「BRT」)。ですが、私 が 津和野付近で想定しているBRTは

将来的に標準軌フル規格新幹線車両も走れる規格の路盤を新規に建設!


およそ100年後くらいの遠めの将来には、現在の狭軌在来線を全て標準軌フル規格新幹線対応の規格に造り替えを終える…。現状では誰もが「到底無理だ!」と決めつけることでしょう。
ですが、
現状の 過度に「採算性・赤字黒字に囚われる価値観」やそれに基づく(悪しき)各種制度に囚われず社会インフラとしてしっかり財政投入されることがある…そんな場合も見越し、
構造物の規格としては標準軌フル規格新幹線(しかもE4系Maxのような大きなものまで対応)に合わせてBRT路盤を局所的でも造っておく(単線規格でも可)
将来的に鉄道としても使うことを念頭に置いた交通インフラ構造物の局所的建設 という考え方も込めました。

※2022年2月25金 補足訂正
萩市ー益田市間の経路設定は今でも山陰本線沿いで考えるか、津和野経由で考えるか決めかねています。そのため両方の経路を描いた図を載せました。
・山陰本線沿いの経路の場合、
在来線改良または活用を含め一部区間では在来線とフル規格新幹線を並列する
・津和野経由のルート案には先程申し上げたように、
フル規格対応の大きさの錦川方面へのBRT構造物新設も含めた案を盛り込みました。
正直、
このBRT(将来的に鉄道)構造物新設という考え、それもフル規格新幹線対応という考えはあまりにも突拍子も無いことで、鼻で笑う人も居るかも知れません。ですが、鉄道整備の再開を通じて全国広範囲の関わりを創り出すことによる地域振興を図る考えやそれに基づく交通政策の再構築を図ってもらいたい想いがあり、考えたことを図面に込めたのです。

【山口宇部空港・小野田線宇部線詳細】↓

小野田線宇部線はBRTではなく空港間連絡を

山陰新幹線整備と関連して在来線による空港アクセスと空港間連絡の必要性を感じています。現状でも「特急スーパーおき」という在来線特急の運行系統があります。これをさらに活用し、
北九州空港~山口宇部空港~山口線~石見空港~出雲空港~米子空港・鳥取空港
を連絡する役割も担うと在来線の付加価値が飛躍的に上がるように思えてなりません。

小野田線・宇部線は必ず今の在来線鉄道の形態で維持

「スーパーおき」を発展させた在来線特急や
美祢線経由長門・萩・石見空港・益田・「新幹線と並列した新規在来線」を経由し加計・可部線・広島・広島空港
を結ぶ運行系統もあって良いと考えました。

山口宇部空港や広島空港などへの鉄道乗り入れに対し、管轄する鉄道会社(JR西日本)は「航空に需要を奪われる」という懸念を強く抱くと思われます。というのも広島県・山口県~東京間の新幹線と航空だと「競合」関係的な要素が強く
「東京・羽田空港への航空便が有利になり主要な山陽新幹線に悪影響」と判断なさっていると思われるからです。
これについては、鉄道・航空・政治行政・住民乗客共に、
得意とする移動距離で棲み分け連携する・地方同士間の行き来や利便性も重視する
という観点が必要です(繰り返し申し上げていますが…)
個人的な体感や直感で感じた各交通機関の得意とする移動距離は以下の通りです↓

●既存新幹線は
800km程度まで
●基本計画線の新幹線は
最高速度を控えめにする代わりに長距離は航空と連携棲み分けする前提で
500kmまたは最長でも700km程度まで(昼行列車)
●国内航空は
新幹線では遠い距離や鉄道では遠回りになる区間

ずっと鉄道路線乗車旅行を続け、必要に応じて国内航空など鉄道以外の交通機関も併用しての体感です。

【石見空港・益田付近】↓

石見空港へ山陰新幹線と在来線で乗り入れ

新幹線・山陰本線・山口線共に乗り入れ空港アクセス範囲を最大限に広げない限り石見空港を有効に活用することは出来ないと思います。

【益田~加計~三次~備後落合~松江及び鳥取・岡山方面】↓

山陰・中国横断新幹線ルート案路線図中国地方

(説明のため先ほども挙げた画像を再掲します。細線が単線想定、太線が複線想定です。赤い線は新幹線整備と関連して新設されてほしい在来線)
一般的に、
山陰新幹線は山陰本線に概ね並行する経路で想定されていると考えますし、私もずっとそれで考えていました。しかし、益田~鳥取間は単線・非電化区間も多いですが既存線路設備を改良する範囲での高速化工事が行われ 快速や特急も走っています。
あえて山陰新幹線を今の山陰本線とは別の場所に通すことで両立出来ないものかと考え今回のルート案を思いつきました(6月に投稿した「先行的公開」とは経路が異なっています)。

コロナ騒ぎによって鉄道各社の経営もさらに厳しくなり、JR西日本ではローカル線廃止の話や噂も出回るほどです。中国地方のローカル線再生の意図も込めたルート選定です。

益田~加計間は新幹線と在来線が並列する想定、加計~あき亀山間は在来線新設を想定しています。こうすると石見空港~可部線~山陽本線~広島空港間も連絡出来ます。
「新幹線整備と関連する在来線新設」が出来るようにするには鉄道を「インフラ」と明確に位置付けバランスよく予算や公共事業を配分するような考え方や制度等の整備が必要ですが、あえて奥の手?的な考えを出すなら、
「新幹線整備と関連する在来線」も「公共事業としての新幹線整備」として扱うことです。
「新幹線」の法律省令的な定義は「時速200km以上で運行する鉄道」というように聞いています。であれば、
●「例えば時速205kmくらいで走行できる最もきついカーブ」など、「新幹線の基準」を満たすぎりぎりまで建築等の規格基準を緩くして造り、公共事業等での扱い上は「新幹線整備」とする
または、熱海駅・徳山駅前後の曲線のように「新幹線の中では例外的にきつい曲線」を採り入れる手法で建設
(素人の想像では時速205kmで走れる最もきついカーブは曲線半径1900m前後だと思う。参考:東海道新幹線の曲線半径は原則2500m、以降の新幹線は原則半径4000m、リニアは9000mと聞いています)
●その考え方で造った構造物を「在来線」としても(あるいは「新幹線」としても)活用する
という方法を採れるならば、今造られている「フル規格新幹線」よりも「ハードル」が下がり必要な鉄道網を建設しやすくなると思います。

話を変えます。
広島県で知名度が高いと思われる地域は、厳島(宮島)・広島市内・呉・尾道など海側に集中している印象があります(遠方に居る私の無知さもあるかもしれません)。
鉄道は路線や駅が地図に載るほか、駅名がその地域の知名度向上につながる広告塔としての機能性質もあります(これを軽視する者も多く居そうで歯がゆく残念過ぎますが…)。

山陰・中国横断新幹線をあえて芸備線・木次線・姫新線沿いにも通すことで

1●広島県などの山間部も知名度向上を促し観光促進(いわゆる「おもてなし」も)
2●他の地域からの観光客往来で、この地域山間部の農林水産鉱工業製品等も認知度向上
3●他の地域、特に「地方同士」での経済取引(共同企画商品開発生産製造など)を促す
4●人口流出減少の歯止めと地域格差是正やいわゆる「地方創生」

という流れを促す意図を込めました。これこそ本来の整備新幹線最大の意義では。

なお、芸備線及び木次線の備後落合駅付近では線路が「輪っか」になるような感じで描いていますが、このような線路配置にすると列車が全方向にスイッチバック(折り返し)することなく進行できるようになります。基本的に東西から来た列車が備後落合で合流し共に松江方面へ北上するような運行系統を想定しています(運行途中での列車同士の連結解放はダイヤ等の制約になるという考え方から基本的には想定していません。あくまでそれぞれの列車が単独で松江方面に向かう感じ)。
三次~新見方面を直通する列車系統は山陽新幹線の非常時迂回も想定しています。そのため、
駅ホームなどでの列車交換線路は必ず「長編成対応」を想定し建設してください!

次に、大阪方面から各地への利便性を考えたときの話です。
大阪等の関西~鳥取間は関西発山陰方面在来線特急も併用できる程度の距離だと思われます。
一方、

関西~松江間は距離的に岡山経由中国横断新幹線が適する


と思います。ウエストエクスプレス銀河が 夜行 で運転されるほどの距離ですし。
中国横断新幹線を否定したがる者が居るとしたら、一つはおそらく伯備線への影響を心配されているのでは。私だって在来線が新幹線によって「犠牲」になるは嫌です!「だから新幹線いらない!」に走るのではなく

どうやって新幹線と在来線を両立できるようにするか


という方向性で考え発言するほうがずっと前向きで建設的です!!特に、もし鉄道への愛好心があるならば尚更そのような方向性で考えてほしいです。私は新幹線と在来線が相互補完(お互いに補い合う・良いところを組み合わせる)という方向性で考えました。これは国内航空など交通機関同士でも想定しています。

【出雲空港・松江・米子空港・倉吉・鳥取付近】↓

山陰本線を出雲空港経由に
松江は山陰・中国横断新幹線共同利用
倉吉線一部復活と山陰新幹線
鳥取空港と山陰新幹線

補足説明:
●一畑電車は松江しんじ湖温泉駅から新幹線松江駅までは必ず延伸されてほしい。ほかの区間は必要に応じてJR路線との直通ができると尚良いです。
●出雲空港乗り入れはターミナルビル移設または在来線を地下にすることで対応。地下にする場合は名鉄名古屋駅のように停車時間わずかですぐ出発できるよう、前後の線路を複線で造っておく。

●新幹線の松江駅は東京モノレールの立地(海上構造物)に近い感じになることを想定しました。こちらは汽水湖ですので東京モノレールより塩害対策的な条件は良いはずです。

●倉吉線があった倉吉市中心部に新幹線を通す想定をしました。ほかの地域や路線にも言えますが、

新幹線整備と関連する局所的な在来線の新設も出来るような機運や制度創りを!!


●現鳥取駅に新幹線駅を通さない想定にしたのは用地買収的な要素もありますが、関西方面からの利便性は在来線特急と併用するのが望ましいとも思ったからです。
●山陰新幹線の関西付近区間は「いかに京都・大阪~山陰を結ぶか」よりも、
現状ではかなり不便である日本海側の交通(鉄道)網強化(北陸・東北地方間との結びつき)を図る
ことに重点を置いて考えるべきです。この考えを踏まえたルート案を次回申し上げます。

【岡山・岡山空港付近】↓

岡山空港へ中国横断新幹線と在来線で乗り入れ

●中国横断新幹線が単に伯備線に並行するだけの「伯備新幹線」だと並行在来線問題などにより機運が高まらないと感じました。伯備線含め既存在来ローカル線網を補完補強できるような方向性で考えた結果、
・岡山空港と他の空港との連絡
・中国地方ローカル線に一部沿った経路選定
などを考えました

●各方向から岡山空港へアクセス乗り入れできるような線路配置を考えました。総社・金川などでの「輪っか状線路」はそのため

●吉備線LRT化は行なわれてほしい。その場合、総社~足守間はLRT線路に並列
●路面電車的車両によるLRTを行なわない・行なえない場合は既存在来線規格の車両・線路で高頻度高加減速運行が出来る線路改良・車両投資を。阪神ジェットカー・南海ズームカーなど「一般的な鉄道車両」にも走行性能に優れた車両があるそうです。京急線は車両・線路信号設備等の機能を高め高頻度運転をしていると聞きます。そのような技術機構的要領の取り込みをすると開発費を効率化できるかも。
そのためには鉄道業界内での連携も大事では。路線が並行し「競合」関係にある鉄道路線や会社間でもお互いに乗客を増やせるような方向性で捉えたり考えたり提携関係を結んだりするような戦略政策が必要だと思います。
→提携戦略の具体例:
・線路の経由地で棲み分け
・駅数が多い路線は「疑似的緩行線」、駅数が少ない路線は「疑似的急行線」といった形での棲み分けや乗り継ぎ連携
・線路が交差する箇所では出来る限り乗換駅(公共交通で移動できる範囲を最大限に広げる)

●在来線による岡山空港乗り入れで地下駅になる場合は気動車乗り入れも出来るように
→短時間停車ですぐ発車できるよう駅前後は複線を確保。特に気動車列車が空港駅終着始発になる場合は、空港駅を離れて折り返しなどをする

●四国新幹線実現のためには岡山県(民)にとっても有益になる方法を考え実行できること。四国側から新幹線・在来線共に空港連絡、マリンライナーを岡山から津山線・岡山空港経由で倉敷まで運行するような提唱もあって良いのでは

【岡山空港乗り入れの運行系統例】を図に描きました↓

岡山空港1、山陽本線空港間連絡
岡山空港2、鳥取空港間連絡
岡山空港3、特急やくも出雲空港間連絡も
岡山空港4、山陽本線赤穂線姫路網干方面から
岡山空港5、四国方面から空港アクセス鉄道
岡山空港6、井原鉄道から空港アクセス鉄道
画像17
画像18

※記事投稿後、もし補足説明することがある場合改めて申し上げます。


【新幹線等の整備順序について】

前回の記事や羽越・奥羽新幹線の記事などでは一気に全区間造るのではなく優先度が高い区間から造り暫定的に在来線活用、後から整備して全区間標準軌フル規格の線路をつなげる という算段を申し上げました。
本当はこの路線区間でも同様の案を図に描いてお見せしたかったですが、今は難しそうです。
文章で説明するなら、
●石見空港・山口宇部空港など空港乗り入れをする箇所を暫定的に狭軌在来線路線をつないで活用
●益田~加計~三次など既存在来線未開通箇所
を先に造ると良いと思います。


文章に加え画像も大変多くなり恐縮です。次回は山陰新幹線の関西地方を中心にルート案を描きその考えを説明したいと思います。

北陸新幹線小浜京都山陰新幹線

※検索エンジン対策用語として書かせてください↓
木次線 姫新線 美祢線 因美線 津山線 宇部線 小野田線 境線 倉吉線 吉備線 可部線 伯備線 伯備新幹線 新見駅 芸備線

幹線←→支線 間の行き来や利便性向上を図る必要性、鉄道網は自身でお互いに補い合うような性質を持っていることを
鉄道事業者・政治行政・一般国民(乗客)・コンサルタントコンサルティング…
関係各者が充分に理解する必要があります(が、私の聞く限りほとんど理解されていないように感じます…)

もしよろしければサポートおねがいします。このnoteでは提案型の意見投稿になるよう努めて参ります。