次のステージへの準備期間⁉女性の更年期について
こんにちは。かなりお久しぶりの更新となりました。暑い暑いと言っていましたがあっという間に今年も残り2か月を切りましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
最近は朝晩ともにぐっと冷え込む日が増えましたね。寒いと身体はぎゅっと力んでしまいがちです。あっ首肩がすくんでぐっと力が入っているなと気づいたら、そこからあえて思いっきりぎゅーっと力を入れた状態をキープ。そしていっきに「はあぁぁぁ~」と息を吐きながら脱力します。そうすることで体全体の力をしっかり抜くことが出来るので、リラックスしやすくなります。何事も中途半端より思いっきりやったほうが意外といいことがあるかもしれません😅
さて今回は女性のお客様のお悩みで多い「更年期」の症状についてのお話です。更年期の症状は生理前後に感じやすいPMSの症状とよく似ています。実際にPMSの症状がひどい人は更年期の症状もひどくなりやすいとおっしゃる産婦人科の先生もいらっしゃいます。
どちらも女性ホルモンの影響を受けて引き起こされますが、特に更年期では女性ホルモンの減少が大きく影響します。それぞれの状況に合わせて適切なケアができるように、何かお役に立てましたら幸いです。
また、自律神経を整えるカルサイネイザンも更年期の症状がお辛い方にはおすすめです。女性ホルモンが減少していく過程で自律神経が乱れることにより、ほてりや不眠など様々な更年期症状が引き起こされるからです。noteの後半部分にカルサイと更年期症状のおすすめポイントも書いていますのでぜひ読んでみてください🌿
更年期とは
日本産科婦人科学会によると
『閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間』を更年期と言うそうです。閉経とは卵巣の機能が役目を終え、月経が完全になくなった状態のこと。「1年間月経がない」ことで閉経とみなされます。例えば昨年10月に最後の月経があり今年10月まで月経がない場合、「昨年10月に閉経した」と言えます。
一般的には50~51歳で閉経を迎えると言われていますが早い方では39歳、遅い方では63歳というデータもあるように閉経には個人差があります。また、閉経にむかって起こる月経周期・出血日数・経血量等の変化も人それぞれであり、一概に「これが正しい」というものはありません。
更年期に影響を与える女性ホルモン
更年期は、閉経に向けて女性ホルモンが減少していく誰もが通るライフステージのひとつ。その身体と心の変化の過程で、様々な症状が起こる方もいれば、起こらない方もいます。よく耳にする「更年期障害」とは、その症状が日常生活・社会生活に支障をきたすような重い症状が現れる場合に使われます。だいたい全体の約3割弱の方が重い症状に悩まれますが、残りの6割くらいの方は時々症状があるかな程度が多いようです。このような場合は更年期症状と言われています。
では、女性ホルモンとはどういった働きがあるのか。まず女性ホルモンの種類として、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。これらはコレステロールをもとに作られ、脳からの指令を受けて卵巣から分泌されます。それぞれの具体的な働きは以下の通りです。
更年期では閉経に向けてエストロゲン・プロゲステロンのどちらの女性ホルモンも減少していきますが、エストロゲンの働きの低下の方がより強く心身に影響を及ぼすことが多いようです。
月経(生理)とは
では、更年期にさしかかると身体の中では何どんな変化が起こるのか。こちらについて書く前にまず、月経のメカニズムについて簡単にご説明します。
月経については対馬ルリ子さん・吉川千明さん著『「閉経」のホントがわかる本 更年期の身体と心がラクになる!』の本でとても分かりやすく解説されていたため、参考にさせていただいています。
月経とは「生理」の医学用語のこと。だいたい平均10~14歳ごろから始まります。子どもを産むための準備として、子宮の内側の壁(子宮内膜)を厚くふかふかのベットのように整えます。そして妊娠しなければ、子宮を収縮させながら不要となった子宮内膜を外に出します。この時に出る子宮内膜を含んだ血液を「経血」と言います。だいたい月に一度、25~38日周期で起こり、経血の出る生理期間は4~7日間が平均とされています。
月経がはじまる日を1日目として、妊娠しなかった場合の数日間はいらなくなった子宮内膜をお掃除します。その間はエストロゲン・プロゲステロンの2つの女性ホルモンはあまり分泌されません。
そして卵巣で卵胞が発育する卵胞期には、健やかな身体に整えるためエストロゲン(卵胞ホルモン)が増えていきます。それにより、子宮内膜が赤ちゃんを迎え入れるベットのように厚くなっていきます。
エストロゲンの分泌がピークになると、卵胞から卵子が飛び出て卵管に移動する「排卵」が起こります。
その後黄体ホルモン プロゲステロンが増え始め、体温を上昇させ子宮という赤ちゃんの部屋を温めたり、水分や栄養をため込んで子宮内膜のベッドをさらに厚くふかふかにしていきます。
もしここで妊娠が成立しなければ、また子宮内膜が剥がれ落ちる月経がはじまり、お掃除されます。
更年期のホルモン分泌の変動
以上は、月経時の二つの女性ホルモンによる卵巣や子宮の変化でした。ではその月経時に、女性ホルモンはどこからどのように分泌されているのか。これを知ることで、更年期の症状がそのように引き起こされるかがより分かるようになるかと思います。
下記は超ざっくり簡単にまとめてみました。
ここからは詳しく書いていきます。
女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、それを指示しているのは脳の中にある「視床下部」という部位です。視床下部はホルモンの分泌のほかに自律神経や免疫系にも働きかける大きな司令塔のような場所です。
視床下部からその下にある「下垂体」へ「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH:ゴナドトロピン放出ホルモン)」という長たらしい名前のホルモンを放出し指令を出します。
それを受け取った下垂体は「性腺刺激ホルモン」を出して卵巣に指示を出します。性腺刺激ホルモンはエストロゲンに関係する「卵胞刺激ホルモンFSH」とプロゲステロンに関係する「黄体形成ホルモンFH」があります。
下垂体からの性腺刺激ホルモン(FSH/FH)は血液によって運ばれ、卵巣を刺激します。そして卵巣は指示に従い、エストロゲンやプロゲステロンを分泌します。
卵巣から分泌されたエストロゲンやプロゲステロンは血液の流れに乗り脳へ運ばれ、視床下部へ。視床下部はホルモンの量が多ければ「もう十分だよ」、少なければ「もっと出して」と下垂体に指令を送ります。このように調節機能があることにより月経周期は保たれています。
しかし、40代に入ると更年期に向かって卵巣の機能は徐々に低下していき、エストロゲンは作られにくくなっていきます。(卵巣が約40年間の期間限定の臓器だと言われているのはこのような理由からだそうです。)
卵巣機能は低下しつつあるのに、変わらずに視床下部からは「もっとホルモンを出して」と指令が来ます。卵巣は「頑張っているけど出せないよ」といくら視床下部が指令を出してもなかなか分泌してくれません。このようなエラーが続くことで、女性ホルモン低下とともに自律神経も乱れ、様々な不調が現れてくるということです。そのうち視床下部の女性ホルモン分泌を促す働きも弱まり、波がありながらも閉経していくというメカニズムになります。
更年期の症状
前述したとおり卵巣機能が低下し女性ホルモンがアップダウンを繰り返しながら減少し、それに伴い自律神経にも影響が出ることで身体的・精神的に様々な症状が現れます。
しかしその人の生活習慣や環境・気質や体質により症状や程度は人それぞれ。その種類は200種類以上あるとも言われています。その中でも主に次のような症状が多く挙げられます。
婦人科による治療
日々のケアでは追いつかないほど、身体も心もつらい。でも働かないといけない、親の介護をしなければいけない。様々な事情がある方も多いと思います。上手に身体と向き合っていくためには、婦人科に一度ご相談に行くこともお勧めします。
現在婦人科では更年期の症状に対し、様々な療法が取り入れられているそうです。今回はその中でもメジャーな漢方薬とホルモン補填療法(HRT)についてお話します。
【漢方薬】
健康保険も適用になり利用率も高まってきた漢方薬。漢方薬では直接的に女性ホルモンの量を増やすことはできないと言われていますが、ホルモン変動による様々な不定愁訴の改善に有効です。
漢方薬は身体の「気」・「血」・「水」のバランスを整え、一人ひとりの体質に合わせて処方されるのがいいところ。
この3つのバランスが崩れてしまうと不調が現れると考えられています。特に女性ホルモンが減少する更年期は、気・血の不足やめぐりが悪くなることで心身に不調が出やすいようです。漢方薬はこのように更年期の幅広い症状にも対応しやすく、不眠・いらいら・鬱状態といった精神的な症状にも効果的とのことです。
【ホルモン補填療法HRT】
ホルモン補填療法(HRT)とは、閉経によって減ってしまった女性ホルモンを薬で補う療法のこと。その補う量とは、更年期以降の健康を維持するために必要なほんのわずかな量。急激に減少するホルモン量の急降下カーブをゆるやかにし、ホルモン分泌の司令塔である脳の混乱を最小限にするイメージです。
ホルモン療法というと注射を打つと思う方も多いと思いますが、実際は「飲む(錠剤)・貼る(パッチ)・塗る(ジェル)・入れる(座薬・膣剤)」など目的に応じて選べます。更年期の症状の治療目的である場合は保険が適応され、薬代のみだと1,000~3,000円ほどだそうです。
しかし以下にまとめた通り、中にはHRTが受けられない方・注意が必要な方もいるので必ず医師にご相談ください。
HRTは医師との相談の上安全に使用することで、一般的にのぼせやほてり(ホットフラッシュ)・異常発汗・動悸などは2か月間程度継続すると大半の方が症状の改善や軽減を実感されているそうです。
下記にリンクも貼っておきますので、ご興味のある方は覗いてみてください。
エンジョイ エイジング【更年期障害の情報サイト】 (hisamitsu.co.jp)
自分でできるセルフケア
ここからは自分でできるセルフケアを簡単にご紹介します。詳しくは今後、症状ごとなど細かくお伝えできればと思います。
更年期で多い訴えの中には、肌や髪の乾燥や性交痛、関節痛など女性ホルモンの減少が直接の原因になっているものや、ホットフラッシュや動悸・不眠・消化機能低下など自律神経の乱れが原因となっているものがあります。緩やかに更年期を迎えるためにも早めのケア、毎日少しずつの習慣をできそうなものから取り入れてみてください。
◆3食バランスのいい食事をとる
朝はコーヒーだけ、菓子パンやサンドイッチだけ、夜は炭水化物抜き…。更年期はエネルギーや脂質・骨の代謝が変わる時期。摂取エネルギーの過剰や栄養の不足は心身にも影響を与えます。また、朝食をとることにより体内時計=自律神経が整いやすくなります。
緑黄色野菜・キノコ類や海藻類など不足しがちな食物繊維やビタミン・ミネラルを補いながら、糖質・タンパク質・良質な脂質をバランスよく。更年期に多いむくみにはミネラル不足も有名ですが、実はタンパク質の不足により血液の浸透圧を調節するアルブミン不足で起こることも。
大豆製品もぜひ積極的に摂りましょう。大豆製品に含まれる「大豆イソフラボン」の成分の一部が、腸内細菌によって分解・代謝されることで「エクオール」という成分になります。これは体内で女性ホルモン・エストロゲンに似た働きをすることは有名です。ただ、このエクオールを作れる腸内細菌を持っているのは日本人では二人に一人の割合なので、必要な方はエクオールのサプリメントも市販で売っていますのでご活用ください。どちらにせよ、皮膚や髪の生成にはタンパク質が必須なので豆腐と野菜たっぷりのおみそ汁などとっていきたいですね。
色々と書きましたが簡単に言うと、加工食品を避けバランスよく「まごはやさしい」食品を多く摂ると覚えていただければと思います。
しかしながら厳密になりすぎてもいけません。好きな人と好きなものを楽しく食べることで副交感神経の働きもよくなり消化を助けてくれます。少しずつ、続けられそうな範囲から意識してみてはいかがでしょうか。
◆軽い運動・散歩やヨガ、ストレッチを取り入れる
やはり身体を動かすことは、更年期に関わらずすべての不調に有効です。しかし、無理は禁物。時間に余裕があるときは朝の散歩をお勧めします。辛くない程度の運動を取り入れることで自律神経が整いやすくなり、また朝に日光を浴びて約14~16時間後に睡眠を促すメラトニンというホルモンが分泌されるので夜によく眠れるようになります。
さらに更年期症状の緩和には家の中でもできるヨガがおすすめ。深い呼吸をしながらストレッチをすることで血行が促進され、自律神経が整います。また体幹や臓器を支える骨盤低筋群が鍛えられるポーズもあり、内臓下垂や臓器脱、腰痛予防などにも繋がります。
明治安田厚生事業団体力医学研究所は寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うと「更年期症状」と「抑うつ」が改善できるということを世界ではじめて科学的に実証しました。
働く女性の更年期 寝る前の10分間の「ヨガ」が症状と抑うつを改善 | ニュース | 保健指導リソースガイド (tokuteikenshin-hokensidou.jp)
現在はYouTubeなどでも数多くのヨガ動画が無料で見れるようになっています。私も寝る前に15分ほど取り入れていますが、寝つきが良くなるのを実感しています。お金をかけずに毎日少しずつケアを取り入れたい方はぜひお試しください🌿
◆眠りの質を良くする
更年期症状の訴えで多い「不眠」。これもまた自律神経の乱れにより引き起こされます。さらに睡眠不足が続くとうつ症状のようなイライラや不安感、頭痛など様々な不定愁訴にも繋がります。睡眠状態を改善するには、日中集中したり活動するための交感神経優位の状態からいかに、夜はリラックスや身体を回復させるための副交感神経を優位にさせていくかが大切です。
睡眠をしっかりとることは、ホルモンの影響により肥満を予防できるとも言われています。脂肪細胞から作られるホルモン「レプチン」は食欲を抑える働きがあり、8時間以上の睡眠で血中のレプチンの濃度が上がり食欲抑制効果があることが確認されています。また、胃の粘膜から作られる食欲を増進させるホルモン「グレリン」は、睡眠時間が7時間を切ると血中濃度が高まりたくさん食べたいという欲求が強まります。このことから、最低でも7時間は睡眠時間を確保したいところ。さらに7時間以上の睡眠は糖尿病のリスクを下げるとも言われています。
また十分な睡眠をとることは若さをキープし、ストレスに強くなるためにも必須です。聞いたことがある方も多いと思いますが、睡眠にはレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い睡眠)という2つの睡眠状態があります。
私たちは寝ている間、90~120分ごとにレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しています。そしてその間に全身の成長を促したり、身体の細胞や組織を修復する「成長ホルモン」が分泌されます。特に眠りについて3時間以内の深いノンレム睡眠時に、成長ホルモンの約7割が分泌されます。成長ホルモンは年を重ねるにつれ分泌量は減っていきますが高齢になっても分泌され、身体を修復し代謝を整えてくれます。
さらに深い睡眠状態であるノンレム睡眠時にはコルチゾールというストレスホルモンの分泌が減少します。日中にいやなことや腹が立つことがあっても寝たらどうでもよく感じたというような体験は、寝ている間にコルチゾール値が下がったからということが出来ます。
このように質のいい睡眠をとることで、身も心もすっきりとリセットされ自律神経の乱れによる不調も緩和されます。ぜひ副交感神経を優位にするポイントを取り入れてみてください☘️
カルサイネイザンでできること
タイより古くから伝わるカルサイネイザンは更年期の症状にお悩みの方々にもおすすめです。自律神経を整える、ゆったりとしたリズムのタイ古式マッサージで筋肉をほぐしていき、便秘や肌荒れ・内臓下垂など様々な症状に効果的な腸もみを行っていきます。以下に簡単にまとめさせていただきます。
そしてカルサイネイザンには何より大切なデリケートゾーン(膣)へのケアも含まれています。膣内・膣周りのデリケートゾーンは更年期によるエストロゲン減少の影響を特に受けやすいと言われています。コラーゲン不足・血流不足や乾燥により膣内の粘液が減ると、細菌の繁殖や炎症がおこり痛みやかゆみが出ることも。さらに膣まわりや膣壁の弾力が減り、萎縮したり薄くなることで濡れにくくなったり性交痛やおりものの増加・異臭・尿漏れなど様々な症状につながると言われています。
施術を行うことで膣内や膣周辺の血行が促進され、潤いや弾力が増し、硬く冷えていた骨盤内の筋肉もほぐれ婦人科系のトラブルにも効果が期待されます。また、気になるデリケートゾーンの黒ずみや感度アップにも◎。サロンではご自宅でのケア方法や簡単なトレーニングもお伝えしています。私自身、膣ケアを続けることで生理痛の緩和や気にしていた湯もれが劇的に改善されました。そして不思議なことにくよくよ悩むことも減りました😊自分を大切にケアするということは気持ちを明るくさせてくれますね。
ケアしたい、体験してみたいと思われる方はページ下よりご予約可能ですのでぜひお問い合わせくださいませ☘️
まとめ
今回もとても長い内容になってしまいましたがいかがだったでしょうか。
女性は男性とは少し異なり、初潮を迎え月経がはじまり、妊娠・出産そして更年期と生涯にわたり、女性ホルモンの波のような変動の影響を受け続けます。そのような心身の変化に対応していくためには、まず自分の身体を「知る」ということが大切になってくるかと思います。
そして知ると同時に早めはやめのケアをおススメします。閉経後には子宮体がんや子宮頸がん・糖尿病・高血圧・脂質異常症・骨粗しょう症・など様々な疾患にもかかりやすくなりますので、病院への定期的な受診もかかさずに。
今回何冊かの本を参考に書かせていただきました。その中でも女医の富永喜代さんの更年期に関する考え方が素敵だなと思いましたので、最後に抜粋させていただきます。
更年期は終わりではなく、次のライフステージへ身体が変化している証。そして心身の不調は自分へのかかわり方を見直す「きっかけ」とも言えます。ケア方法を変えてみたり医療機関に頼ったりしながら、少しでもおだやかに乗り越えていきたいですね。
今回もお読みいただきありがとうございました☘️
【京都初🌸カルサイネイザンセラピーサロンEostre】ホームページはこちら
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