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次のステージへの準備期間⁉女性の更年期について

 こんにちは。かなりお久しぶりの更新となりました。暑い暑いと言っていましたがあっという間に今年も残り2か月を切りましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 最近は朝晩ともにぐっと冷え込む日が増えましたね。寒いと身体はぎゅっと力んでしまいがちです。あっ首肩がすくんでぐっと力が入っているなと気づいたら、そこからあえて思いっきりぎゅーっと力を入れた状態をキープ。そしていっきに「はあぁぁぁ~」と息を吐きながら脱力します。そうすることで体全体の力をしっかり抜くことが出来るので、リラックスしやすくなります。何事も中途半端より思いっきりやったほうが意外といいことがあるかもしれません😅

 さて今回は女性のお客様のお悩みで多い「更年期」の症状についてのお話です。更年期の症状は生理前後に感じやすいPMSの症状とよく似ています。実際にPMSの症状がひどい人は更年期の症状もひどくなりやすいとおっしゃる産婦人科の先生もいらっしゃいます。
 どちらも女性ホルモンの影響を受けて引き起こされますが、特に更年期では女性ホルモンの減少が大きく影響します。それぞれの状況に合わせて適切なケアができるように、何かお役に立てましたら幸いです。
 
 また、自律神経を整えるカルサイネイザンも更年期の症状がお辛い方にはおすすめです。女性ホルモンが減少していく過程で自律神経が乱れることにより、ほてりや不眠など様々な更年期症状が引き起こされるからです。noteの後半部分にカルサイと更年期症状のおすすめポイントも書いていますのでぜひ読んでみてください🌿


更年期とは

日本産科婦人科学会によると
 『閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間』を更年期と言うそうです。閉経とは卵巣の機能が役目を終え、月経が完全になくなった状態のこと。「1年間月経がない」ことで閉経とみなされます。例えば昨年10月に最後の月経があり今年10月まで月経がない場合、「昨年10月に閉経した」と言えます。
 一般的には50~51歳で閉経を迎えると言われていますが早い方では39歳、遅い方では63歳というデータもあるように閉経には個人差があります。また、閉経にむかって起こる月経周期・出血日数・経血量等の変化も人それぞれであり、一概に「これが正しい」というものはありません。

更年期に影響を与える女性ホルモン

 更年期は、閉経に向けて女性ホルモンが減少していく誰もが通るライフステージのひとつ。その身体と心の変化の過程で、様々な症状が起こる方もいれば、起こらない方もいます。よく耳にする「更年期障害」とは、その症状が日常生活・社会生活に支障をきたすような重い症状が現れる場合に使われます。だいたい全体の約3割弱の方が重い症状に悩まれますが、残りの6割くらいの方は時々症状があるかな程度が多いようです。このような場合は更年期症状と言われています。

 では、女性ホルモンとはどういった働きがあるのか。まず女性ホルモンの種類として、エストロゲン(卵胞ホルモン)プロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。これらはコレステロールをもとに作られ、脳からの指令を受けて卵巣から分泌されます。それぞれの具体的な働きは以下の通りです。

 更年期では閉経に向けてエストロゲン・プロゲステロンのどちらの女性ホルモンも減少していきますが、エストロゲンの働きの低下の方がより強く心身に影響を及ぼすことが多いようです。


月経(生理)とは

  では、更年期にさしかかると身体の中では何どんな変化が起こるのか。こちらについて書く前にまず、月経のメカニズムについて簡単にご説明します。
 月経については対馬ルリ子さん・吉川千明さん著『「閉経」のホントがわかる本 更年期の身体と心がラクになる!』の本でとても分かりやすく解説されていたため、参考にさせていただいています。

 月経とは「生理」の医学用語のこと。だいたい平均10~14歳ごろから始まります。子どもを産むための準備として、子宮の内側の壁(子宮内膜)を厚くふかふかのベットのように整えます。そして妊娠しなければ、子宮を収縮させながら不要となった子宮内膜を外に出します。この時に出る子宮内膜を含んだ血液を「経血」と言います。だいたい月に一度、25~38日周期で起こり、経血の出る生理期間は4~7日間が平均とされています。 

 月経がはじまる日を1日目として、妊娠しなかった場合の数日間はいらなくなった子宮内膜をお掃除します。その間はエストロゲン・プロゲステロンの2つの女性ホルモンはあまり分泌されません。
 そして卵巣で卵胞が発育する卵胞期には、健やかな身体に整えるためエストロゲン(卵胞ホルモン)が増えていきます。それにより、子宮内膜が赤ちゃんを迎え入れるベットのように厚くなっていきます。
 エストロゲンの分泌がピークになると、卵胞から卵子が飛び出て卵管に移動する「排卵」が起こります。
 その後黄体ホルモン プロゲステロンが増え始め、体温を上昇させ子宮という赤ちゃんの部屋を温めたり、水分や栄養をため込んで子宮内膜のベッドをさらに厚くふかふかにしていきます。
 もしここで妊娠が成立しなければ、また子宮内膜が剥がれ落ちる月経がはじまり、お掃除されます。

更年期のホルモン分泌の変動

  以上は、月経時の二つの女性ホルモンによる卵巣や子宮の変化でした。ではその月経時に、女性ホルモンはどこからどのように分泌されているのか。これを知ることで、更年期の症状がそのように引き起こされるかがより分かるようになるかと思います。
 下記は超ざっくり簡単にまとめてみました。

脳から指令が出て、卵巣がホルモンを出す

フィードバックを受けホルモンの量も脳が自動で微調整

しかし40代以降は卵巣の機能も低下

しかし脳はホルモンを「もっと出して」と指令を出し続ける

このパニックにより自律神経も乱れ、ホルモン分泌低下とともに
様々な不調が身体に現れる(更年期症状・更年期障害)

 ここからは詳しく書いていきます。 
 女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、それを指示しているのは脳の中にある「視床下部」という部位です。視床下部はホルモンの分泌のほかに自律神経免疫系にも働きかける大きな司令塔のような場所です。 
 視床下部からその下にある「下垂体」へ「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH:ゴナドトロピン放出ホルモン)」という長たらしい名前のホルモンを放出し指令を出します。 
 それを受け取った下垂体は「性腺刺激ホルモン」を出して卵巣に指示を出します。性腺刺激ホルモンはエストロゲンに関係する「卵胞刺激ホルモンFSH」とプロゲステロンに関係する「黄体形成ホルモンFH」があります。
 下垂体からの性腺刺激ホルモン(FSH/FH)は血液によって運ばれ、卵巣を刺激します。そして卵巣は指示に従い、エストロゲンやプロゲステロンを分泌します。
 卵巣から分泌されたエストロゲンやプロゲステロンは血液の流れに乗り脳へ運ばれ、視床下部へ。視床下部はホルモンの量が多ければ「もう十分だよ」、少なければ「もっと出して」と下垂体に指令を送ります。このように調節機能があることにより月経周期は保たれています。

 しかし、40代に入ると更年期に向かって卵巣の機能は徐々に低下していき、エストロゲンは作られにくくなっていきます。(卵巣が約40年間の期間限定の臓器だと言われているのはこのような理由からだそうです。)
 卵巣機能は低下しつつあるのに、変わらずに視床下部からは「もっとホルモンを出して」と指令が来ます。卵巣は「頑張っているけど出せないよ」といくら視床下部が指令を出してもなかなか分泌してくれません。このようなエラーが続くことで、女性ホルモン低下とともに自律神経も乱れ、様々な不調が現れてくるということです。そのうち視床下部の女性ホルモン分泌を促す働きも弱まり、波がありながらも閉経していくというメカニズムになります。

更年期の症状

 前述したとおり卵巣機能が低下し女性ホルモンがアップダウンを繰り返しながら減少し、それに伴い自律神経にも影響が出ることで身体的・精神的に様々な症状が現れます。
 しかしその人の生活習慣や環境・気質や体質により症状や程度は人それぞれ。その種類は200種類以上あるとも言われています。その中でも主に次のような症状が多く挙げられます。

血管神経運動系症状
 
ホットフラッシュ・のぼせ・多汗・冷え・動悸・息切れ etc…

→ホルモンの変動に伴い、血管をぎゅっと縮めたり拡げたりする自律神経も乱れてきます。この自律神経の乱れにより体温調節がうまく働かず、ほてりが出たり、逆に身体が冷えてしまうことも。また、自律神経には活動する時に働く交感神経と身体をリラックスさせる時に働く副交感神経があります。この働きのバランスが崩れると寝ている時に急に動悸がしたり、胸が苦しいといった症状が出ることもあります。

泌尿器・生殖器系症状
 不正出血・外陰部のかゆみ・性交痛・尿漏れ・頻尿・骨盤臓器脱 etc…

→肌を潤わすエストロゲンの低下により膣や外陰部の粘膜が弱くなり、細菌繁殖や炎症・かゆみやおりものが出ることも。また、膣内の乾燥が性交痛につながることも考えられます。さらに、加齢もありますがエストロゲン低下は骨盤底筋の筋力低下に関係しています。それにより尿漏れや頻尿・子宮や膀胱・直腸などが膣に落ちてくる骨盤臓器脱が引き起こされることもあります。

皮膚・分泌系症状
 皮膚や粘膜の乾燥・口の渇き・ドライアイ・シワやシミ・抜け毛 etc..

→エストロゲンは肌の新陳代謝を促して水分量を保ち、潤いに必須のコラーゲンヒアルロン酸の生成を活性化させます。また、プロゲステロンも皮脂の分泌を担っています。この二つのホルモンの低下により肌や口・目などが乾燥しやすくなり、かゆみや肌トラブルの原因に。またエストロゲンは毛髪の成長にも関係しているため抜け毛が増えたりふけが出たりすることも。

運動系症状
 肩こり・腰痛・関節痛・ぎっくり腰・手指のこわばり・骨粗しょう症 etc…
→コラーゲンは関節の動きを滑らかに動かす滑液(かつえき)にも含まれています。コラーゲン生成が減少することで、関節の動きが悪くなり、痛みが出ることもあります。またエストロゲンは骨の代謝を促し、骨密度を保つ役割もあるので、その働きが減少すると骨粗しょう症につながることも。手指の第一関節が変形するへバーデン結節などの病気も見られることもありますが、手術ではなく後述するホルモン補填療法(HRT)やサプリで治るケースもあるようなので、婦人科受診をおすすめします。

精神神経系症状
 頭痛・物忘れ・疲れやすい・うつ状態・イライラ・不眠 etc…

→エストロゲン減少に伴い、睡眠に関わるメラトニンの分泌も減少。また、女性はだいたい40代から身体を休める副交感神経の働きが低下してくるため、身体の回復機能や睡眠に影響が出て疲れやすさ・不眠を感じやすくなるります。
 エストロゲンは、幸せホルモンと呼ばれ気持ちを落ち着かせてくれるセロトニンの分泌と連動していると考えられています。また、認知機能に関係し脳を活性化するアセチルコリンという神経伝達物質の合成も担っています。これらのことからエストロゲンの減少により、気分の浮き沈みが出たり、物忘れや集中力の低下などの症状が引き起こされることもあります。

消化器系症状
 食欲不振・胃もたれ・下痢便秘・腹部膨満感・消化不良 etc…

→エストロゲンの分泌が減り、特に消化や排泄をの機能を司る副交感神経の乱れにより消化器系の症状が出る場合があります。ただ普段の食習慣や加齢に伴う胃腸の働きや消化力の低下により、消化器系の不調が出ることもあるので、一概に更年期が原因とは言えません
 


婦人科による治療

 日々のケアでは追いつかないほど、身体も心もつらい。でも働かないといけない、親の介護をしなければいけない。様々な事情がある方も多いと思います。上手に身体と向き合っていくためには、婦人科に一度ご相談に行くこともお勧めします。
 現在婦人科では更年期の症状に対し、様々な療法が取り入れられているそうです。今回はその中でもメジャーな漢方薬ホルモン補填療法(HRT)についてお話します。

【漢方薬】

 健康保険も適用になり利用率も高まってきた漢方薬。漢方薬では直接的に女性ホルモンの量を増やすことはできないと言われていますが、ホルモン変動による様々な不定愁訴の改善に有効です。
 漢方薬は身体の「」・「」・「」のバランスを整え、一人ひとりの体質に合わせて処方されるのがいいところ。

…生命活動のエネルギー・源であり、自律神経のような働きに近い
…主に血液を指し、栄養や酸素を全身に運ぶ
…全身を潤し水分代謝や免疫システムにも関与している

 この3つのバランスが崩れてしまうと不調が現れると考えられています。特に女性ホルモンが減少する更年期は、気・血の不足やめぐりが悪くなることで心身に不調が出やすいようです。漢方薬はこのように更年期の幅広い症状にも対応しやすく、不眠・いらいら・鬱状態といった精神的な症状にも効果的とのことです。

【ホルモン補填療法HRT】

 ホルモン補填療法(HRT)とは、閉経によって減ってしまった女性ホルモンを薬で補う療法のこと。その補う量とは、更年期以降の健康を維持するために必要なほんのわずかな量。急激に減少するホルモン量の急降下カーブをゆるやかにし、ホルモン分泌の司令塔である脳の混乱を最小限にするイメージです。
 ホルモン療法というと注射を打つと思う方も多いと思いますが、実際は「飲む(錠剤)・貼る(パッチ)・塗る(ジェル)・入れる(座薬・膣剤)」など目的に応じて選べます。更年期の症状の治療目的である場合は保険が適応され、薬代のみだと1,000~3,000円ほどだそうです。
 しかし以下にまとめた通り、中にはHRTが受けられない方・注意が必要な方もいるので必ず医師にご相談ください。

□乳がん・子宮がん・卵巣がんの治療中。またはその疑い、既往歴がある。
□子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の治療中、または既往歴がある。
□性器から不正出血がある。しかも多い。
□血栓性の疾患にかかっている。または既往歴がある。
□肝障害・腎障害がある。
□狭心症・心筋梗塞・脳卒中にかかっている。または既往歴がある。
□高血圧・糖尿病がある。
□乳腺症がある。

高尾美穂『一番親切な更年期の教科書』

 HRTは医師との相談の上安全に使用することで、一般的にのぼせやほてり(ホットフラッシュ)・異常発汗・動悸などは2か月間程度継続すると大半の方が症状の改善や軽減を実感されているそうです。
 下記にリンクも貼っておきますので、ご興味のある方は覗いてみてください。
 エンジョイ エイジング【更年期障害の情報サイト】 (hisamitsu.co.jp)


自分でできるセルフケア

  ここからは自分でできるセルフケアを簡単にご紹介します。詳しくは今後、症状ごとなど細かくお伝えできればと思います。
 更年期で多い訴えの中には、肌や髪の乾燥や性交痛、関節痛など女性ホルモンの減少が直接の原因になっているものや、ホットフラッシュや動悸・不眠・消化機能低下など自律神経の乱れが原因となっているものがあります。緩やかに更年期を迎えるためにも早めのケア、毎日少しずつの習慣をできそうなものから取り入れてみてください。

3食バランスのいい食事をとる
 朝はコーヒーだけ、菓子パンやサンドイッチだけ、夜は炭水化物抜き…。更年期はエネルギーや脂質・骨の代謝が変わる時期。摂取エネルギーの過剰や栄養の不足は心身にも影響を与えます。また、朝食をとることにより体内時計=自律神経が整いやすくなります。

 緑黄色野菜・キノコ類や海藻類など不足しがちな食物繊維やビタミン・ミネラルを補いながら、糖質・タンパク質・良質な脂質をバランスよく。更年期に多いむくみにはミネラル不足も有名ですが、実はタンパク質の不足により血液の浸透圧を調節するアルブミン不足で起こることも。

 大豆製品もぜひ積極的に摂りましょう。大豆製品に含まれる「大豆イソフラボン」の成分の一部が、腸内細菌によって分解・代謝されることで「エクオール」という成分になります。これは体内で女性ホルモン・エストロゲンに似た働きをすることは有名です。ただ、このエクオールを作れる腸内細菌を持っているのは日本人では二人に一人の割合なので、必要な方はエクオールのサプリメントも市販で売っていますのでご活用ください。どちらにせよ、皮膚や髪の生成にはタンパク質が必須なので豆腐と野菜たっぷりのおみそ汁などとっていきたいですね。
 
 色々と書きましたが簡単に言うと、加工食品を避けバランスよく「まごはやさしい」食品を多く摂ると覚えていただければと思います。

 ま:まめ 豆製品…大豆・小豆・味噌・豆腐など
 ご:ごま ごまなどの種実類…ごま、ナッツなど
 わ:わかめ 海藻類…わかめ、ひじき、海苔など
 や:やさい 野菜類…葉野菜、根菜などできれば赤・緑・白の野菜
 さ:さかな 魚類…切り身の他、小魚や貝類など
 し:しいたけ きのこ類…しいたけ、えのきたけ、マッシュルームなど
 い:いも イモ類…ジャガイモ、サトイモ、かぼちゃなど

 しかしながら厳密になりすぎてもいけません。好きな人と好きなものを楽しく食べることで副交感神経の働きもよくなり消化を助けてくれます。少しずつ、続けられそうな範囲から意識してみてはいかがでしょうか。

◆軽い運動・散歩やヨガ、ストレッチを取り入れる
 
やはり身体を動かすことは、更年期に関わらずすべての不調に有効です。しかし、無理は禁物。時間に余裕があるときは朝の散歩をお勧めします。辛くない程度の運動を取り入れることで自律神経が整いやすくなり、また朝に日光を浴びて約14~16時間後に睡眠を促すメラトニンというホルモンが分泌されるので夜によく眠れるようになります。

 さらに更年期症状の緩和には家の中でもできるヨガがおすすめ。深い呼吸をしながらストレッチをすることで血行が促進され、自律神経が整います。また体幹や臓器を支える骨盤低筋群が鍛えられるポーズもあり、内臓下垂臓器脱腰痛予防などにも繋がります。
 
 明治安田厚生事業団体力医学研究所は寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うと「更年期症状」と「抑うつ」が改善できるということを世界ではじめて科学的に実証しました。
 
働く女性の更年期 寝る前の10分間の「ヨガ」が症状と抑うつを改善 | ニュース | 保健指導リソースガイド (tokuteikenshin-hokensidou.jp)

 現在はYouTubeなどでも数多くのヨガ動画が無料で見れるようになっています。私も寝る前に15分ほど取り入れていますが、寝つきが良くなるのを実感しています。お金をかけずに毎日少しずつケアを取り入れたい方はぜひお試しください🌿

◆眠りの質を良くする
 
更年期症状の訴えで多い「不眠」。これもまた自律神経の乱れにより引き起こされます。さらに睡眠不足が続くとうつ症状のようなイライラ不安感頭痛など様々な不定愁訴にも繋がります。睡眠状態を改善するには、日中集中したり活動するための交感神経優位の状態からいかに、夜はリラックスや身体を回復させるための副交感神経を優位にさせていくかが大切です。

【副交感を優位にするポイント】
・日中に日光を浴びて睡眠を促すメラトニンを分泌させる
・寝る1~2時間前にぬるめのお湯に入る
・激しい運動は避け、ヨガや軽いストレッチをする
・心身をリラックスさせるアロマを取り入れる
(カモミール・ラベンダー・イランイラン・ジャスミン・ベルガモット・ゼラニウムなど)
・寝る前にパソコンやスマホのブルーライトなど強い光は避け、オレンジ系の照明など心地の良いものに調節する
・夜の睡眠に影響しない様、昼寝は30分以内にする
・夕食は消化の負担がかからないように寝る3~4時間前には済またり軽めのものにする etc…

 睡眠をしっかりとることは、ホルモンの影響により肥満を予防できるとも言われています。脂肪細胞から作られるホルモン「レプチン」は食欲を抑える働きがあり、8時間以上の睡眠で血中のレプチンの濃度が上がり食欲抑制効果があることが確認されています。また、胃の粘膜から作られる食欲を増進させるホルモン「グレリン」は、睡眠時間が7時間を切ると血中濃度が高まりたくさん食べたいという欲求が強まります。このことから、最低でも7時間は睡眠時間を確保したいところ。さらに7時間以上の睡眠は糖尿病のリスクを下げるとも言われています。

 また十分な睡眠をとることは若さをキープし、ストレスに強くなるためにも必須です。聞いたことがある方も多いと思いますが、睡眠にはレム睡眠(浅い眠り)ノンレム睡眠(深い睡眠)という2つの睡眠状態があります。

 私たちは寝ている間、90~120分ごとにレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しています。そしてその間に全身の成長を促したり、身体の細胞や組織を修復する「成長ホルモン」が分泌されます。特に眠りについて3時間以内の深いノンレム睡眠時に、成長ホルモンの約7割が分泌されます。成長ホルモンは年を重ねるにつれ分泌量は減っていきますが高齢になっても分泌され、身体を修復し代謝を整えてくれます。
 
 さらに深い睡眠状態であるノンレム睡眠時にはコルチゾールというストレスホルモンの分泌が減少します。日中にいやなことや腹が立つことがあっても寝たらどうでもよく感じたというような体験は、寝ている間にコルチゾール値が下がったからということが出来ます。

 このように質のいい睡眠をとることで、身も心もすっきりとリセットされ自律神経の乱れによる不調も緩和されます。ぜひ副交感神経を優位にするポイントを取り入れてみてください☘️


カルサイネイザンでできること

 タイより古くから伝わるカルサイネイザンは更年期の症状にお悩みの方々にもおすすめです。自律神経を整える、ゆったりとしたリズムのタイ古式マッサージで筋肉をほぐしていき、便秘や肌荒れ・内臓下垂など様々な症状に効果的な腸もみを行っていきます。以下に簡単にまとめさせていただきます。


 そしてカルサイネイザンには何より大切なデリケートゾーン(膣)へのケアも含まれています。膣内・膣周りのデリケートゾーンは更年期によるエストロゲン減少の影響を特に受けやすいと言われています。コラーゲン不足・血流不足や乾燥により膣内の粘液が減ると、細菌の繁殖や炎症がおこり痛みやかゆみが出ることも。さらに膣まわりや膣壁の弾力が減り、萎縮したり薄くなることで濡れにくくなったり性交痛やおりものの増加・異臭・尿漏れなど様々な症状につながると言われています。

 施術を行うことで膣内や膣周辺の血行が促進され、潤いや弾力が増し、硬く冷えていた骨盤内の筋肉もほぐれ婦人科系のトラブルにも効果が期待されます。また、気になるデリケートゾーンの黒ずみ感度アップにも◎。サロンではご自宅でのケア方法や簡単なトレーニングもお伝えしています。私自身、膣ケアを続けることで生理痛の緩和や気にしていた湯もれが劇的に改善されました。そして不思議なことにくよくよ悩むことも減りました😊自分を大切にケアするということは気持ちを明るくさせてくれますね。
 ケアしたい、体験してみたいと思われる方はページ下よりご予約可能ですのでぜひお問い合わせくださいませ☘️

 

まとめ

 今回もとても長い内容になってしまいましたがいかがだったでしょうか。
女性は男性とは少し異なり、初潮を迎え月経がはじまり、妊娠・出産そして更年期と生涯にわたり、女性ホルモンの波のような変動の影響を受け続けます。そのような心身の変化に対応していくためには、まず自分の身体を「知る」ということが大切になってくるかと思います。

 そして知ると同時に早めはやめのケアをおススメします。閉経後には子宮体がんや子宮頸がん・糖尿病・高血圧・脂質異常症・骨粗しょう症・など様々な疾患にもかかりやすくなりますので、病院への定期的な受診もかかさずに。

 今回何冊かの本を参考に書かせていただきました。その中でも女医の富永喜代さんの更年期に関する考え方が素敵だなと思いましたので、最後に抜粋させていただきます。

 「閉経をしたら女の終わり」。そんな言葉を聞くことがあります。終戦直後の平均寿命が60歳という時代なら、更年期を迎えて数年して寿命が尽きてしまうわけですから、その言葉もわからないこともありません。
 しかし今や女性の平均寿命が85歳を迎えた時代。ーさらに100歳まで生きるとしたら、(50で閉経するとして)50年も卵巣の機能が止まり、女性ホルモンの分泌量が激減した身体の状態で生きていかなければならないのです。
 そもそも更年期の「」とは「かえる/かわる/替わる/改める」などの意味を持つ漢字です。「更衣室」「更新」の更ですね。つまり更年期は「変わる、変える」という意味けっして「終わった」という意味ではないのです。

富永喜代『女医が教える性のトリセツ』

 更年期は終わりではなく、次のライフステージへ身体が変化している証。そして心身の不調は自分へのかかわり方を見直す「きっかけ」とも言えます。ケア方法を変えてみたり医療機関に頼ったりしながら、少しでもおだやかに乗り越えていきたいですね。

 今回もお読みいただきありがとうございました☘️

【京都初🌸カルサイネイザンセラピーサロンEostre】ホームページはこちら


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