もこ もこもこ
授業で谷川俊太郎さん作の絵本『もこ もこもこ』を読んだ。
わずか受講生3人の、絵本について学ぶ授業。
授業自体は児童英米文化を学ぶものであり、ほとんどは英語の絵本を読むのだが、たまに日本の絵本にも触れたりする。
初めて読む『もこ もこもこ』は、カラフルな抽象画と独特なオノマトペが組み合わさって、広い余白でさえも味方につけたような不思議な絵本だった。
「しーん」
「もこ」
「にょき」
「ぱく」
「もぐもぐ」
「ぽろり」
「ぎらぎら」
「ぱちん」
「ふんわ ふんわ」
「ふんわ」
「ふんわ」
「もこ」
ふんわ ふんわ
と柔らかそうな球体が飛んで終わるのかと思ったけれど、
最後のページにはまた、「もこ」 と新しい何かが生まれた。
素敵すぎて、おもしろすぎて、
先生に感想を聞かれた時は
「最後に『もこ』とまた出てきたのがおもしろくて大好きです」
なんて変なことを言ってしまった。
きっとさぁ、「もこ」 の繰り返しなんだね。
食べたり、涙を流したり、輝いてみたり、割れてしまったり、ふわふわ浮いてみたり、また、生まれてみたりね。
上手くいった時もダメだった時も
とりあえず「もこ」って言ってみようかな。
まだまだやれるんだ。生まれたばっかなんだ。
やる気がある時は「もこもこもこもこ」。
元気がなくてもひとつだけ、「もこ」っ。
もこ
もこ
もこ
もこっ
「もこ」