![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/129955276/rectangle_large_type_2_3fcad7d21e1c8fd8db8f8cd7d4671986.jpeg?width=1200)
セクシー田中さんのこと
結局孤独だと思うなぁ、自殺の最大の要因はね。
そう考えると、脚本家とか日テレとかじゃなく、小学館がちゃんと味方じゃなかったからだろうなと思う。
このトラブルの登場人物の誰が一番やなやつだったかとか、
誰がひどいことしたかとか、
それはわからないけれど、
でも漫画家にとっては、この中で一番身近で親しいのは出版社だから。
セクシー田中さんの原作者芦原妃名子さんがドラマ化のトラブルを脚本家とSNSで暴露しあった挙句に自殺した件の話である。
■経緯
セクシー田中さんは連載中のヒット作。
日本テレビで木南晴夏主演でドラマ化。
原作者の芦原妃名子さんは原作を尊重するという条件でドラマ化を許可したのだが、ストーリーやキャラクターの改変が甚だしく、毎回脚本の加筆修正を依頼し続け、最後の9話と10話は芦原妃名子さんが脚本を書くという異例の事態に発展した。
9話と10話の評判の悪さに脚本家がInstagramで「9話と10話は私が書いたんじゃない」と暴露、そのアンサーとして芦原さんがブログとX(Twitter)でドラマ化トラブルを詳しく暴露して応酬。
世論は原作者擁護が多数であったが芦原さん突然SNSを全消しして行方知れずとなり、ほどなくして栃木県のダムで自殺しているのが発見された。
言うまでもなく、死んでもなんの意味もない。
書いている途中の作品が未完になり、
これから書くはずだった作品が生まれなくなっただけだ。
まわりから見るとね。
自殺者本人の考えや精神状態は永遠にナゾだ。
本人じゃない私から見れば、
二次作品に過ぎないドラマごときがなんぼのもんじゃい、
そんなもののために死ぬことないよな、と思うのである。
そもそも、
本当に原作がすぐれていれば、名作として残っていくだろう。
そうじゃないならそれまでのこと。
評価は時間とともに定まっていく。
自信があるなら時間を味方に待てば良い。
ただ、ひとつだけ、私はひっかかっていることがあるのだ。
芦原さん、脚本は書かない方が良かったんじゃないかなぁ。ということ。
脚本の内容で原作と制作側で揉めたからといって、
『原作者が最後の2話だけ脚本を書きます!』
みたいな話って、絶対無理じゃない?
脚本において素人、というだけじゃなく、途中からは無理じゃない?一話完結のドラマじゃないんだし、繋がりがあるからさ。
うまくいく気が全くしないんだよな。
どうしてそんなことに至ってしまったのか、まったく事情がわからないから、その判断がだれのせいなのかというのはわからないけれど、
複数の人がどこかでさじを投げたんだろうな、という気がしている。
しーらね、すきにすれば?
ってね。
どーせ失敗するしね
ってさ。
作品のことを真剣に考えている人を孤独にさせるような、
つまんないチームだったわけよ。
芦原妃名子さんはドラマに対してまで責任を感じていたのかもしれない。
不器用な人だったんだと思う。田中さんみたいにね。
芦原さんこそが、
しーらね、すきにすれば?どーせ失敗するしね
ってさじをなげてもいい立場だったのに。
ドラマが原作と違っても、非難されるのはドラマ制作側であって、
原作者じゃないんだし。
それが何より証拠には、芦原さんが経緯を説明したら世論は芦原さんに付いたもんね。
脚本さえ書かなければ、芦原さん死んでないと思う。
原作者が責任感ゆえに追い込まれて書いた最後の2話が
当たり前だけど出来も評判も悪かった。
結果的に、さらに原作を貶めることになってしまった。
この結果に対して、芦原妃名子さんはひとりぼっちだったんだよ。
味方であるべき小学館も、寄り添っていなかった。
だから死んだ。
どんなチームが彼女を殺したのか。
ここのところは、ちゃんと明らかになって欲しいと思う。
これが明らかになるまで、日テレも小学館も原作ものをドラマ化すべきじゃないと私は思う。