エヌ太郎の経歴
ずっと漫画の編集に憧れていた
ぼくはずーっと漫画の編集ってやつになりたくて、新卒の就職活動では漫画をやっている出版社を中心に受けていました。大手で1社、いいところまで行ったのですが、ほぼ最終面接で落とされ……。心が折れ、ぼくの出版社への就職活動はそこで一区切りとなりました。2016年7月のことでした。
ぶっちゃけ、落ちた後でもESを出せる出版社はあったんですが、まあ正直受かる気がしなくてですね……。出版社の新卒採用って、大手でも20人前後、準大手だともう2,3人なんですよ。その枠に大手だと3,000人、準大手で1,000ちょっとが押し寄せるんです。中小の出版社は、そもそも新卒を採らないところがほとんど。
これはもう無理だと思い、漫画の編集になることは「いったん」諦めました。
人生の転機
ここが自分のターニングポイントだと思っていて、というのも、漫画を本当に、本気でやりたいなら、出版社だけでなく編集プロダクション(いわゆる編プロ)に就職するという道はあるのです。編プロは大手出版社の採用が終わった後に新卒のおこぼれを狙うので、編プロならまさに「大手を落ちた後」が本番だったんです。どうしても、どうしても漫画の編集がやりたいなら、そこを受ければいい。編プロは会社の規模は小さくとも無数にあって、けっこう新卒を採用しています。受けまくれば、1社くらいは引っかかったような気はします。
でも僕はそうしなかった、できなかった。大学生の僕でも、編プロの激務や賃金の安さを知っていました。
最終的に僕はやりがいより、お金を取りました。僕の漫画編集への思いはそんなもんだったわけです。
「漫画の編集になりたい!」という僕の夢には、前にカッコがついていて、「(お給料が高くて世間的に地位のある会社で)漫画の編集になりたい!」だったわけです。
28歳の今、その選択は正しかったと思う
まあでも、その選択を後悔はしていなくて、同じような選択で悩んでいる就活生がいるとしたら、生きていくうえでお金は本当に大事だよ、と言いたいですね……。
漫画を扱う出版社のほとんどは東京にあるわけですが、東京では年収が400を切ると文化的な生活を送れない気がします。編集なので、色々なエンタメに触れておくことは必須です。ですが、それにはお金がかかります。
漫画の編集をしているのに、金銭を気にしないと読みたい漫画を買えないのは、むなしいですよ。
漫画編集者を目指す人に伝えておきたいこと
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