トレーニングの作り方ご紹介
こんにちは! ご覧いただきありがとうございます。
今回の記事では、前回の投稿で触れた週間トレーニング計画の週から、ある日のトレーニングメニューを紹介したいと思います。
カタルーニャサッカー協会から教わる内容も当然参考にしてますが、そこから派生させて、どのような項目を決めながら自分がメニューを作っていっているか、について書いていこうと思います。
1. その日のトレーニング情報
・日付け、第何節の試合の週か、どの種類のフィジカル負荷要素の日か
・個人レベルと、集団レベルの、この日の練習の目的
・トレーニングテーマ
以上3つがまず画像内の上部の表に書かれている内容です。
この日は、ネガティヴトランジション時のプレッシャーをテーマとし、フィジカル的には敏捷系の負荷の日として位置づけてます。
個人レベルの目標としては、失った瞬間のコミュニケーション、まずそこを全員改善すること。
グループ目標は、サブ原則として、"セクター毎のプレッシャーの改善"としてます。
あとはメモとしてこの日の時点のチーム状況や、この日の練習の位置付けなどを書いてます。
以下は画像内の下部に書かれている情報です。
・トレーニングに参加する選手(下部右)
・この日行うトレーニングメニュー(下部左)
自分の場合、トレーニングメニューのテーマは一週間で決まってるので、流れとしては、まずトレーニングに参加する選手の整理、その人数に合わせたメニューを模索する、という流れで作ります。
それは、こっちがやりたい事を優先して、そのメニューに、人数が合わず仕方なく交代で休憩させる選手や、ややこしいローテーションを入れるやり方が好きじゃないからです。(例えば3対3対3の三つ巴のポゼッションをやりたいけど20人だと3で割れないから2人余りにするなど)
そして、この日行うトレーニングメニューを3つか4つほど作っていきます。
2. トレーニングメニュー紹介
① Rueda de pase con presión (ボール回し+プレッシャー)
トレーニングメニューのルールを決める時は、決め漏れがないようにデフォルトで決めないといけない項目の表をパワポで作ってます。
この練習はパス回しで、特にルールも多くないので、
・メニュー名
・ローテーション
・時間
・必要な用具
・ルール
を書いてます。
ちなみに、このメニューのルールは、①の後ろの人が②の人にパスを出してスタート→①の人は②に向かってプレッシャー→②の人は③の人にパス→①の人は続けて③の人にプレッシャー→③の人は④の人にパス→①の人はそのまま④の人にプレッシャー→④の人は前のマーカーにドリブル、①の人はそれについて行く→④の人はマーカーに着いたら⑤の人にパス、①の人のプレッシャーは④の人のドリブルまで→⑤の人は①'にパス、で1周。
この練習のイメージ動画はこんな感じです。(GIFに変換はしてありますがもし開けなかったらすいません!)
この日の練習メニュー②
Juego de posición de 5c5 (5対5のポゼッション練習)
こういった練習に対して、表を使って各メニューで決めておくことは以下の10項目です。(この練習では必要なかったものは、ローテーションと、バリエーション、の2つです。メニューによってはその2つもプラスします。)
・メニュー名の: Juego de posición de 5c5
・戦術的意図: 前進を防ぐ
・シチュエーション: ネガティヴトランジション
・テーマ: ボールロスト時のプレッシャー
・ルール
→どうやって始めるか: 片方のチームから
→どうやって1回が終わるか:時間
→守備側がボールを奪ったら: ミニゴールにシュートか、ボール保持
→その他ルール: ①ボールを奪ったら、3パス以内ならゴールできる。それが無理なら15本パス回しても1点。②オフサイド無し
・サイズ: 20m×20m
・時間: 3分×8
・用具: コーン4つ、1色5枚ビブス、ミニゴール2個
・コンシグナス(コーチングポイント): ①ボールを失ったゾーンにいる選手はすぐにボールにプレッシャーをかける。②ボールを失ったゾーンから1番遠いゾーンにいる選手はボールのあるサイドのカバーができるようにスライドする。③ボールサイドの後ろにいる選手は、ファーストディフェンダーによってインターセプト出来るときを狙う。④それ以外の選手は前進を防ぐ、誘導のためのパスコースを切ることができるポジションを取る。
・要求レベル: 敏捷系、持続系、スピード形、戦術的負荷(頭の中の負荷)
以上のことを各メニューに対して毎回決めます。
このメニューのイメージ動画はこのような感じです。
練習メニュー③
・メニュー名: Oleada de 10c8(10対8で、プレーを切ったら常に8の方からスタート)
・戦術的意図: 前進を防ぐ
・シチュエーション: ネガティヴトランジション
・テーマ: ボールロスト時のプレッシャー
・ルール
→どうやって始めるか: 青チーム
→どうやって1回が終わるか:2フェーズ(青チームの攻撃→守備で終わり)
→守備側がボールを奪ったら: 攻撃
→その他ルール: ①青チームは5本パス通せばミニゴールにシュートできる。②白チームは奪ったらポゼッションゾーンから出て攻撃。4人まで攻撃に参加できる。③青チームは全員守備に戻る。
・サイズ: ハーフコート
・時間: 14分2本
・用具: コーン9つ、マーカー4つ、ビブス1色8枚、ミニゴール2個
・コンシグナス(コーチングポイント): ①ボールを失ったゾーンにいる選手はすぐにボールにプレッシャーをかける。②ボールを失ったゾーンから1番遠いゾーンにいる選手はボールのあるサイドのカバーができるようにスライドする。③ボールサイドの後ろにいる選手は、ファーストディフェンダーによってインターセプト出来るときを狙う。④それ以外の選手は前進を防ぐ、誘導のためのパスコースを切るポジションを取る。⑤前の練習よりもスペースが広いため、背後のスペースの警戒。カバーの距離を変える。
・要求レベル: 敏捷系、持続系、スピード形、戦術的負荷(頭の中の負荷)
イメージ動画はこのような感じです。
以上3つがこの日決めた練習メニューです。
練習場にはこの4つのページを1ページにまとめてこのようなページを印刷して持っていきます。
この日は敏捷系の負荷の日に設定していたので、基本的には、少ない人数、少ないスペースで短い距離のインテンシティを高くするイメージでしたが、
この週の予定上どうしてもこの日にネガティヴトランジションのマクロ原則までやっておかないと試合に間に合わなかったので、最後は10対8までやってます。
このようにメニューを作り、終わってみると今日のこのメニューは全然やったな、とか、もっと狭くまたは広くやればよかった、などというものがどうしても出てきます。
そういったメニューに対してはこのパワポのページにフィードバックで残しておきます。
オフシーズンにはそのメニュー集を各テーマ毎にまとめてます。
ボツも結構あります笑
だから自分の場合、試合当日よりも練習の日の方が結構緊張するというか、ドキドキしてますね。
以上、ある日のトレーニングの作り方をご紹介しました。
こういったことも何か少しでも参考になれば嬉しいです。
また次回、よろしくお願いします!