3つの課題
課題には大きく分けて3つあると思っています。
1つは「自分の課題」
2つ目は「周りの方の課題」
3つ目は「市場の課題」
です。
私が考えたわけではなく、教えてもらった事でもありますが、しっくり来ると思います。
このうち、スタートアップとして最も取り組みやすいのは「自分の課題」です。
自分の課題とは、自分がユーザーであること。自分が困っていることが何とかならないのか…と常日頃考えていることなので、自分事として取り組む事ができます。
イヤホンのコード、絡まるけど何とかならないのか…AirPodsを開発した方は、きっと自分の課題だったことでしょう。
東京メトロにある、エレベーターがどこにあるかがわかる地図も、ベビーカーを押しながら右往左往した経験を持つ、主婦の方の考案によるものです。
kakaku.comも、秋葉原のパソコンの値段を一度で見られるように、最初は店頭価格をメモしたものをWEBにアップしたところからスタートし、各店が自分で情報を寄せるまでになりました。
つまり、自分のイライラがサービスにつながっているのです。
続いて、周りの方の課題については、自分の課題よりも他の方の課題に良く気がつく方、ホスピタリティの高い方が向いていると思います。
以前Startup Weekend Tokyo Health Careでご一緒させて頂いた「おくすり宅配」のサービスを展開する株式会社ミナカラさん
https://minacolor.com/
起業する前に世の中の課題と自分たちに出来ることは何か無いかと、200もの課題をポストイットで書き出し、その中で薬剤師というバックボーンを持つ自分たちに出来るのは、薬を宅配して届ける事だと気づいたそうです。
東北アクセラレーター2017でお知り合いになった合同会社TSUMIKIさん
https://www.tsumiki.group/
最初は近所のお年寄りのスタッドレスタイヤの交換から始まり、そこで福祉施設への入居が難しい、物件が行政によってリスト化されているだけで空いているかどうかはいちいち確認しなければいけない、といった困りごとがあり、これを解決するサービスを展開することになったそうです。
最後に市場の課題ですが…これはスタートアップには難しいことが多いです。
世の中からプラスチックごみを無くそう
→スターバックスがプラスチックストローの不使用を決定
のように、世の中に大きなインパクトを与える事が出来るプレイヤーに限られると思っています。
大きな社会課題とも言えるかも知れません、ここは変えることが出来たら素晴らしいことですが、容易でないことは確かだと思います。
自分が情熱をもって解決できる課題は何か、解決できる強みを持っているのか?そういった課題の仮説を定義するところ、「課題の仮説」からビジネスは始まっていくと思います。