人生ブランコ11月12日「プレゼントのジレンマ」
先日、青森に行った際に土産を買った。その時、せっかくだからといつもお世話になっている友人夫婦にも土産物としていろいろ送った。
この後、自分たち用の買い物しようとしたのだがどうにも鈍るのだ。
友人夫婦にはシードルとかリンゴ茶とかドーナツなんてものもあるが自分用となると躊躇する。シードルはまず、重い。わざわざ送料を掛けて買うのはどうなのだ。実は地元のスーパーとか酒のやまやで売ってるんじゃないなのか?リンゴ茶、、、一度は試したいがそんなに袋でもらうほど毎日、リンゴ茶を飲むか?とか。一回は試したいけどそんなにはいらない。ドーナツ、そんなに甘いものを食べると太るし、どうなんだ?次々とネガティブ感情が巻き起こり何を買っていいのか、迷ってしまうのだ。
実際、去年は熱海に行って土産に散々、迷った結果、買ったのが金目鯛などの煮付け用の醤油タレであった。最初は使ったものの、まだ冷蔵庫の奥で眠っている。「今度のこいつは絶対にすぐに使い切るぞ!」と意気込んだが見事にまだある。そういうのがあると自分用の土産には億劫になる。
かたや友人夫婦の好みや事情は一切知らないのでなんとなく喜びそうなものを送る。今回、結局、自分用に買ったのは米粉で出来た塩ラーメンとケーキのばら売りである。
とてもじゃないが、これが一本まるごとになっているものを買う気にはなれなかった。
プレゼントをする側ともらう側、
ここに「プレゼントのジレンマ」があるような気がする。
もっと言うと、「俺だって一回は茶を飲むけどそんなにリンゴ茶飲まんわ!」と思ってるかもしれない。でも送る僕は勝手に喜んでくれるだろうという浅はかな善意がある。ある意味、独りよがりなのかもしれない。
で、昨日、田舎のお袋から宅急便で食材が送られてきた。
うーむ。缶詰類とかいいんだけど、乾物類がなあ。そんなに普段から食べないし。見事なまでに逆の立場を味わう羽目になる。母にすれば良かれと思って。自分が好きだから相手も食べるだろうと思っている。でももらう側からすると、これは食べないよ。というのはあるあるだろうな。
これがまた、プレゼントを贈る前に好みを訊くってのもちょっと野暮な感じもする。プレゼントのジレンマの解決方法はなんだろうか?でもこの思惑のずれこそがいいのかもしれない。