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80歳の俺へ~人生ブランコ11月22日「ゲートボール殺人事件」
なぜ、ゲートボールをするお年寄りを見なくなったのか?
そんなことをふと思ったきっかけは、近所にある元クリーニング屋が今は集会所のようになっているのだが、そこを通り過ぎた時、ボッチャの道具が置かれていたからだ。先日までやってた男女7人秋物語では山下真司さん、演じる高木は体育教師で町のゲートボールでは審判を務めるシーンがあった。そんな記憶が結びついたわけだが、私が子どもの頃はゲートボール、イコール、年寄りがやるスポーツ!と疑いもなく考えていた。
しかし、時代の変遷とともにその常識は古いもののようだ。
Googleで「ゲートボール 衰退」で検索すると立ちどころに原因を教えてくれるのだが、これが中々、興味深い。本来高齢者は増えているのにゲートボール競技者はピーク時より500万人も減っているという現実。ざっと理由を挙げると・・・
・お年寄りがやるスポーツと思われている。(自分は年寄りじゃない)
・ゲートボールをやっていた世代は元々、スポーツをやっておらず初心者でも始めやすい。今の60代以上は元々スポーツをやっている人が多い。
・ゲートボールが5人必要。一人が欠けると誰かを探さないといけない。リーダーが亡くなったりするとチームが自然消滅する。
・スポーツには上手い下手で序列が出来る。1999年には鹿児島県で男性がゲートボール仲間の女性に腕前をなじられ、女性を刺殺する事件が起こる。メディアで大々的に取り上げられ、ゲートボールが人間関係のトラブルの元に見られる。
最後の原因である「ゲートボール殺人事件」不謹慎であるのは重々、承知しているがやはり笑ってしまう。そんなことで人は死なないといけないのか。よほど、男性がプライドが高かったのか?腕前をなじった女性の言葉がひどかったのか?という殺意を抱くほどの罵倒ってどんなものか?興味は尽きない。
坂の上の雲が今、再放送されているが正岡子規がベースボールを野球と訳して広めたというのは有名な話だ。そう、考えれば明治の頃、ようやくスポーツという存在が誕生したのだ。競技者として楽しむにはさらに時間が必要であり、余暇という時間が生まれるのはもうちょっと後になるわけだ。でもスポーツをやるにもお金が掛かる。行きつけの喫茶店に行くと数独とかクロスワードパズルを一生けん命にやっている年寄りの姿を見かける。あれなら確かにトラブルも起きようがない。そうだよなあ、ああなるのか。という思いも過る。自分はどうなるんだろう。80歳の俺よどうなんだ?
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