80歳の俺へ~人生ブランコ9月15日「五感が喜ぶ店」
5時半に目が覚める。体重計に乗る、昨日の焼き鳥のせいで500グラムが太っている。いいよ、いいよ、昼抜くよ。で、昨日の日記をしたためる。
10時、「ムーさんの蒸鍋館&食彩雲南」のオーナーである牟さんとZOOMで次回の撮影用の打ち合わせ。テレビ朝日の某人気番組からの出演オファーがあったとのこと。今度は水曜日に撮影に。ちなみに牟さんは新たなハラール中華の店オープンに向け、慌ただしいようだ。オープンしたらまた、知らせたい。(下はInstagramのURL)
https://www.instagram.com/shokusaiunnan?igsh=MWtmNWZ2aHRwc3Zp&utm_source=qr
打ち合わせを終えてすぐさま台本書き。そして新規営業先への資料作り。
とひと段落したかと思ったら、牟さんよりハラール中華の店のメニュー表への一言コメントが欲しいとのことで急遽、作業へ。
LINEに先日、御徒町の「酒仙坊」で出会った石原さんよりお声がけが。「こんにちは♪彊18:00~店に居ます。時間あれば是非寄ってください」とのことでこれまた、急遽夜、出かけることに。それまでにメニュー表を完成させねば。
18時作業を終えて、王子にある店へ。駅から徒歩3分程度。途中、大衆酒場の店が居並ぶ中に、趣の違う看板がある。道路から客の姿もハッキリと分かり、店の空気感がそこはかとく伝わってくる。
五感が喜ぶ店(OISHINBO)
先日、味坊がメニュー監修する新店舗のオープニングで縁あって知り合ったオーナーシェフのIさん。元々は画商をやられていたそうだが、縁あってマカオやシンガポールでカジノを訪れたVIP客を相手にその腕を振るっていたそうだ。そんな料理人の味を味合わないわけにはいかない。基本、芸者体質だから呼ばれた席には伺うのは私の流儀だ。
で、「画商?」「VIP客相手の料理人?」この不釣り合いなキーワードが生み出す世界とはどんなものか?ある種の戦いでもある。
王子にある「OISHINBO」へ。
席に付くと、手書きのメッセージが。いきなり粋である。
なるほど、確かに「画商」がやる「料理店」だ。
Iさんのお任せコースをいただく。
「魂が細部に宿る」ということを形で表現したらこうなるのではないか、そんな見本を見ているかのようだ。器といい、盛り付けといい心を奪われる。
八寸でこの状態だ。店の実力はすでにもう分かった、完敗だ。あとは身を任せるだけ、次の一皿への期待感と共に過ごすだけである。
ひと昔前なら、男が好きな食べ物は「肉じゃが」という、世界観が多分あったと思うが、、、そこにあるのってどこか家庭的な匂いのする、結婚したら素敵な生活が待っていると女性が男性に匂わせるアイテムとして「肉じゃが」だと思うのだが、この煮物はまた格別だ。これ食べたらイチコロで惚れるてまうやろ。と言いたくなる美味さだ。里芋とかぼちゃのとろけ具合が抜群でまた、鶏も美味い。食べ慣れてるはずの鶏がふわふわしている。
で、店主のIさん曰く、「暑いのでちょっとピリ辛で食欲をそそるように」と体調や季節を配慮し、ちょっと唐辛子も。でもほんのりとしており、辛さのことは忘れていた。
低温調理されたローストビーフ。「肉の花やでー」と言いたくなる鮮やかさ。絶妙な薄切り具合が美味さを増す。玉ねぎは淡路産とのことで細部に至るまで徹底している。そう聞いたら、玉ねぎだけでも食べたくなる。
一尾丸ごとの形で出てくるのってあまりないかもしれない。南蛮漬けは酢の酸味とピーマンのシャキシャキ具合が美味しさの決め手だが、期待を裏切らない美味さ。日常でも出てくるメニューだけにそのプロの腕の差を如実に感じる一品。
肉の筋をどう口でスッと行くのか、行かないのか、脂身具合は?どうなのか?という目線で一口ほおばるがスジ感はほんのちょっとでほぼとろける。贅沢なるひと時だ。
一口目だけ、上品にあとはかき混ぜて味わう。ぎばさの粘り気が美味い。納豆やモロヘイヤとも似ているが、ねばねば系が好きな方が絶対にハマると思う。毎日食べたいほどの美味さだ。
今回、いただいたのは1万円のコース。(お酒は別)
店主のIさん曰く、「これぐらいものを3万円で出してもねえ、やはり1万円ぐらいで提供しないと」と。気持ちが詰まった一皿に五感で楽しませていただいた。5000円ぐらいでも楽しめる料理もあるので、自信を以ておすすめしたい店である。
執筆者:島津秀泰(放送作家&映像クリエイター)
X(旧Twitter):@shimazujaoriya
Instagram:hideyasushimazu
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