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人生ブランコ11月6日「いくつになっても人はテンパる」

 「やってみないと分からない」というのは自分を奮い立たせる魔法の言葉だ。でもいざ、やってみると「これ、やべーぞ」ということももちろん、起こる。今日もそんな一日だった。
 今日のメインの仕事は「ムーさんの蒸鍋館」での撮影だ。この日、いよいよ投入するのがソニーのカメラ「PXW-X70」を使っての撮影である。どうしても動画の画質のレベルを上げたいと思い、知り合いのディレクターが自分が使わなくなったものを借りた代物だ。なんかクライアント先にもこれを持っていけば「なんか、こいつやりそう感」が滲んでいる。
 道具は大事である。道具のおかげで私もすごい人に見える。

 それにしてもまあやばかった。撮影前からある程度、つまづくだろうなとは想定をしていた。まず、カメラがそもそも縦画面撮影に対応していない。横画面のまま撮影をし編集で横を切ればいいんだよ、先輩言っていたがやはりどう枠に収まるのか?がモニター越しに分からないのが怖すぎるので仕方なく縦画面で撮影することにした。しかも焦点をマニュアル設定しているのでもう冷や汗ものだ。
 さらに追い込まれるのは物撮りだ。
 昨日買ったカメラの3脚を使っての撮影だ。放送作家をやってるころはそんなに難しい物とは思ってなかったが、甘かった。三脚の高さの問題、照明の問題、三脚だと横画面でしか撮れない問題。さらにはiPhoneで撮っていた頃はアシスタントがいなくても何とかなっていたがカメラがでかくて一人で撮影出来ない問題が出てきた。予想以上に時間が掛かる。また、汗が出てくる。万が一のためにとiPhoneでも保険で撮影する。
 牟さんも次の予定があるようだ。マズイな。。。いい年しても人はテンパるのだ。若い人だけではない。いくつになっても人はテンパるのだ。で、もう一つ気になっているのは色身だ。明らかにフィルター越しに見える色はどこか色気がない。白が強いというか、でも編集で調整出来るぐらい情報量が詰まってるので白飛びだけはするなと教えてくれた。こうなると改めてiPhoneで撮影していた時のiPhoneの補正能力の高さにも改めて驚かされる。
(慣れれば絶対ソニーのカメラなんだろうが)

 とにかく疲れた。何とか撮影を終えた。そして自宅へと帰りバックアップの作業をもろもろやる。映像を見たら何とか修正が可能な感じだ。何とかなりそうだ。
 
 「やってみないと分からない」けど「やってみたらひどい目にあった」も人生ブランコ、行ったり来たりだ。もう何度も経験をしている。ほぼ初めてのスキーなのに上級者コースのリフトに乗ってしまった時、初めての自動車免許で高速道路に乗った時。
 でも人生で一番ヤバかったのは大学時代の4トントラックの運転だった。そもそもペーパードライバーの状態なのに普通免許を持ってるだけで先輩から「4トン運転してよ」と頼まれ、よく分かんないまま何とかなるか?と思ったら全然、何とかならなかった。車の幅とか高さとか、よくあの時事故を起こさなかったか、今でも不思議だ。人生の冷や汗ナンバーワンはこれのような気がする。それに比べると、死ぬ心配がない分,今日はまだましかもしれない。

 


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島津秀泰(放送作家・動画制作・インタビュー・文章作成)
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